マーク・カヴェンディシュは、キス病からの復活を目指して頑張っていた。
ツール・ド・フランスの前哨戦として、ツアー・オブ・スロベニアに出場して良いスプリントをチームに見せる必要があった。
しかし、ツアー・オブ・スロベニアの結果は良くなかった。
各国のナショナルチャンピオンシップが行われ、カヴェンディシュもイギリスナショナルチャンピオンシップに出場。
こちらの結果もイマイチだったのだ。
復活を目指したレース結果
まず、ツアー・オブ・スロベニアの結果
- Stage1 97位
- Stage2 108位
- Stage3 82位
- Stage4 61位
- Stage5 55位
総合88位。
スプリンターとして、まずスプリントに絡むことが出来ない。ゴールにたどり着けないのだ。
カリフォルニアツアーでも、そうだったが少し厳しい山岳になると遅れてしまう。以前のカヴェンディシュの力はまだまだ戻ってきてない。
しかも、全盛期の頃ならば3人くらい山岳でもアシストがついていたが、今は一人ついている程度。
実際、スロベニアのステージでは誰も彼のそばにはいなかった。
逆に、チームメイトのジャコモ・ニッツォーロはStage 1で2位。Stage5では優勝しているのだ。
Tour of Oman (2.HC)のStage6でも優勝しており、むしろ彼のほうにアシストがついていた。
こちらは、チームイネオスが暴れまくり集団スプリントにならない展開。それでも、カヴェンディシュはトップから3分50秒遅れの22位でゴール。
トップは、イネオスのベン・スウィフトだった。
記録更新はならず
So today was one of the only times I’ve ever trained in shorts on the Isle of Man. 🙌🙌 Absolutely brilliant weather AND it seems to be bad in the South of the UK.
The North is finally on the score-sheet. Still like 364-1 to the South, but I’ll take that! ☀️ pic.twitter.com/RITCk3ZaLS— Mark Cavendish (@MarkCavendish) 2019年6月10日
マーク・カヴェンディシュは、ツール・ド・フランスで30勝しており、エディ・メルクスの34勝まであと4勝と迫っていた。これはベルナール・イノーと並んで歴代第2位の記録。
ようやく、キス病の症状も改善してきた所だったが、一気に元に戻れるわけではなかった。
スプリンターの仕事は最後にゴールで勝利を狙わなければならない。だが、ゴールまでたどり着けないのでは話にならないのだ。
当然、ゴールにつれていくアシストは必要だが勝利が望めないライダーに何人も割けない。
チームは、カヴェンディシュの記録よりも、ステージでの勝利を優先した。
Dimension Dataのスタートリスト
マーク・カヴェンディシュの名前は、Dimension Dataのスタートリストになかった。
カヴェンディシュは2007年のレースデビュー以来、ツール・ド・フランスの出場を逃したのは今回が初めてだ。
Dimension Dataのスプリンターは、エドヴァルド・ボワッソンハーゲンとシーズン2勝をあげているジャコモ・ニッツォーロ。そして、レイナルト・ヤンセファレンズバーグが務める。
レイナルト・ヤンセファレンズバーグもGP du canton d’Argovie (1.HC)で3位。ツール・ド・スイスでも10位以内でスプリントを3回果たしている。
その他のメンバーは、総合を狙うのではなく、ステージ優勝を狙っていく。
ベン・キング、ロマン・クロイツィゲル、ミケル・ヴァルグレンは、より厳しいステージでの勝利を目指すことになる。
3大スプリンターと呼ばれていたカヴェンディシュはツールに落選。
アンドレ・グライペルはツールに出場するが今シーズンはまだ1勝。
マンセル・キッテルはレースから遠ざかっている。
彼ら、3人が活躍することは、もうないのだろうか?
3人がスプリントする場面をもう一度見てみたいものだ。
コメント