リエージュ〜バストーニュ〜リエージュからわずか2日後、UAE Team Emirates – XRGのタデイ・ポガチャルがスイスで開催されるツール・ド・ロマンディに出場する。
これまで厳選したレーススケジュールを組んできた世界王者が、なぜこの時期に急遽ステージレースへの参戦を決めたのか。
その裏には、大会オーガナイザーとチーム首脳陣の長年の関係性、そして金銭的な契約とは無縁の純粋な競技環境への評価があった。
UAE Team Emirates – XRGのメンバー
Who else is excited for @TamauPogi’s Tour de Romandie debut? 🙋🏻♂️🔥
Next week, Tadej will head to the 79th edition of the @TourDeRomandie with a stellar supporting cast ⤵️
🇸🇮 @TamauPogi
🇦🇹 @gro_felix
🇳🇴 @VSLaengen
🇸🇮 @DomenNovak
🇵🇹 @IvOliveira96
🇫🇷 @PavelSivakov
🇺🇸 Kevin… pic.twitter.com/ptvINqpADE— @UAE-TeamEmirates (@TeamEmiratesUAE) April 23, 2026
タデイ・ポガチャル
イヴォ・オリベイラ
ドメン・ノヴァク
パヴェル・シヴァコフ
フェリックス・グロスチャートナー
ケヴィン・ヴェルマーケ
ヴェガールステイク・ラエンゲン
ツール・ド・ロマンディの主催者であるリシャール・シャソは、4つのワールドチームが出場を辞退し、大会が資金面で苦しい状況にあることを認めている。
しかし、タデイ・ポガチャルの出場に際して、特別な出場料(スタートマネー)は一切支払われていない。リシャール・シャソは、かつてランス・アームストロングからの出場料の要求を拒否した過去があるが、今回のケースは全く異なっていたと語る。
UAE Team Emirates – XRGのタデイ・ポガチャル側から「勝ちに行きたい」という強い意志が伝えられ、さらにコミュニケーション面での協力まで提案されたのだ。
このサプライズ参戦の背景には、スイス出身であるチームマネージャー、マウロ・ジャネッティの存在が大きい。
リシャール・シャソとマウロ・ジャネッティは古くからの知り合いであり、数年前から「いつか彼をロマンディに出場させる」という約束が交わされていた。
二人は同時期にプロとして走っていた。
リシャール・シャソの所属チーム
- 1993〜1994年:Saxon
- 1995年:Univag
- 1996年:PMU Romand
- 1997〜1998年:Post Swiss Team
- 1999年:Die Continentale
マウロ・ジャネッティの所属チーム
- 1993年:Festina
- 1994年:Mapei
- 1995〜1996年:Polti
- 1997〜1998年:La Française des Jeux
- 1999〜2001年:Vini Caldirola
このように通常のプロチームでチームメイトになったことはない。スイス出身の有力選手であったため、スイス代表として世界選手権などのナショナルチーム編成で共に走った経験を持っている。
ツール・ド・ロマンディ主催者とUAE Team Emirates – XRGのゼネラルマネージャーという関係性は、長年の同郷としての繋がりから構築されている。
2025年の6月にはスケジュール変更の可能性が示唆され、12月のトレーニングキャンプ中に正式に出場が決定し、リシャール・シャソに直接電話で伝えられたという。
また、レースが提供する環境の良さも理由の一つとなっている。
ツール・ド・ロマンディは毎年質の高いホテルを手配し、移動の負担を最小限に抑えている。各ステージの走行時間は最大でも4時間半に設定されており、選手が激しく競い合いながらも回復する時間を十分に取れるような工夫がなされている。
世界王者の参加は、財政難に苦しむ大会にとって最大の救いとなる。
スイスにはスロベニア人の大きなコミュニティがあり、ツール・ド・フランスに比べてファンが選手に接近しやすい環境があることも、タデイ・ポガチャルにとって魅力的な要素である。
今大会にはプリモシュ・ログリッチも出場を予定しており、トップ選手同士の白熱した戦いが期待されている。
タデイ・ポガチャルは、昨年末にすでにツール・ド・ロマンディへの出場は口にしていた。すべてのステージレースを勝ち取るというチェックリストの実現となる。




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