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2021世界選手権ロードレース女子エリート 肘を骨折したアネミエク・ファンフルーテンも出場 なんじゃそりゃあ~

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Photo credit: David McKelvey on VisualHunt.com
この記事は約16分で読めます。

午前中の女子ジュニアロードレースでは、ゾーイ・バクステッドが57kmの独走を決めて勝利。ジュニアTTに続いて2冠。

こちらも見てたのだけど、もう圧倒的でしたね。

2004年にパリ〜ルーベで優勝したマグナス・バクシュテットの娘さんだが、ジュニアのレベルではない。8月1日からEF Education-TIBCO-SVBのプロライダー。

来年はエリートですね。日本の垣田真穂も5位に入る大健闘!

さて、続いて女子ロードエリート。

 

過去の優勝者は

  • 2021 エリッサ・バルサモ
  • 2020 アナ・ファンデルブレーヘン
  • 2019    アネミエク・ファンフルーテン
  • 2018 アナ・ファンデルブレーヘン
  • 2017  VAN DEN BROEK-BLAAK Chantal
  • 2016  DIDERIKSEN Amalie
  • 2015  DEIGNAN Elizabeth
  • 2014  FERRAND-PRÉVOT Pauline
  • 2013  マリアンヌ・フォス
  • 2012  マリアンヌ・フォス

 

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ヘレンズバラ~ウロンゴン 164.3km

Image credit: wollongong2022.com.au

 

女子ロードレースは、全長164.3km。獲得標高は2,400m。スタートからしばらくは、海岸沿いで行われる。

その後、ライダーたちは、ワールドカップコースで最長のクライムであるキーラ山に向かっていく。最高到達地点は海抜473m。頂上からゴールまでは125kmもある。

その後は、ウロンゴンで17.1kmのサーキットを6周回。マウントオースリー(700m・6.9%)とマウント・プレザント(1.1km・7.7%)のセットの登りが待ちかまえている。

 

コースプロフィール Image credit: wollongong2022.com.au

 

スタート前

Tiz-cycling ストリーミング スクリーンショット以下同様

オランダのエースは、マリアンヌ・フォスだろう。

 

天気は快晴のようで良かった。

 

スタートからペースが上がる。

 

3人が上手く抜け出しそう。

 

軽く3人が抜け出したのだけど。

  1.  DEMAY Coralie (France)
  2.  TALBOT Josie (Australia)
  3.  KOLLER Nicole (Switzerland)

 

3人は捕まりアタック合戦が続く。

 

オランダのアネミエク・ファンフルーテンは肘にサポート程度で出場。骨折しているのに~。

 

ベルギーのヴァレリー・デミー(Liv Racing Xstra)が、後ろをみていてホイールにヒットして落車。

 

パンツが破けているけど、走りだした。

 

フランスのグラディス・フェルハルスト(FDJ – SUEZ – Futuroscope)が単独アタック。

 

誰も追走が来てくれない感じか。

 

こちらは追走にでた二人。

  1. ダリナ・ナフリアック (Ukraine)
  2. ニーナ・バートン (Luxembourg) Andy Schleck – CP NVST – Immo Losch

 

更に、集団からデンマークのレベッカ・ケルナーがアタック。Uno-X Pro Cycling Teamに所属の22歳。

 

先頭のグラディス・フェルハルストがフニッシュラインを通過。

 

後続の二人は34秒差。タイム差が縮まっていない。

 

さらに後方のレベッカ・ケルナーは、1分2秒遅れ。早く追いつかないと登りでは厳しい。

 

追走は44秒と離れた。これは登りまで追いつかれそうにない。

 

第2追走のレベッカ・ケルナーは、集団に捕まった。個人TT6位の実力者なのだけど、少し追走に出るのが遅かったか。

 

キーラ山

追走は集団に捕まり単独に。集団とは39秒差と縮まる。

 

集団はオランダが中心となって追う。

 

なんとオランダ代表のシリンファン・ローイが遅れてしまう。20歳だけどエリートに出場。2020シクロクロス世界選手権ジュニア王者だ。TTでは13位となっている。

 

 

