2024 ツール・ド・ロマンディ第4ステージ　総合大シャッフル!

後半雨となった個人タイムトライヤルで、ステージ4位に入ったフアン・アユソーが総合トップに。

UAE Team Emiratesは、フアン・アユソーの総合トップを守るために鉄壁のアシストを引くはず。特に、総合が狙えなくなったアダム・イェーツも控えている。

7秒差の総合2位。Soudal – Quick Stepのイラン・ファンワイルダーは攻めるしかない。

 

第4ステージ セーヨン～レザン 151.7km

 

ツール・ド・ロマンディの土曜ステージは、第2ステージと同様に上り坂となっているため、総合順位の最終決定権を握ることになりそうだ。

さて、レザンへの登りがクイーンステージと呼ぶべきステージの執行者となる。最後の1級山岳レザンは最大勾配12%。13.8kmと距離も長く最強のクライマーが勝つ姿が見られそうだ。

 

1. スプリントポイント　Aproz
2. 1級山岳　Ovronnaz (9.1 km・9.5%)
3. 3級山岳　La Rasse (2.1 km・8.5%)
4. 2級山岳　Les Rives (9.6 km・5.4%)
5. 3級山岳　Les Giettes (4.1 km・8.3%)
6. スプリントポイント　Monthey
7. 1級山岳　レザン (13.8 km・6%)

 

スタート

リーダーはUAE Team Emiratesのフアン・アユソー。

 

山岳賞はAlpecin-Deceuninckのユーリ・ホルマン。

 

ポイント賞はDecathlon AG2R La Mondiale Teamのアンドレア・ヴェンドラーメ。

 

新人賞ジャージはSoudal – Quick Stepのイラン・ファンワイルダー。

 

ニュートラルスタート。

 

フアン・アユソーは、少ないタイム差を守らないといけない。

 

オフシャルスタート。

 

5人の逃げ

1級山岳を越えてメンバーが変わっている。

1. バート・レンメン　Team Visma | Lease a Bike
2. クレモント・ベルテ　Decathlon AG2R La Mondiale Team
3. ドリアン・ゴドン　Decathlon AG2R La Mondiale Team
4. ラウル・ガルシア・ピエルナ　Arkéa – B&B Hotels
5. ネルソン・オリヴェイラ　Movistar Team

 

残り65.3km。タイム差は1分37秒。当然UAE Team Emiratesが引いている。

 

2級山岳　Les Rives (9.6 km・5.4%)

集団は INEOS Grenadiersが引き出した。これはカルロス・ロドリゲスで勝負をかけるということなのか。

 

先頭はドリアン・ゴドンが集団に戻り4人に。

1. バート・レンメン　Team Visma | Lease a Bike
2. クレモント・ベルテ　Decathlon AG2R La Mondiale Team
3. ラウル・ガルシア・ピエルナ　Arkéa – B&B Hotels
4. ネルソン・オリヴェイラ　Movistar Team

 

Arkéa – B&B Hotelsのラウル・ガルシア・ピエルナがきれた。

 

続いて、Movistar Teamのネルソン・オリヴェイラもきれる。

 

バート・レンメンは強いがついていけるか。

 

だが、バート・レンメンはついていけない。クレモント・ベルテが、引き離していく。

 

バート・レンメンが完全に切れてしまった。

 

クレモント・ベルテが2級山岳ポイントをトップ通過。

 

3級山岳　Les Giettes (4.1 km・8.3%)

クレモント・ベルテが単独で3級山岳頂上を目指す。タイム差は1分18秒。

 

 INEOS Grenadiersの先頭はイーサン・ヘイター。

 

クレモント・ベルテ

は、いいところまでいくのだけど、2位止まりでまだプロでの勝利がない。

 

 INEOS Grenadiersのアシストが一人ずつ外れていく。

 

Team Visma | Lease a Bikeのヤン・トラトニクが切れた。

 

復帰したジュリオ・チッコーネも切れている。

 

