イツリア・バスクカントリー最終ステージは、終わってみれば Team Jumbo-Vismaの大逆転となった。
総合優勝は、プリモッシュ・ログリッチ。2位にもヨナス・ヴィンゲゴーが入り1位、2位を独占するという最高の結果となっている。
第4ステージの不可解なチームの戦術もこれで帳消しだ。
レースは残り60kmの2級山岳Elosua-Gorlaの下りから起こっている。アスタナのオマール・フライレが頂上付近から高速で下りだし、それにプリモッシュ・ログリッチもジョインした。
この時、下りで抜け出したのは6人。さらに人数は増えていったが、タデイ・ポガチャルとブランドン・マクナリティは追えなかった。
これについてタデイ・ポガチャルが追えなかった理由について語っている。
降下での追走
タデイ・ポガチャルはレース後のインタビューで追えなかった理由について
プリモッシュの攻撃はレースが決まった時だったとは思わない。それはアスタナの男たち、より具体的にはオマール・フライレだった。
チームはレースをコントロールした。ブレークアウェイにマルク・ヒルシがいて、後ろに引っ張っていたところ、アスタナの男たちが登りの頂上で攻撃し、いくつかのポジションを失った。
彼らは私たちの前を全速力で進み、ブランドンと私はヨナス・ヴィンゲゴーと1人のイネオスライダーの後ろで10位になった。
彼らは少しギャップを作り、それを閉じるためにすぐに追走することは不可能だった。
2つか3つのコーナーの後、ギャップはより大きくなり、最初のグループとの接触を失った。それは壊れたレースだった。
攻撃が上り坂または平地で起こった場合、従うことができるが、下り坂で追うことは不可能だ。
それはどういうことか。私たちはサポートカーに電話をかけ、それを引き戻そうとしたが、フルガスになると本当に難しくなり、ブランドンは急な上り坂で爆発した。
それから、最初のグループに戻るための戦いがあったが、少し届かず、3位のために戦っていた。もちろん、勝利のためにそこにいたかったが、それは不可能だった。
ポガチャルは、攻撃のタイミングと場所が他の場所よりもはるかに危険だったことを語っている。追走で、ラファウ・マイカとディエゴ・ウリッシの二人を使い果たしてしまい、マルク・ヒルシも切れてしまう。
あっという間に、アシストがいなくなりブランドン・マクナリティと二人になってしまってはどうしようもない。
さらに、ヨナス・ヴィンゲゴー(Team Jumbo-Visma)が追走を効果的に邪魔したことで、彼を最終的に追い落とすことも出来なかった。
タデイ・ポガチャルに出来ることは、最後の登りで総合4位で7秒前のペリョ・ビルバオ(Bahrain – Victorious)を追い落とすことだけだった。
今回の下りのアタックは、プリモッシュ・ログリッチ自身が仕掛けたものではない。アスタナとモビスターの動きに上手く反応出来たことが大きかった。当然、頂上手前で前にいたポジション取りも良かったと言える。
二人の実力差はほとんどない。今回のような他チームのアタックの瞬間を逃さないプリモッシュ・ログリッチのレース感が素晴らしかったとも言える。
この降下のアタックを逃せば、今回の総合優勝もなかっただろう。
次のタデイ・ポガチャルの目標は、フレッシュ・ワロンヌとリエージュ〜バストーニュ〜リエージュのワンデイクラシックとなる。
これは、ツール・ド・フランスに向けての調整とは違うが、良い走りを見せてくれるはずだ。ポガチャルは、今回の展開を必ず覚えており、同じ過ちはおかさないだろう。
レースで気を抜ける場所はないと言っても良い。
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