元記事では現代の奴隷が作ったシマノの自転車部品が通勤客に販売となっている。
これは、マレーシアのサプライヤーである Kwang Li Industry に関するもの。テレグラフ紙は、この会社がネパールからの出稼ぎ労働者を搾取していると非難している。
同工場の労働者らは、身体的虐待や脅迫、給与や採用活動費の不法な減額、最長15日間の無給停職や強制解雇などを受けていると述べている。
過酷な状況
マレーシアの労働部門には、工場で働くために安い賃金で移民を輸入してきた長い歴史がある。
これらの労働者はネパールやバングラデシュなど世界の最貧国からエージェントによって調達され、高賃金の仕事への雇用が約束されている。
その過程で高額な採用手数料を請求されることが多く、その費用は高金利のローンで支払われる。
- 健康診断
- 航空券
- サービス料などをカバーする採用手数料30万ネパールルピー(約35万円)
しかし、そのような約束は無駄になる。マレーシアに到着すると、労働者はパスポートを剥奪されるため、出国できず、通常は劣悪な社用宿舎に宿泊することになる。
多くは虐待を受けており、最低賃金以下の賃金となっており、まさに現代の奴隷制度と言っても良い劣悪な状況だ。
Shimanoはパンデミックの影響もあり2021年には44%増という記録的売り上げを記録。だが、自転車需要の低迷により2023年には売り上げが大きく減少している。
工場では、需要を見越して200名以上の労働者を2年契約で雇用したが、結局仕事がない状態となり、週に3~4日しか働かない日も出てくる。
国際労働機関によると、給与明細には労働者の賃金からも違法な月々の控除が行われており、これは強制労働の兆候であるという。
場合によっては、労働者は、工場の食堂の使用料や、保証金をカバーするとされる一般的な控除により、月給の3 分の1を失った。
その結果、5月に一人の労働者が支払われたのは、1か月の労働に対してわずか916.46リンギットで、これは全国最低賃金を大幅に下回り、わずか3万円となる。
従業員らはまた、ミスをしたり生産目標を達成できなかったりしたとして、最長15日間の無給停職処分を受けたと述べている。
テレグラフ紙の取材に応じた人たちは、「非常に多くの労働者がこのような停職処分に直面しているのを見てきた」と語っている。
工場の管理者らは「目標を達成できなければ」ネパールに強制送還すると労働者を脅していると付け加えた。
事件を目撃したという2人の労働者によると、ある時、バングラデシュ人労働者が「非常に小さなミス」をしたとして上司に顔を殴られたという。男性は工場長の1人からさらに暴言を受け、その後1カ月の無給停職処分を受けたという。
シマノは調査を開始
シマノは声明で、調査結果にショックを受けたと述べた。
「これらは深刻な申し立てであり、私たちの原則や信念に反するものです。現在、関係者とともにこの問題を調査しており、状況が適切に解決されるよう適切な措置を講じてまいります。」
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