ツール・ド・フランス第13ステージは、ピュイ・マリーの頂上をダニエルフェリペ・マルチネスがレナード・ケムナを破って勝利。
熱い戦いの後ろで、更に熱い戦いがダデイ・ポガチャルのアタックによって始められていた。
ポガチャルのアタックに反応出来たのはプリモシュ・ログリッチのみ。エガン・ベルナルは力なく遅れてしまう。
不可解なイネオスの引き
イネオスは、残り15km付近からメイン集団を引っ張った。一人ずつアシストを使い切って走る作戦だ。
最後に残ったリチャル・カラパスが発射したのはラスト8.6km。カラパスとしてはベルナルのアタックを期待したのかもしれない。
だが、この後力を使い果たしたリチャル・カラパスは後方に下がる。
エガン・ベルナルはこの時点で総合2位。逆転を狙う作戦でイネオスが引くのはわかるが、あまりにも早すぎる崩壊だった。
パヴェル・シヴァコフが復調してきたのならば、逃げに乗せずにアシストさせるべきだ。
リチャル・カラパスも温存しておけば、タデイ・ポガチャルのアタックで遅れた時にもカバー出来たはず。
ベルナルを丸裸にしては勝ち目はない。
ベルナルはベストを記録
ベルナルはゴール後のインタビューで
自分の数字を見ていて、最高の数字のいくつかを出していた。他の相手が強い場合、何もすることができません。何が起こるかわかりません。
現在のベストを出して、かなわないのならば、これがベルナルの限界の走りだったということになる。
プリモシュ・ログリッチとダディ・ボカチャルに対して39秒もの大差。背中の痛みとかは口にしてないので、ゴール後の突っ伏した様子を見ても全開だったことがわかる。
総合では59秒も遅れてしまう。
タイムトラヤルでログリッチに劣るベルナルは第20ステージの個人TTまでにログリッチェをリードしておかないといけない。
その為には、これから2分はタイムを縮めないといけないということだ。第15ステージには再び山頂ゴールが待っている。
ツール・ド・ラン最終日の山頂ゴールの時には、プリモシュ・ログリッチェがベルナルを置き去りにして勝利している。
再び、この展開となるとベルナルの勝ち目はない。しかも、今度はタデイ・ポガチャルもいる。ポガチャルは容赦なくアタックを繰り返す。
更に遅れることも考えられるが、果たしてどうなるのか?
イネオスの崩壊をツール・ド・レンと同じように見続けることになるのかもしれない。
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