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プリモッシュ・ログリッチはツール・ド・フランスにラインを引く時期がきたのか?

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Image credit: chan
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2026年シーズンに向けて、プリモシュ・ログリッチが語った言葉は、勝利への渇望以上に、人生そのものを深く見つめる「哲学」に満ちていた。

来シーズンには、36歳となるプリモッシュ・ログリッチが、新たなチームの始まりに立って何を考えているのか。特に、来年のツール・ド・フランスへの出場について、意味深なコメントを発しているので気になる所だ。

 

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レムコの加入はログリッチの解放を意味する?

 

2024年にチームリーダーとしてRed Bull-BORA-hansgroheに加わりましたが、2026年はレムコ・エヴェネプールがトップの座につき、ツール・ド・フランス総合3位となったフローリアン・リポウィッツもいます。

もしかしたらツール・ド・フランスでのチームリーダーシップを共有するかもしれません。あなたが少し下がる可能性もありますが、それは気にしていませんか?

私は将来のことを考えたくない。来年私たちが生きているかどうかも分からないでしょう…。まだ契約があるので、普通に自転車に乗り続けるでしょう。

そしてシーズン中に何が起こるか見てみるつもりだ。私は一日一日を大切に生きている。まだここにいて、自転車に乗っていることが幸せなことだ。

私はすでに多くのことを成し遂げた。15年間スキージャンパーで、15年間サイクリストだ。これは大変なことだ。

今、22歳でレースを始めた選手がプロになるチャンスはないだろう。誰も考慮しないはずだ。私にはチャンスがあり、それをつかめたことが本当に嬉しい。

 

レムコ・エヴェネプールとはライバル関係にあるという見方もありますが、どうお考えですか?

私たちには、競い合うべきもっと大きなライバルがいる。なぜ私たちがお互いに競い合わなければならないのだろうか?

タデイ・ポガチャルやヨナス・ヴィンゲゴーが真のライバルだと認識している。

大切なのは、どうやって一緒にベストを尽くすかだ。レムコは信じられないほどの選手で、すでにいくつかの本当に大きな実績を上げている。彼がこれからも共にうまくやっていけることを願っている。

私は彼をよく知らない。自転車の上で挨拶をする以外、本当に話したことはないんだ。キャンプで知り合うことになるだろう。それが私たちが一緒に働くための第一歩だ。

 

レムコ・エヴェネプールとフローリアン・リポウィッツがチームリーダーシップの負担を分担することを歓迎していると、以前スロベニアのメディアが報じてましたね。

もう少し平静、もう少し自由が持てることを願っている。レムコの加入は良いことだ。それによって、サイクリング以外の全ての責任や事柄から少し離れることができるだろう。今、みんなが注目できる若い選手が一人いるわけだ。

私はリアルなもの、リアルな会話、そして2026年のリアルな目標が欲しいと思っている。チームマネジメントと話し合い、来年私たちが一緒に何を達成できるかについて話すつもりだ。

私たちは成長し、最高の栄養、空気力学、機材について心配してくれる人々が周りにいる。私は純粋にサイクリストであることに集中できるんだ。それで十分だ。

 

2025年シーズンは、成功、落車、カムバックという典型的なプリモシュ・ログリッチのシーズンでしたね。

そうだね、たくさんの浮き沈み、たくさんの異なる感情を伴う、典型的なプリモシュ・ログリッチのシーズンだったと思う。

全てのトレーニングと全ての努力をした後なので、本当はもっと欲しかった。でも、サイクリングシーズンは、人生と同じように、どう見るかによるんだ。

困難でひどかったと言うこともできるし、もっと前向きに、もっとバランス良く捉えることもできる。全てのことには理由があるので、良いことも悪いことも全て受け入れている。

 

ツールのスタート時のあなたの意気消沈した態度を、熱意や意欲の欠如と解釈する人もいた。パリに到達した頃には、彼らの間違いを証明しましたね。

もし私が気にしていなかったら、Red Bull-BORA-hansgroheではなく、ボラ・ボラ島にいるだろう(笑)。サイクリングは今でも私の人生だ。

人間は人生の目標を持つ必要があると思う。朝、幸せでいられるなら、それは人生の最初の目標を達成したということだ。

今年のツールは違った。そして、それは私を幸せにしてくれた。私は一度、ツール・ド・フランスでほぼ優勝した…。

 

だから、5位や10位でフィニッシュしても、私には何ももたらさない。しかし、いくつかの素晴らしい瞬間を持ち、良い結果を得ようとすることは楽しかった。パリでフィニッシュできたのは美しかった。

 

パリに到達したことで、ツール・ド・フランスでの全ての落車や辛い時期に、何らかの区切りがついたとお考えですか?

悪い感情なく、ツールに区切りをつけることができる。ツールにも、私のキャリアにおける全てに満足している。楽しんでいることをしている限り、勝ちたい、ベストを尽くしたいと思うものだ。今、サイクリングに対してそう感じている。

 

プリモシュ・ログリッチは、来年のツール・ド・フランスに出るかどうかを明確には語っていない。しかし、彼のコメントの端々からは、チームの重責からの解放、ツール・ド・フランスでの区切りというメッセージが伝わってくる。

キャリア最後の年になるかもしれない2026年シーズン。総合優勝のプレッシャーから解放され、ジロ・デ・イタリアやブエルタ・ア・エスパーニャ、あるいはワンデーレースといった新たな目標に集中するのかもしれない。

レムコやフローリアン・リポウィッツのアシストとしてツールを走るということは、ないのかもしれない。

ブエルタの最多優勝記録5勝も残っている。彼が「幸せ」を感じながら走るレースこそ、価値あるものなのだ。ログリッチの哲学的な走りに注目が集まる。

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