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2026 ジロ・デ・イタリア第9ステージ シクロのトーン・アールツが罵声を浴びても逃げ集団に留まれた理由とは?

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Photo credit: Phil Roeder on Visualhunt.com
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ベルギー出身のトーン・アールツは、元々シクロクロスのトップ選手として活躍していたが、過去に不本意な形での禁止物質検出により2年間の出場停止処分を受けたという苦い経験を持っている。

 

処分が明けた現在、ロードレースの舞台で新たなキャリアを築いており、2025年からLottoのtrainee(研修生)として所属。今年はボルタ・ア・カタルーニャ第2ステージ9位、第3ステージ4位と成績を残していた。

そして待望のジロ・デ・イタリアに出場。ジロ・デ・イタリア第9ステージでは彼ならではの「したたかさ」を見せつけた。

 

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逃げ集団での罵声

 

トーン・アールツは、残り73kmのジュリオ・チッコーネの激しいアタックに反応。ディエゴ・ウリッシと共に追走集団に加わる。

さらに先頭集団に追いついた。しかし、彼は集団の先頭に出てペースを作ることを一切しなかった。

これは彼のエゴや怠慢ではなく、Lotto Intermarchéのエースであるレナート・ヴァン・エトヴェルトのために100%のサポートをするという明確なチーム戦術だった。

 

Tiz-cycling ストリーミング スクリーンショット

 

先頭交代を頑なに拒否するアールツに対し、逃げ集団の他の選手たちはフラストレーションを溜め、彼に向けて何度も罵声を浴びせた。

しかし、アールツは全く意に介さなかった。自分は純粋なクライマーではないため、厳しい山岳でどこか限界が来ることは分かっていた。

だからこそ、後方からレナート・ヴァン・エトヴェルトが追いついてきた際に少しでも長く彼を助けられるように、自らの体力を温存することに徹したのだ。

結果として、この冷静な判断がチームの戦術として機能することとなった。

 

 

チッコーネ選手のアタックについていき、見事な逃げを見せましたが、先頭交代には加わりませんでしたね。

今日はレナート・ヴァン・エトヴェルトのために100%のレースをしていたんだ。だから、先頭交代には加わらず、グループの中で静かに力を温存することができたよ。

 

逃げ集団の他の選手からはかなり怒られていたようですが、どのように対応したのですか。

彼らは僕に向かってものすごく罵声を浴びせていたよ。でも、どう対応したかって?

僕はイタリア語が分からないから、彼らが何を言っているのか聞こえなかったんだ。彼らが怒らないことを願っているけれど、僕たちが戦術的に走っていることも理解してもらわないといけない。

それに僕はクライマーじゃないから、どうせどこかで遅れる運命だったしね。できるだけ長く生き残ってレナートを助けるのが目的で、それはかなりうまくいったと思うよ。

 

シクロクロスの第1人者だったトーン・アールツだけど、今回のジロの逃げで山岳でも走れることを見せてくれた。

もう一度くらい逃げに入ってくれるとみている側も面白い。トーン・アールツ自身も、「今日のような走りができれば、これから2週間は素晴らしいものになるだろう。」

と言っており、Lotto Intermarchéが5人となっても走り続けるはず。32歳で初のグランドツアー。夢をかなえた感じだ。

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