グラディス・フェルハルストがキーラ山をトップ通過。しかし、31秒差しかない。

 

集団は大集団のまま。下りで追いつくはず。

 

15秒差となってしまった。

 

結局、グラディス・フェルハルストは下りの上りかえしで捕まってしまう。

 

集団からアタックが。

 

3人はいい感じで集団を引き離す。

  1. ジュリー・ヴァン・デ・ヴェルデ ベルギー Plantur-Pura
  2. エリーナ・バクステット 英国 Trek-Segafredo
  3. キャロライン・アンダーソン スウェーデン Team Coop – Hitec Products

 

集団は静観で、すぐに1分22秒まで開いた。

 

集団はドイツ、オランダが前方で引いていく展開に。

 

市街地では大歓声の中を通過。

 

オーストラリアが集団を引いている。TT2位のグレース・ブラウン。ベテラン、アマンダ・スプラットでゴールを狙うだろう。

 

ベルギーのロッテ・コペッキーが落車。腰を押さえている。ベルギーチームのエースだ。

 

マウント・プレザント 1.1km・7.7%

51秒差で、マウント・プレザントに。

 

集団は、まとまっている。

 

フランスのオード・ビアンニックかアタック。Movistar Teamで走っている31歳。

 

単独で先頭まで追いつくか?

 

残り5周

先頭3人がフニッシュラインに。

 

続いてオード・ビアンニックが通過。

 

集団は1分15秒差で通過。登りで遅れたシリンファン・ローイが復帰して先頭を引いている。

 

マウント・プレザント 1.1km・7.7%

先頭は2回目のマウント・プレンザントに。追走と27秒。集団と54秒差。

 

オード・ビアンニックは、先頭からちぎれたキャロライン・アンダーソンと一緒に。この後、集団に捕まってしまう。

 

先頭は二人だ。

  1. ジュリー・ヴァン・デ・ヴェルデ ベルギー Plantur-Pura
  2. エリーナ・バクステット 英国 Trek-Segafredo

 

集団はイタリアが先頭に出て引く。

 

残り4周

二人は集団に58秒差でフニッシュラインを通過。

 

集団後方で落車。

  • SHACKLEY Anna (Great Britain)

 

マウント・プレザント 1.1km・7.7%

2回目のマウント・ブレンザントで15秒差に。

 

集団が後ろに迫る。

 

集団からアタックをかけたイタリアのエレナ・チェッキーニが先頭に追いつく。

 

先頭は3人となったが、集団もすぐ後ろだ。

 

まだ、ゴールまで55kmもあるので集団も逃がせばよいのに。

 

結局、集団は逃げを捕まえてしまう。

 

カウンターアタックで、スロベニアのシュペラ・ケルンがアタック!

 

 

シュペラ・ケルンは上手く抜け出した。

 

残り3周

13秒差でフニッシュラインを通過。スロベニアはタデイ・ポガチャルの婚約者ウルシガ・ジガートが出場するのかと思っていたらTTだけだった。ウルシガ・ジガートはTTを28位。

 

流石に、単独では逃げ切れそうもない。

 

残り45.6kmで捕まってしまう。

 

マウントオースリー 700m・6.9% 

集団のまま登りに。

 

マウント・プレザント 1.1km・7.7%

集団のまま頂上をクリアー。

 

昨年の世界チャンピオン、イタリアのエリッサ・バルサモは少し後方。

 

オーストリアのアマンダ・スプラットが先頭で集団を引きのばす。

 

ゴール手前で、オーストリアのサラ・ロイがアタック!

 

残り2周

サラ・ロイは、Canyon//SRAM Racingで走っており、ミックスリレーの銅メダルメンバーだ。

 

集団はイタリアチームが引く。

 

また、雨が降ってきたのがいけない。

 

サラ・ロイは残り26.9kmで捕まってしまう。

 

マウント・プレザント 1.1km・7.7%

ポーランドのカタルジーナ・ニウェドマのアタックで集団が崩壊!

 

2021王者のエリッサ・バルサモがクラックだ。

 

ドイツチャンピオンのリアン・リパートがアタック!