クレモント・ベルテが3級山岳ポイントをクリアー。

 

先頭から切れたネルソン・オリヴェイラに集団が迫る。なんとか山岳ポイントを2位で通過した。

1. クレモント・ベルテ　Decathlon AG2R La Mondiale Team　5ポイント
2. ネルソン・オリヴェイラ　Movistar Team　3ポイント
3. テイメン・アレンスマン　 INEOS Grenadiers　1ポイント

 

クレモント・ベルテは下り終わった。残り34.3km。タイム差は1分16秒と保っている。

 

 INEOS Grenadiersのジョナタン・カストロビエホが集団をけん引。

 

クレモント・ベルテは、ポイントのない登りを上がっている。

 

残り23.7km。BORA-hansgroheが集団先頭に上がってきた。 INEOS Grenadiersがトップ10から落とせたのは、元チームメイトのルーク・プラップだけだった。Bahrain Victoriousのダミアーノ・カルーゾはパンクで遅れた。

 

残り18.2kmでタイム差1分に。

 

1級山岳　レザン (13.8 km・6%)

クレモント・ベルテは最後の1級山岳に。

 

 INEOS Grenadiersのトレインは、集団を絞ることができるのだろうか。まだ40人はいる。

 

残り11.4kmで55秒差。

 

UAE Team Emiratesのヤン・クリステンが切れてしまった。

 

昨日、タイムトライヤルで優勝したブランドン・マクナリティも切れてしまう。フアン・アユソーのアシストが二人いなくなった。

 

残り8.9km。 INEOS Grenadiersの先頭はジョナタン・カストロビエホ。

 

クレモント・ベルテは、ポケットからジェルを出して飲み干してから、カメラマンに渡す。

 

イーサン・ヘイターが引き出した。テイメン・アレンスマン、エガン・ベルナル、カルロス・ロドリゲスと残っている。

 

テイメン・アレンスマンがスパートして、クレモント・ベルテに迫る。

 

クレモント・ベルテが捕まった。

 

テイメン・アレンスマンが引き終わる。

 

すると、エガン・ベルナルがアタックだ。

 

これにはBORA-hansgroheのジェイ・ヒンドレーが切れてしまう。

 

エガン・ベルナルがガンガンいく。パヴェル・シヴァコフが後ろだ。

 

エガン・ベルナルのアタックに集団は崩壊するか。

 

イラン・ファンワイルダーのアシストをしていたジュリアン・アラフリップが切れた。

 

エガン・ベルナルにカルロス・ロドリゲスが追いつく。

 

UAE Team Emiratesのパヴェル・シヴァコフが切れていく。

 

エガン・ベルナルがカルロス・ロドリゲスを引く。後ろは、フアン・アユソーだ。

 

エガン・ベルナルが山岳で先頭を引きまくる姿が見られるとは～。

 

Soudal – Quick Stepのイラン・ファンワイルダーが切れた。

 

BORA-hansgroheのフローリアン・リポウィッツがアタック!

 

これにEF Education-EasyPostのリチャル・カラパスが反応。

 

後ろから INEOS Grenadiersのカルロス・ロドリゲスがきた。

 

先頭は3人に。

1. フローリアン・リポウィッツ　BORA-hansgrohe
2. カルロス・ロドリゲス　 INEOS Grenadiers
3. リチャル・カラパス　 EF Education-EasyPost
   

 

フアン・アユソーは遅れる。

 

あっと、リチャル・カラパスがアタックだ!

 

あっという間にリチャル・カラパスは、カメラの視界から二人を消し去る。

 

あ～、なんとフアン・アユソーが完全に切れた。これはリーダー転落だ。

 

フアン・アユソーは、パヴェル・シヴァコフ、アダム・イェーツのチームメイトに追い付かれた。ここにはテイオ・ゲイガンハートもいる。

 

もう、こうなると東京オリンピックチャンピオンを止めるライダーはいない。

 

カルロス・ロドリゲスが引くしかない。フローリアン・リポウィッツは、後ろにアレクサンドル・ウラソフがいるので、前は引かない。

 

残り1.4km。リチャル・カラパスは大きくカルロス・ロドリゲスを引き離している。

 

リチャル・カラパスは、勝利に向かってゴールを目指す。

 

残り300mで、フローリアン・リポウィッツがアタック!

