2022ミラノ~サンレモで、マテイ・モホリッチは、ポッジオの下りからアタック!
見事に、後続の有力ライダーを引き離した。その下りのスピードが圧倒的で、カーブを曲がり切れず突っ込みそうになる場面が2回もあるほど。
マテイ・モホリッチは、ゴール後のインタビューで特別なバイクをチームと共に用意したと言っていた。
スーパータック禁止を回避
昨年UCIはスーパータックを禁止した。スーパータックは、上記のようにトップチューブに座って空気抵抗を抑えて走る技術だ。
これが危ないとUCIは警鐘をならして禁止した。
マテイ・モホリッチは、スーパータックで下りを走る名手だったのだけど。
下りが得意なマテイ・モホリッチが考えたのがスーパータックと同じ機能をバイクに持たせることだ。
それの答えが以下の特別仕様のバイク。
しかし、パッと見では全くわからない。拡大された写真を見てみよう。
良くみると、シートポストが変わっている。これはドロッパーシートポストだ。グリップを回すと、シートが自動的に下がる。
右の写真のハンドルにはグリップシフトが。
以前に記事にした中にドロップバーシートポストについて書いていたが、実際に使用する選手が現れるとは~。
ドロップバーシートポストの採用
これについてマテイ・モホリッチは、下りのスピードよりも速い口調で秘密を話してくれている。
「これは一生に一度のチャンスだと思っていたので、そのアイデアを持ったチームやテクニカルパートナーのために機能させたいと思った。
ポッジオの下りから、スポイトを披露した。彼らは私がスポイトで何をしているのかと尋ねて笑っていた。
だけど、彼らが降下で私をフォローする場合、それは彼ら自身のリスクであると警告していたんだ。
スーパータックでサイクリングを一度破壊したが、今度はサイクリングを再び破壊した。今では誰もがドロップバーシートポストを使い始めると思う。バイクでもう1つ考えるべきことだね。
F1のようになる。 1.アクセルペダルとブレーキペダルだけがあったが、今では何百ものボタンがある。」
FSAは、独自のドロッパーポストを作成している。だが、モホリッチが使用していたポストは、Fox Transfer SLPerformanceEliteの選択。
これは、市場で最も軽い主流のドロッパーポストとしてFoxによって宣伝されている。ただ、実際に使ったのは、これの2番目の製品だ。
ドロップバーリモコンで利用できる軽量のクロスカントリーおよびグラベルバイク用に販売されている。これをロードに利用した訳だ。
Sculturaが丸形のシートポストを採用したことも使われた理由の一つだ。D型のエアロだったら、取り付けることが出来ない。
「UCIの規則により、市場に出回っているポストを使用する必要があったため、MTBモデルを採用した。
12cmのスポイトをテストしたが、それが多すぎてペダリングが効率的でなくなったため、6cmのデバイスを選択した。
バーのグリップシフトを行い、ポッジョの降下で数回上下させたんだ。
人々はドロップポストを使用するという考えを長い間却下してきたが、技術は現在より進歩しており、通常のシートポストよりもはるかに重くはない。
多分来年はすべてのバイクがドロッパーで利用できるようになる。交通にもトレーニングにも安全だ。ブレーキを効かせることができるしね。レースでも大きなアドバンテージになると思う。」
6cmサドルが下がれば、相当空気抵抗は軽減される。スーパータックと同じような効果が得られるのだから下りで差がつく訳だ。
マテイ・モホリッチは、ストラーデビアンケでジュリアン・アラフィリップと衝突して膝を痛めていた。レース前にも万全ではないと言っていたのだけど。
幼少からマウンテンバイクは良く乗っており、ポッジオからの下りで2回落車しそうになったけど、見事に立て直している。
ミラノ~サンレモで優勝するために、今回のドロップバーシートポストを採用した。下りで爆発させるのは決まっていたようだ。
フィットネス、バイクスキル、ドロップポストで、限界まで突き詰めてミラノ~サンレモを獲得したと言って良い。
これからドロップバーシートポストを採用する選手が増えるでしょうね。
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