第5ステージの個人タイヤトライヤルでは、Team Visma | Lease a Bikeのヨナス・ヴィンゲゴーがまさかのバットデイ。タデイ・ポガチャルが一気にトップに立つ結果となった。
総合2位はレムコ・エヴェネプール。第1ステージの遅れがなければ、マイヨジョーヌの夢もあったのに残念。第6ステージは、再び厳しいクラシックコース。誰が最後の上り坂でトップフニッシュとなるだろうか。
第6ステージ バイユー~ヴィール=ノルマンディー 201.5 km

コースマップ photo letour.fr
獲得標高2,978m。200kmを越える厳しいステージ。

ゴール前 photo letour.fr
ゴール前は、第2・4ステージと似ている。今回またもパンチャーではなく総合勢がゴールに残るのか。それとも小集団となるだろうか。

コースプロフィール photo letour.fr
- スプリントポイント Villers-Bocage
- 3級山岳 モン・パンソン 5.6km・3.8%
- 3級山岳 ラ・ランソニエール 2.3km・7.5%
- 3級山岳 モルタン峠 1.6km・8.6%
- 3級山岳 ジュヴィニー・ル・テルトル峠 2.3km・6.6%
- 3級山岳 サン・ミッシェル・ド・モンジョワ 3.7km・4.2%
- 4級山岳 ヴォドリー峠 1.2km・7.1%
タデイ・ポガチャルのコメント
他のチームがどのようなレースをするか、これから見ていくことになる。 僕らにとっての目標は、これからの数日間、できるだけ落ち着いて過ごすこと。 しかし、これから休息日まで最も重要なことは、落ち着いて他の選手たちとの差を保つことだ。
どうなるかわからないが、もしかしたらエスケープ選手のためのステージになるかもしれない。 そうなれば、彼らもイエローを手にすることができる。 それでも、かなりストレスの多い1日になるだろう。

Tiz-cycling ストリーミング スクリーンショット以下同様
スタート時の4賞ジャージ着用者は
- 総合 タデイ・ポガチャル UAE Team Emirates – XRG
- ポイント賞 ジョナサン・ミラン Lidl – Trek
- 山岳賞 ヨナス・ヴィンゲゴー Team Visma | Lease a Bike
- 新人賞 レムコ・エヴェネプール Soudal – Quick Step
オフィシャルスタート。
誰も出ない!
残り190.2kmで逃げはなし。タデイ・ポガチャルのお墨付きがあるのに逃げないのだろうか?
スプリントポイント Villers-Bocage
ここはジョナサン・ミランがトップ通過。2位はマチュー・ファンデルプール。3位はビニヤム・ギルマイ。
ジョナサン・ミランをクイン・シモンズが抜いていく。
きた! ベン・ヒーリーだ。
- ベン・ヒーリー EF Education-EasyPost
- クイン・シモンズ Lidl – Trek
結構引き離した。13秒差だ。
タイム差はあまり変わらない。まあ、逃げ切りすれば勝利するんだから皆諦める訳がない。
逃げたいチームがどんどん前に。
3級山岳 モン・パンソン 5.6km・3.8%
後ろから追走がきている。8秒しかない。
集団は諦めない。
ヴィクトール・カンペナールツが追いついていたけど、もう捕まる。
ベン・ヒーリーは追いつかれた。
クイン・シモンズ先頭で通過。
- クイン・シモンズ Lidl – Trek 2ポイント
- マルク・ヒルシ Tudor Pro Cycling Team 1ポイント
クイン・シモンズが諦めない。
タデイ・ポガチャルは集団に。前でワウト・ファンアールトとパブロ・カスティーリョが逃げている。
残り155.9km。集団から15秒差。ワウトの調子は上がってきたのか。タイムトライヤルでゆっくりと走ったのはこのためだ。
あ~、ワウトでも逃げ切れないなあ~。
6秒差。
3級山岳 ラ・ランソニエール 2.3km・7.5%
ワウト・ファンアールトは捕まってしまった。
タデイ・ポガチャルも前にきてしまった。
ここはベルギー王者のティム・ウェレンスがトップ通過。
さあ、マチュー・ファンデルプールが動いた。
決まったか?
