あ~、ついにヒルクライムの領域までディスクブレーキが制覇する時代となったようだ。
2023英国ヒルクライム選手権で、アンドリュー・フレーザーがディスクブレーキ仕様のCannondale SuperSix Evo LAB71で勝利した。
これで4回目のタイトル獲得となった。
アンドリュー・フレーザーのCannondale SuperSix Evo LAB71
アンドリュー・フレーザーは、4.2kmで最大勾配が20%という登りを11分48秒で制覇。圧倒的な走りでタイトルを防衛している。
ヒルクライムといえば、引力に逆らって登るので軽量化が最も効果のある対策となる。そのためディスクブレーキよりも、重量の軽いリムブレーキが使われるのが一般的と言われていた。
現に、アンドリュー・フレーザーも初優勝した2018年の時にはSupersix Evo Hi Modのリムブレーキモデルで勝利している。
そして、3回目の優勝を果たした時には、リムブレーキモデルのCannondale SuperSix Evo Hi Modを進化させている。

Image credit: Andrew Feather
だが、今年はディスクブレーキのCannondale SuperSix Evo LAB71で勝利をした。重量的には0.5kgは重くなっている。
SuperSix Evo LAB71のフレーム重量は770g。最新のディスクブレーキモデルだ。

下記YouTube動画より
サドルは、Schmolke TLOを使用。重量はわずか62g。アンドリューはその形状のおかげで、驚くほど快適だと言う。
「実際には硬いサドルの方が快適だと思う。はい、非常に硬そうに見えるが、問題ない。正しいポジションにいて、そのような乗り方に慣れていればね。」

下記YouTube動画より
ハンドルは、42cmバーとMcfkのカーボンステムで仕上げられている。また、Featherの3Dプリントアウトフロントコンピューターマウントを使用。
「ヒルクライマーの中には、さらに軽量化するためにハンドルバーのドロップを切断するという極端な手段を講じる人もいますが、私はファンではない。
だから、バーを切り落として走り回るのはあまり好きじゃない。見た目が本当に醜いだけだからね。」

下記YouTube動画より
フロントとリアのローターは、140mm。Shimano Dura-Aceだが、米国の専門会社 Carver Bikes の重量わずか 49g のチタン製ローターに交換する予定となっている。
ホイールはHunt Hill Climb SL Discホイール。このホイール設計にはアンドリュー・フレーザーも関わっている。
アンドリュー・フレーザーのコメント
ディスクブレーキバイクは一般的にどんどん軽くなってきている。 フレームは一般に、以前のバージョンよりもエアロ効果が向上している。下り坂や平坦な登りの特定の部分がよくあるため、それらのメリットが活かされる。
レース中は Rotor INspider パワーメーターを実行することを選択している。
特に最初に、10分間の作業で 600Wで動作し始めているかどうかを確認するために、パワーをざっと見ると便利だからね。150gだが、付けないよりは付けてデータを評価できる方が良いと思う。
ディスクにスイッチした理由は何ですか? リムブレーキは本当に死んでいるの?
現時点では、リムブレーキは死んでいないと思う。リムブレーキバイクはまだ存在するが、最新のテクノロジーを見ると、実際にはすべてディスクだ。
ウェイトは下がってきており、マージンはかなり小さくなっている。
アンドリュー・フレーザーは、2018年時点のラルプ・デュエズ ではアダム・イェーツに次いで8番目の記録を出していた。
つまりトッププロと変わらないパワーの持ち主。彼だからこそ、重量の増したディスクブレーキモデルのバイクでも勝利出来たのだと言っても良い。
コメント