2021ツール・ド・フランス初制覇を狙うプリモッシュ・ログリッチはツール前のスケジュールを大幅に変更することを発表した。
多くのライダーがツールの調整レースとして走る、ツアー・オブ・アルプスと クリテリウム・デュ・ドーフィネを欠場する。
その結果、リエージュ〜バストーニュ〜リエージュの後、2か月間もレースをしないことになる。
改定されたレーススケジュール
下記がプリモッシュ・ログリッチの最新スケジュール。
4月25日のリエージュ〜バストーニュ〜リエージュから、6月26日開幕のツール・ド・フランスまで2か月間レースをしないことになる。
プリモッシュ・ログリッチがツール前のスケジュールを軽くしたのには、次のような理由がある。
まず、プリモッシュ・ログリッチは、開幕ステージとなったパリ~ニースを最終ステージ前までに3勝し、ほぼ総合優勝を決めていた。
だが、最終日の2度の落車で肩の脱臼など大きなケガを負ってしまう。
回復が遅れると思われた、イツリア・バスクカントリーでは開幕ステージの個人タイムトライヤルから絶好調。
一時はリーダージャージを失うが、下りでのベースアップという作戦で逆転の総合優勝を飾っている。調子自体は何の問題もない。
このため、チームと話し合った結果、ツールまでの2か月間レースをしないことで、ツールとオリンピックをフレッシュな状態で迎えることになった。
昨年の クリテリウム・デュ・ドーフィネでは激しい落車でリーダージャージを着たままリタイヤしてしまう。
更に、ツール前の10日間は練習が出来なかった。
結局ツールでは、リーダージャージを着ていながらも、第20ステージの個人タイムトライヤルでタデイ・ポガチャルに逆転を許してしまう。
TTでの失速は、ツール前のケガとトレーニング出来なかったことも影響していたことは間違いない。
今回、レースをしなければ落車してケガを負うリスクも低くなる。さらに、アルプスのテイーニュで高度トレーニングキャンプを行うことで力も蓄えられる。
5月末から6月20日までアルプスに滞在し、新鮮な状態でツールに望むことになる。
個人の力量ではタデイ・ポガチャルと互角だが、チーム力では Team Jumbo-Vismaのほうが上回っているように見える。
すでに雨の中、ツールの個人TTのコースも偵察しており用意周到だ。
ツール前にフレッシュな状態を保ち、コンデションも保っていれば、ツールとオリンピックの勝利というのも可能となるだろう。
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