 

リアン・リパートが先頭で登りを越える。

 

オランダのアネミエク・ファンフルーテンは遅れた。

 

リアン・リパートにイタリアのエリーザ・ロンゴ・ボルギーニが追走。

 

3人が先頭の二人を追う。

 

5秒なので追いつきそうだ。

 

残り19.3kmで追いついた。

  1. リアン・リバート ドイツ
  2. エリーザ・ロンゴ・ボルギーニ イタリア
  3. カタルジーナ・ニウェドマ ポーランド
  4. セシリエ・ウットラップ・ルードヴィッヒ デンマーク
  5. アシュリー・ムールマン 南アフリカ

 

残り1周

25秒差で先頭通過。

 

集団は、20人。残念ながら少し前から日本の与那嶺はいない。

 

集団が9秒差まで迫ってくる。これは捕まるか。

 

集団が後ろに迫る。

 

残り13.1kmで先頭5人は、捕まってしまう。

 

スイスのマーレン・ローセルがアタック

 

アネミエク・ファンフルーテンはブービーで走っている。

 

マーレン・ローセルは個人TT3位の独走力がある。

 

 

集団はイタリアが引く。

 

マーレン・ローセルは16秒差を稼ぎだす。

 

アネミエク・ファンフルーテンは前方に上がってきた。

 

最後の登りだ。

 

マウント・プレザント 1.1km・7.7%

20秒差あるがどうか。

 

だめだ。マーレン・ローセルは、追いつかれた。

 

アネミエク・ファンフルーテンはマリアンヌ・フォスをアシスト。

 

ここで、またもドイツ王者のリアン・リパートが仕掛ける。

 

やはり、登りに強いメンバーが前に。

 

リアン・リバートが先頭。メンバーは1周前と同じ。

  1. リアン・リパート ドイツ
  2. エリーザ・ロンゴ・ボルギーニ イタリア
  3. カタルジーナ・ニウェドマ ポーランド
  4. セシリエ・ウットラップ・ルードヴィッヒ デンマーク
  5. アシュリー・ムールマン 南アフリカ

 

5人が頂上を越えた。

 

後続は11秒差に下りで迫る。

 

なんとか5人でゴールまで逃げたいところ。

 

だが、追走との距離はあまりない。

 

残り3.6kmで13秒差。

 

後続のメンバーは8人。スプリントとなるとベルギーのロッテ・コペッキーが有利だ。

 

のこり3.3kmで8秒。誰が追っておいつくか。

 

先頭の5人は全開だ。

 

アネミエク・ファンフルーテンは追走の最後尾。オランダは彼女一人だ。

 

残り1.6km。ドイツのリアン・リパート先頭。

 

残り1.2kmで先頭が追いつかれそうだ。

 

残り1.1kmで追いつかれた。

 

残り1kmでアネミエク・ファンフルーテンは、先頭に追いついていない。流石に無理か?

 

と、思っていたら、なんと、ここで最後尾からアネミエク・ファンフルーテンが勢いをつけてアタック!

 

この超ロングアタックには誰もが意表を突かれた!

 

慌てて追うが、もうゴール手前300mまできた。本当に肘を骨折している?

 

アネミエク・ファンフルーテンは、最後までスピードが衰えない。

 

後続が追いこむが~。

 

アネミエク・ファンフルーテンが最後のもがき!

 

ゴールラインをみた。

 

 

アネミエク・ファンフルーテンが、このままゴールラインを越えた~!

なんという結末。まさにアンビリーバブルだ。3日前に落車して肘を骨折。確かに肘には包帯らしきものがあるけど、誰がこの勝利を予言出来ただろうか?

肘の痛みがあるため、ペダルの上に立てない。登りではダンシングも出来ない状態で、編み出したのが、このロングアタックだった。

 

しかも、この差だ。2020世界選手権でも手首を骨折していたのに2位。今回は肘の骨折でも優勝。これで2019世界選手権に続いて2度目のアルカンシェル獲得だ。しかも、最年長での獲得となる。

東京オリンピックの個人タイムトライヤル金メダル。凄いスーパーウーマンだ。2位には、ベルギーのロッテ・コペッキー。3位はイタリアのシルビア・ペルシコがはいった。

 

こちらはハイライト動画

 

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リザルト

アネミエク・ファンフルーテンのコメント

信じられない!