 

リチャル・カラパスとフローリアン・リポウィッツのスピードが違う。

 

リチャル・カラパスが気配に気が付いて後ろを振り向く。そして、再度力を振り絞る。

 

リチャル・カラパスも全力だ。

 

フローリアン・リポウィッツは、あっという間にリチャル・カラパスの背中にまできた。

 

フローリアン・リポウィッツが、ギリギリで抜けなかった。

 

リチャル・カラパスが勝利だ!

リチャル・カラパスは、2024エクアドル選手権TTの勝利。ツアー・コロンビア第5ステージの勝利に続いて、今シーズンの3勝目をあげた。リチャル・カラパスは、総合7位まで順位を上げてきた。

 

 

フローリアン・リポウィッツは、少し待ちすぎたか。アレクサンドル・ウラソフが脱落していたり、最後に10m早くスパートしていたら、優勝できたかもしれない。そして、自分の走りをしていたら総合トップに立っていた可能性も高い。

19歳までバイアスロン選手だった23歳のドイツ人が最大のサプライズだ。総合3位まで上がってきた。

 

 

カルロス・ロドリゲスは、10秒差の3位でゴール。これにより総合3位から、一気に総合トップに登りつめた。

総合2位には、BORA-hansgroheのアレクサンドル・ウラソフがあがった。

 

そして、フアン・アユソーは、44秒遅れのステージ11位。固いと思われたフアン・アユソーの総合トップの座は、もろくも崩れてしまった。昨年もトップでいながら、突然崩れてしまった。

イツリア・バスクカントリーに続く、総合優勝とはならないようだ。

 

リザルト

リチャル・カラパスのコメント

レースをとてもハードにしてくれた INEOS GrenadiersINEOSの仕事を利用した。その後、良いアタックができたので、フィニッシュまで前にいることができた。

カルロス・ロドリゲスと私は、リポヴィッツが3人の中で一番速いことを知っていたので、遠くからトライする必要があった。さらに有利だったのは、このステージの決勝をすでに知っていたことだ。この登りは2017年にも登ったんだ。

最後は追い込まれましたが。

自分のほうが速いとわかっていたし、優勝したんだから、楽しめたよ！

 

2位のフローリアン・リポウィッツのコメント

最高の選手たちと一緒に上がれるなんて思ってもみなかった。とはいえ、スタート直後からいい脚を持っていることはわかっていた。

リチャル・カラパスに追いつくには遅すぎた。でも、今日は最高にハッピーだよ。可能な限り他の選手たちのホイールの中にいて、自分のベストを尽くした。自分のパフォーマンスに超満足している。

 

第4ステージ　リザルト

総合

カルロス・ロドリゲスのコメント

このステージを通してチームが見せてくれたコミットメントをとても誇りに思う。

どうなるかはわからなかったけど、チームが僕を信頼してくれたこと、そして完走できたことにとても満足している。

アレクサンドル・ウラソフとフローリアン・リポウィッツをそれぞれ7秒と9秒リードしている。

まだ終わっていない。明日も戦わなければならない。でも、このジャージをキープするために全力を尽くすよ。

ツール・ド・ロマンディ最終ステージは比較的平坦。恐れるステージではないようですが。

準備はできている。何が起こるかわからない。まだリラックスできない。明日のステージが終わるまで待つしかない。うまくいけば、そのときにもお祝いできるかもしれない。

ツール・ド・ロマンディでの総合優勝は、どんな意味を持つのだろうか。

すでにレースで優勝したことはあるけれど、ステージレースはまだだし、ましてやワールドツアーレベルではね。成功すれば、素晴らしいことだ。

ポイント賞

山岳賞

新人賞