- ベン・ヒーリー EF Education-EasyPost
- クイン・シモンズ Lidl – Trek
- マチュー・ファンデルプール Alpecin-Deceuninck
- アロルド・テハダ XDS Astana Team
- ウィリアム・バルタ Movistar Team
マッテオ・ヨルゲルソンが行こうとするとタデイ・ポガチャル自ら止めに行く。
プリモッシュ・ログリッチは、集団の中。
残り132kmで15秒差。まあ、まだ決まらないか。
もう5秒差に。サイモン・イェーツがきた。さらにエディ・ダンバーとマイケル・ストーラー。
さらにGroupama – FDJのヴァランタン・マデュアスが追走に。
ヴァランタン・マデュアスは捕まった。
かなり強力なんだけどどうだろうか。
- ベン・ヒーリー EF Education-EasyPost
- クイン・シモンズ Lidl – Trek
- マチュー・ファンデルプール Alpecin-Deceuninck
- アロルド・テハダ XDS Astana Team
- ウィリアム・バルタ Movistar Team
- サイモン・イェーツ Team Visma | Lease a Bike
- マイケル・ストーラー Tudor Pro Cycling Team
- エディ・ダンバー Team Jayco AlUla
まだ、集団まで20秒。
残り119km。集団が開き始めた。
タデイ・ポガチャルが容認さえしてくれれば~。
追走が強力。ケヴィン・ヴォークリンがいたので逃げれない。かれらは捕まる。
- ヴィクトール・カンペナールツ (Team Visma | Lease a Bike)
- パスカル・エーンクホーン (Soudal Quick-Step)
- ミケル・ヴァルグレン (EF Education – EasyPost)
- ケヴィン・ヴォークリン (Arkéa – B&B Hotels)
ケヴィン・ヴォークリンの追走がなくなったのでいけるか。
ティム・ウェレンスが逃がさない感じか?
UAE Team Emirates – XRGが全員前にきた。これはタイム差が開かなければタデイ・ポガチャルが最後に行くパターンになるけど。
タデイ・ポガチャルは4番手。
残り108.3km。34秒に開く。UAE Team Emirates – XRGのお墨付きで逃げが容認されか?
トビアス・フォスの引きからTotalEnergiesのマチュー・ブルゴドーがアタック。これは抜け出した。と思ったら集団に戻ってきた。
ニルス・ポリッツが引いている。残り92.7kmで1分27秒。あと1秒でマチュー・ファンデルプールがバーチャルリーダーに。
ケヴィン・ヴォークリンは危険だけど、マチュー・ファンデルプールならば問題ないので、もう少しタイム差があくと面白いのだけど。
1分32秒差。マチューがバーチャルリーダーに。
3級山岳 モルタン峠 1.6km・8.6%
集団は2分50秒遅れに。
残り64.4km。
ここはエディ・ダンバーがトップ通過。
- エディ・ダンバー Team Jayco AlUla 2ポイント
- ベン・ヒーリー EF Education-EasyPost 1ポイント
残り52.4km。タイム差は3分25秒。それほど大きなリードは与えない。
3級山岳 ジュヴィニー・ル・テルトル峠 2.3km・6.6%
3級山岳に。タイム差は3分44秒。
ジュリアン・アラフリップは逃げに入れなかった。まあ、あまり顔も見えなかったか。
ここはマイケル・ストーラー。
- マイケル・ストーラー Tudor Pro Cycling Team 2ポイント
- エディ・ダンバー Team Jayco AlUla 1ポイント
ベン・ヒーリーがアタック!
残り42.2km。ベン・ヒーリーがすっ飛んでった。
8秒差に。これは追わないと最後までいくパターンだ。逆にベン・ヒーリーが勝つにはこのパターンしかない。
ベン・ヒーリーは7分37秒遅れ。集団は4分39秒離れているのでこのままいけば順位をあげてくる。
残り32.8km。タイム差は後ろと47秒に。マチューはマイヨジョーヌが手に入れば良いのだろうか。ただ、マチューが追うと全員がもれなくついてくる。
3級山岳 サン・ミッシェル・ド・モンジョワ 3.7km・4.2%
残り2つの山岳に。
クライマーが揃っているのに追わない。マイケル・ストーラーやサイモン・イェーツは追わないのか。
ここでクイン・シモンズがアタック。
クイン・シモンズにマイケル・ストーラーが追いつく。
追走二人は53秒差に。
ベン・ヒーリーはポイントを通過。
- ベン・ヒーリー EF Education-EasyPost 2ポイント
- マイケル・ストーラー Tudor Pro Cycling Team 1ポイント
ベン・ヒーリーは、走るほどに速くなる。
集団は5分58秒差で通過。マチューは3分のリードをしている。これは第1週はずっとマイヨジョーヌ?
