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1台ですべてを制する:軽量エアロバイクがレースで欠かせない武器になった理由とは?

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Photo credit: raymondclarkeimages on VisualHunt
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ほんの数年前まで、ほとんどのプロサイクリングチームは山岳用の軽量ロードバイクと平地用のエアロロードバイクのどちらかをライダーに選択させていた。

しかし、今では、タイムトライアルは別として、ツール・ド・フランスやその他のロードレースでは、その日のルートの難易度に関係なく、ずっと1台のバイクで走る選手もいる。

これらの新しいバイクは、本当にエアロロード専門マシンと同じくらい速いのだろうか?そして、この傾向は今後も続くのだろうか?

 

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Specialized Tarmac SL7 Vengeの消滅

 

この現象の典型例として、プロプロトンで最も一般的なバイク、Specialized Tarmac SL7が上げられる。

すでに、上記動画でも言われているけど、軽量とエアロ、全てを1台に集約したロードバイクとなっている。

ツール・ド・フランスでSpecialized Tarmac SL7使用するチームは

  • Soudal – Quick Step
  • BORA-hansgrohe
  • TotalEnergies

チームのライダーは、ステージが平坦か山岳か、あるいはその中間かを問わず、Specialized Tarmac SL7を使用している。

これは今までは、必ずしもそうではなかった。Specializedがスポンサードするチームはかつて、軽量クライミングバイクのTarmacと、エアロダイナミクスを重視したVengeのどちらかを選ぶことができた。

それなのに、なぜSL7は、売れ行きも悪くなく人気だったVengeの生産を止めてしまったのだろう。

Specializedによれば、Tarmacをより空力的に、Vengeをより軽量にするという取り組みの結果、2 つの設計は最終的に性能のわずかな違いで収束したため、2つの別々のラインを運営するのは無意味だったと述べている。

40kmのタイムトライアルでは、SL7と2019 Vengeの間に8秒(2.5W)の差があり、最新のTarmacはVenge ViASと同じくらい速い。

 

軽量化されエアロになったことを示している Image credit: Specialized

 

Specializedによれば、370g(約32%)軽量化されたフレームに同等のエアロ効率を詰め込むことに成功し、快適性、メンテナンスのしやすさ、そして間違いなくルックスも改善したという。

他のブランドも同じような路線を歩んでいる。

 

Colnago V4Rs 汎用性がすべて

 

2022ツール・ド・フランスでタディ・ポガチャルが暫定的に「Prototipo」と名付けられていたプロトタイプに乗っていた。

 

Colnagoは、2022年12月に正式にColnago V4Rsとして発表。

エアロ効率と軽量という以前は別々だった特徴を融合させたロードバイクとなっている。

発売前から、Colnagoは新しい自転車が「スプリンター、ルーラー、クライマーのニーズに適し、レースの様々な局面でトップに立つ、可能な限り多用途な自転車」であることを伝えていた。

驚くことではないが、コルナゴはV4Rsが以前のV3Rsより軽量でエアロであると主張している。

Colnagoによれば、自転車の前面部(主にヘッドチューブ)を減らし、フォーククラウンを以前よりうまく統合するために努力したという。

 

Image credit: colnago

 

また、新しいハンドルバーCC.01はNACA由来のプロファイルのおかげで「時速50kmで0.75wのさらなる節約を保証できる」と言う。

Colnagoによると、加重平均抵抗を用い、同じホイールを装着し、ヘッドユニットとサポートを使用した場合、V4Rsは時速50km、ペダリングケイデンス90rpmで、V3Rsより17.5ワット相当を節約できるという。

また、モジュール全体(フレーム、フォーク、ヘッドセット、ハンドルバー)の重量を47g減らすことができたという。これは膨大な量ではないが、ツールの山岳を走るときには重要なことだ。

 

何が変わったのか?

Image credit: Trek

 

では、冒頭の質問に答えると、何が変わったのか、そしてどのようにしてすべてのエアロバイクがこれほど大量の重量を削減できるのか?

エアロ哲学の知識は進化を続け、現在では高弾性(より硬い)カーボンファイバーが使われるようになり、より少ない材料で同じ剛性を得ることができるようになった。

また、電子制御グループセットの台頭もある。現在では、新しい最高級バイクで見られるのは電子制御式グループセットだけであり、ケーブルが鋭角に回り込む心配がないため、設計者の自由度が増した。

コックピット一体型の採用が急速に進んだ理由もここにある。

世代交代が進み、バイクがフレーム単体ではなく完成されたシステムとして開発されるようになったことで、エアロバイクは大幅に軽量化された。

では、同じようにエアロなのか?

簡単な答えはイエスだ。メーカーはスピードや空力性能の主張について、有利なデータだけを公表することはできるが嘘をつくことはできない。

新しい軽量バイクは、より深く、より重い先行モデルほど空力効率は高くないかもしれないが、その差はごくわずかだ。

 

この傾向は続くのか?

これは、UCIの重量制限が6.8kgにとどまるかどうかに大きくかかっている。現在、各チームはエアロバイクをこの制限値まで軽量化することが完全に可能になっている。

もし6.8kgの制限が残るのであれば、より軽量でエアロ性能の低いクライミングバイクをわざわざ開発する必要はない。

この重量制限は変わるのだろうか?

まあ、以前から憶測はあったが、今がその時だろう。UCIはフレームの基準も変えてきている。昔ほど変化を嫌がってはいないようだ。

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