そんなことはないと言ってくれる人が現れる瞬間を、実は待っているんです。終盤は常にマリアンヌ・フォスを振り返っていました。もう戻ってこないと思っていた。肘の骨折でスプリントができないこともわかっていた。後ろから攻めるしかなかった。あれが唯一のチャンスだったんだ。

痛みは地獄だった。一日中サドルから降りられず、ずっと座ったままでなければならない。登り坂のたびに、脚が爆発した。水曜日には、今とはまったく違うプランを持っていた。

オープニングラップですでにマウント・キーラを攻めたいと思っていました。しかし、私のレースは今までとは全く違うものでした。マリアンヌは唯一の主演女優だった。肘を故障してアシストだった私が、世界チャンピオンになったんです!

2023年に長いキャリアを終えますが、2度目の世界ロードタイトルですね。

どちらのタイトルにもストーリーがありますが、全く異なるものです。特別なピアス(亡き父から贈られたもの)をつけるかどうか迷ったのです。でも、幸運をもたらすものだから、そうした。

実は今日、ヨークシャーの2.0をやりたかったんです。しかし、肘の骨折でそれは叶わなかった……。

決勝戦では唯一のチャンスをものにしましたね。

ラスト1kmのアタックでは、まったく違う展開になる。今、私はキャリアの最後の年に世界チャンピオンになりました。

だから、最初はあの肘にがっかりしたんです。ヨークシャーの後、COVIDイヤーにレインボージャージを着ました。あの美しいジャージを着るには、最高の、そして最も美しい季節ではなかった。でも、これで思いっきり楽しめます。

 

エリートの後には、U23女子の表彰もされていた。女子のU23の個人TTもロードもエリートと一緒におこなれる。アルカンシェルは貰えるけど、UCIポイントはエリートの結果のポイントとなる。

男子はU23があるのに女子がないのは残念。

アルカンシェルは、ニュージーランドのフィッシャー・ブラック・ニアム。

Rnk Rider Team UCI Time
1
 VAN VLEUTEN Annemiek
Netherlands 600 4:24:25
2
 KOPECKY Lotte
Belgium 475 0:01
3
 PERSICO Silvia
Italy 400 ,,
4
 LIPPERT Liane
Germany 325 ,,
5
 LUDWIG Cecilie Uttrup
Denmark 275 ,,
6
 SIERRA Arlenis
Cuba 225 ,,
7
 LABOUS Juliette
France 175 ,,
8
 NIEWIADOMA Katarzyna
Poland 150 ,,
9
 CHABBEY Elise
Switzerland 125 ,,
10
 LONGO BORGHINI Elisa
Italy 100 ,,
11
 MOOLMAN Ashleigh
South Africa 85 ,,
12
 FISHER-BLACK Niamh
New Zealand 70 ,,
13
 REUSSER Marlen
Switzerland 60 0:11
14
 VOS Marianne
Netherlands 50 0:13
15
 MANLY Alexandra
Australia 40 ,,
16
 GEORGI Pfeiffer
Great Britain 35 ,,
17
 BERTIZZOLO Sofia
Italy 30 ,,
18
 JACKSON Alison
Canada 30 ,,
19
 GHEKIERE Justine
Belgium 30 ,,
20
 BAUERNFEIND Ricarda
Germany 30 ,,
21
 CHAPMAN Brodie
Australia 30 ,,
22
 BOILARD Simone
Canada 20 ,,
23
 EWERS Veronica
United States 20 ,,
24
 VAN DIJK Ellen
Netherlands 20 ,,
25
 GARCÍA Mavi
Spain 20 ,,
26
 SHACKLEY Anna
Great Britain 20 ,,
27
 SPRATT Amanda
Australia 20 1:25
28
 PATIÑO Paula Andrea
Colombia 20 4:50
29
 YONAMINE Eri
Japan 20 ,,
30
 SANTESTEBAN Ane
Spain 20 ,,

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