ベン・ヒーリーは残り20kmのゲートをくぐる。追走は1分5秒と追いつかない。
クイン・シモンズとマイケル・ストーラーは1分35秒差。
残り12km。もう間違いない。後続と1分41秒差。
ここでクイン・シモンズがアタック。これは意味がない。
これでマイケル・ストーラーは先頭交代をしなくなる。
あと1.6kmで最後の山岳ポイントに。
4級山岳 ヴォドリー峠 1.2km・7.1%
ここを単独で登るとは~。
さあポイント通過。
- ベン・ヒーリー EF Education-EasyPost 1ポイント
マチューはアロルド・テハダと共に遅れている。
残り1.2km。
ベン・ヒーリーがゴールエリアに。
ベン・ヒーリーが見事な42kmの独走勝利!
リチャル・カラパスが出れなかった穴を見事に埋めてみせた。
この勝利が今シーズンの初勝利。
ベン・ヒーリーは2023 ジロ・デ・イタリア第8ステージの勝利に続きグランツール2勝目となった。
2位はLidl – Trekのクイン・シモンズ。3位はTudor Pro Cycling Teamのマイケル・ストーラー。
4位エディ・ダンバー、5位サイモン・イェーツ、6位ウィリアム・バルタ。
マチュー・ファンデルプールは、3分58秒遅れの8位。
タデイ・ポガチャルが集団トップ。5分27秒遅れなので、わずか1秒差でマチュー・ファンデルプールがマイヨジョーヌとなった。ドラマのシナリオでも、ここまでは書けないだろう。
マチューが明日マイヨジョーヌを守るのは厳しいかも。ポイント賞に向かうか。
リザルト
優勝したEF Education-EasyPostのベン・ヒーリー
信じられない。 今年だけでなく、ずっとこのために働いてきたんだ。人々は何時間も懸命に働いてくれた。その恩返しができて嬉しい。
2年前のジロは本当に目を見張る出来事だった。あの勝利で勝てるという予感がして、トレーニングを続けるモチベーションが湧いた。自分独自のレーススタイルを確立することができた。
たくさんのレースを振り返って練習したので、それが今、良い結果につながっていると思う。
それでも、今日は正しい逃げ集団に入るのは簡単ではなかった。
スタートから先頭にいた。正しい逃げ集団に入るためにエネルギーを無駄にしすぎたかもしれないが、それが僕には合っていたんだと思う(笑。
一度先頭に立ってからは、先頭を維持するために一日中努力し続けなければならなかった。 勝つチャンスを得るには集団から抜け出さなければならないと分かっていた。タイミングが良かったので、他のアタッカーたちの油断を少し防げたと思う。
そこからは、フィニッシュまで全開で、頭を下げて走り続けた。ツール・ド・フランス前から狙っていたステージの一つで、すぐに攻撃できたのは素晴らしい。子供の頃からツールを見ていて、いつかそこに立つことを夢見ていた。ステージ優勝は本当に素晴らしい。
2位 Lidl – Trekのクイン・シモンズ
残念ながら、サイクリングでは勝者しか記憶に残らない。 ハードな1日の終わりにこの起伏のある地形は、ほとんど僕のために作られたようなものだ。 大きなチャンスを逃してしまった。
ヒーリーはいい動きをして、第2集団から行くということで我々を少し驚かせた。 残念なことに前に1人いた。
もちろんがっかりしている。 2位のためにレースをするんじゃない。 明日起きたら、僕が2位だったなんて誰も知らないだろうね。 このレースでのステージ優勝は人生を変えることができる。
ブレークが成功すると思っていた。 スタートでハードなレースをすれば、強い集団になると思っていた。そうでなければ、ポギは8ステージでここを終えることになる。
もちろん、進み続けるよ。 3週間だし、歴史的に見ても–確実なことは言いたくないし、自分のジンクスでもあるんだけど–、僕は通常、みんながもう少し疲れている2週目、3週目に調子が上がるんだ。フィットネスのタイミングが合って、ここでもそうなることを願っている。
4位 Team Jayco AlUlaのエディ・ダンバー
5位 Team Visma | Lease a Bikeのサイモン・イェーツ
第6ステージ リザルト
総合
ポイント賞
山岳賞
新人賞
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