各国の国内選手権が開催される時期となった。
その中でも、最もエキサイティングな戦いが行われるのはベルギー国内タイムトライヤルチャンピオンシッブではないだろうか?
ディフェンディングチャンピオンは、アワーレコード保持者のヴィクトール・カンペナールツ。
2018年ヨーロッパタイムトライヤルチャンピオン。2018年世界タイムトライヤル第3位。ベルギー国内ならば無敵かと思っていたら~。
彼のタイトル防衛に待ったをかけるライダー達が表れてきた。誰が勝利するのでしょうか?
ワウト・ファンアールト
シクロクロス世界選手権3年連続制覇した男はロードでもついに覚醒したのか、ワールドツアーレースで2連勝。
しかも、勝利したのがツール・ド・フランス前哨戦の クリテリウム・デュ・ドーフィネだ。
第3ステージではスプリント。第3ステージではタイムトライヤルで勝利。
タイムトライヤルのコースは、ツール・ド・フランス第13ステージのコースに良くにているコース。ツールでもタイムが期待される。
ただ、ワウト・ファンアールトのワールドツアーでのタイムトライヤルはこの1回しかない。
カンペナールツとの比較は出来ないが強敵の一人だろう。
レムコ・エヴェネプール
2018世界ジュニア選手権で個人タイムトライヤルとロードの二冠を達成したレムコ・エヴェネプール。
当然、2018年のベルギー国内ジュニアタイムトライアルでは2位に49秒の差をつけて圧勝。
今年は、U23を通り越してエリートでカンペナールツと闘う。
すでに、カンペナールツとはバロワーズ・ベルギーツアーで激突している。
この時、タイムトライヤルではカンペナールツと1秒差の4位。チーム関係者の話ではレムコのギアは重すぎたようでコーナーで遅れていたらしい。
それでもトップの ティム・ウェレンス(Lotto Soudal)から3秒しか遅れていない。
レムコの次の目標は、国内ロードチャンピオンとタイムトライヤルチャンピオンだ。タイムトライヤルの距離は、ジュニアの27.4kmから43.2kmとなる。
彼が国内でどれだけエリートに対抗出来るのか興味津々だ。
イブ・ランパールト
2018年ベルギー国内ロードチャンピオン。2018ベルギー国内タイムトライヤル第3位。
タイムトライヤルスペシャリストのランパールトは、2017年にはカンペナールツを破ってベルギー国内タイムトライヤルチャンピオンにも輝いている。
本当にベルギーはレベルが高くタイムトライヤルも大差で勝利しているわけではない。
ティム・ウェレンス
パンチャーでありながらも、タイムトライヤルも強い。まあ独走力があるから逃げることも出来るんでしょうけれども。
昨年は、ブエルタ・ア・アンダルシア総合優勝、ツール・ド・ワロニー総合優勝と7勝もあげている。
今年の成績も中々だ。
バロワーズ・ベルギーツアーでは、カンペナールツを破ってタイムトライアルで優勝している。
どちらが勝つか予想のつかない勝負になりそうだ。
トーマス・デ・ヘント
Thomas De Gendt: “Hopelijk zorgen Evenepoel, Van Aert en Van der Poel voor een wielerboom bij de jeugd”https://t.co/HQfJSIwp5A pic.twitter.com/lCCiv8WuAR
— Sporza 🚴 (@sporza_koers) 2019年6月19日
上のツイートは、ジロで集団の先頭にいますが手持ち無沙汰なんでしょうねえ~。
逃げたいけどカレブ・ユアンのために集団牽引しないといけないし~、といった感じでしょうか?
前は逃げてるしな~。このシーンは私も見てました。逃げたいんでしょうねえ~。
世界一の逃げ屋として名高いトーマス・デ・ヘントですが、タイムトライヤルの能力も高い。
今年のジロ・デ・イタリア最終ステージのタイムトライヤルではカンペナールツに2秒遅れの第3位。
昨年のベルギー国内タイムトライヤルではカンペナールツに次いで第2位。
総合系の能力も高く、2012年にはジロ・デ・イタリア総合3位。2018年のブエルタでは山岳賞を獲得している。
ベルギー国内の選手はレベルが高い。昨年の国内タイムトライヤルの順位をみると
Rnk | Rider | Team | Avg | time |
---|---|---|---|---|
1 | CAMPENAERTS Victor | Lotto Soudal | 49.169 | 52:43 |
2 | DE GENDT Thomas | Lotto Soudal | 49.122 | 0:03 |
3 | LAMPAERT Yves | Quick-Step Floors | 48.860 | 0:20 |
4 | DE PLUS Laurens | Quick-Step Floors | 48.737 | 0:28 |
5 | FRISON Frederik | Lotto Soudal | 48.193 | 1:04 |
結局誰が勝ってもおかしくないのだ。
この上のメンバーに、更にワウト・ファン・アールトとレムコが加わるのだから更に熾烈な戦いとなる。
カンペナールツは
@VCampenaerts all the best mate. Just use the Y to achieve your VictorY and give it back, would like to have my proper name again 😉 pic.twitter.com/nYoyM2egXr
— Jasper De Buyst (@JasperDeBuyst) 2019年4月11日
カンペナールツはインタビューで
「国内選手権で、これまで高いレベルになったことはない。ワウト・ファン・アールのことは好きで、レムコ・イヴェネプールは強くなるだろう。
けれど、自分がディフェンディング・チャンピオンになる」
と語っている。
アワーレコード保持者として、ここは貫禄を見せて勝って欲しい所ですが、あまりにも実力が伯仲しているので一つのミスや、天候、風などにも影響されそうです。
ベルギーのMiddelkerkeでのチャンピオンシップは、13kmのコースを3周するコースで開催される。
カンペナールツがタイトルを守れるのか注目したい。
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