ロードバイクの情報を発信しています!

2026 パリ~ルーベ パンクしたポガチャルを素通りするアントニオ・モルガド アシスト陣の連携不足と優しすぎるリーダー?

海外情報
Image credit: chan
この記事は約7分で読めます。

2026年のパリ〜ルーベにおいて、タデイ・ポガチャルが見せた圧倒的なパフォーマンスの裏で、所属するUAE Team Emirates – XRGのチーム連携に疑問符がつく場面があった。

タデイ・ポガチャルが、最初のパンクに見舞われた際、すぐそばにいたはずのチームメイトがバイクを差し出さず、素通りしたのだ。

Alpecin-Premier Techのマチュー・ファンデルプールがパンクした際には、ジャスパー・フィリップセンやティボール・デル・グロッソは、みずからのバイク、ホイールをすぐさま差し出している。

他チームとの信頼関係の差、孤軍奮闘を強いられながらも勝利を手にするポガチャルの強さと、彼を取り巻くチームの現状を紐解く。

 

スポンサーリンク

モルガドの素通りと通信環境の格差

 

ポガチャルが最初にパンクした際、すぐそばをチームメイトのアントニオ・モルガドが通過していた。

静止画でも確認できるが、アントニオ・モルガドはタデイ・ポガチャルのほうを向いており、見ているはず。しかも、タデイ・ポガチャルはアルカンシェルなので、見えないはずはない。

モルガドの身長は180cm、ポガチャルは176cmと体格差は少なく、即座にバイクを差し出していれば、ポガチャルはShimanoの青いスペアバイクで7kmも走る必要はなかったはずだ。

ちなみに青いバイクのフレームは、2020年のCanyon Ultimate CLXなので、少し古い。コンポの問題もあったとタデイ・ポガチャルも言っているし。

 

 

さらに不可解なのは、エースが遅れているにもかかわらず、ニルス・ポリッツやミッケル・ビョーグが先頭集団に残り続けていたことである。

この連携不足の背景には、通信環境の問題が潜んでいる可能性がある。

ライバルであるTeam Visma | Lease a BikeがStarlinkを活用しているのに対し、プロトン随一の潤沢な予算を誇るUAE Team Emirates – XRGはいまだに5G通信に依存しており、情報伝達に致命的なタイムラグが生じていた疑いがある。

と、いうよりもエースがいなかったら普通待つと思う。

 

Starlinkとは
Starlinkは、SpaceX社が提供する、低軌道衛星を利用した高速・低遅延の衛星ブロードバンドインターネットサービスです。高度約550kmの多数の衛星を運用し、空が見える場所なら、山間部や海上、災害時でも安定した通信が可能。専用アンテナを設置することで、個人から法人まで利用できる。
引用 スターリンク(Starlink)とは? 

 

揺るぎない信頼関係を見せたAlpecin-Premier Tech

 

UAE Team Emirates – XRGの混乱とは対照的に、見事な連携を見せたのがAlpecin-Premier Techだ。

アランベールの森でマチュー・ファンデルプールがパンクした際、ジャスパー・フィリップセンは迷うことなく自身のバイクをエースに差し出した。

さらに、すでに後輪がパンクしていたティボール・デル・グロッソは、自分のホイールをマチュー・ファンデルプールのバイクに取り付けていた。

 

ジャスパー・フィリップセンは、2024 ミラノ〜サンレモでの強力なリードアウトや、今後のツール・ド・フランスを見据えたスプリントでのリードアウトなど、二人の間には互いを助け合う確固たる信頼関係が築かれている。

過去のパリ~ルーベでは、ジャスパー・フィリップセンがマチューを助けている。

エースのために自らを犠牲にできるかどうかが、極限のモニュメントにおいてチームの明暗を分けることとなった。

 

独裁的ではないリーダー像がもたらす影響

 
 
 
 
 
この投稿をInstagramで見る
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

Tadej Pogačar(@tadejpogacar)がシェアした投稿

 

UAE Team Emirates – XRGのアシスト陣が絶対的な献身を見せきれない理由として、ポガチャルのリーダーシップの性質も影響していると考えられる。

過去のツール・ド・フランスでジョアン・アルメイダがフアン・アユソーの非協力を指摘したことや、リエージュ〜バストーニュ〜リエージュでアシスト陣がエースの攻撃よりも自身の順位を優先するような動きを見せたこともあった。

アシスト陣は、自分がセカンドグループに入れるかどうかとか、自らの成績を気にするような走りを見せることがあるのだ。

もし、これがレムコ・エヴェネプールが同じ状況に陥っていれば、チームメイトは確実に止まっていたはず。

まして、昔のランス・アームストロングとかだったら、後が大変だ。

ポガチャルは表立ってチームメイトを責め立てるような恐ろしいボスではない。しかし、今回上記のレース後の自身のインスタグラムで感謝を捧げたアシストのリストに、アントニオ・モルガドの名前はなかった。

温厚な王者は、素通りされた事実を静かに受け止めていたのかもしれない。

ただ、違う見方をすれば、アントニオ・モルガドがバイクを差し出していたら、引いてアシストはできなかったはず。でも、止まることのほうが大切な気がする。

 

異例のチームカー合流と王者の証明

 

また、タデイ・ポガチャルの最初のパンクの直後、UAEのチームカーが驚異的なスピードで彼に追いついたことも議論を呼んでいる。

通常、石畳の区間ではサポートカーが集団を追い抜くことは厳しく制限されているはずであり、ギリギリのタイミングでの合流であったと言える。

UAE Team Emirates – XRGは、今回も消耗戦に持ち込む作戦を立てながら、エースのタデイ・ポガチャルがパンクによって幾度も窮地に立たされた。

チームメイトの絶対的なサポートが欠け、独裁的な統率力を持たないがゆえの脆さを露呈しながらも、最終的に勝ってしまう。

この事実こそが、タデイ・ポガチャルという選手の底知れぬ強さを何よりも証明している。

コメント

  1. よかあし より:

    鋭いですね〜。
    通信の問題もあったみたいですが、皆、余裕がないのかもしれませんね。

    チーム内も派閥が多いのかも知れませんね。

    去年のツールでは、ビンゲゴーを置いていこうとしたワウトを批判していましたが、今回は状況が違うけど、ポガチャルの身に起きてしまいましたね。

タイトルとURLをコピーしました