ボルタ・ア・ラ・コムニタ・バレンシアナ第3ステージ　総合が大きく動く

第2ステージは雨の中のレースで選手は大変だっただろう。

迎えた第3ステージは快晴。だが第3ステージはスタートから登っていく。山岳に弱いライダーは淘汰されていくだろう。

総合ではマイルズ・スコットソン(Groupama – FDJ)が32秒のリードを保っているが、地元モビスターのエンリク・マスが動いてくるのが予想される。

モビスターのトレインが見られるはずだ。

第3ステージ　トレット～アルトデラレイナ 160.5km

第3ステージ　photo procyclingstats.com

スペインらしい平坦のないコース。勝負となるのは最後のアルトデラレイナの登り。7.4kmで平均勾配は5%。

明日が個人タイムトライヤル、最終日が平坦のスプリントステージと考えると、この第3ステージがクイーンステージとなる。

昨日は大雨だったが今日は快晴のもとスタート。

ラスト31kmで逃げているのは二人。

追走集団はやはりモビスターが引く。

リーダージャージのマイルズ・スコットソン(Groupama – FDJ)もシュテファン・キュングにひかれてついている。

先頭には、集団からアタックをかけたライダーが二人に追いつき、そのまま先頭を引いていく。

後方の集団から残り27kmで、ついにエンリク・マスがアタックだ。

このアタックで、リーダージャージのマイルズ・スコットソン(Groupama – FDJ)は、ちぎれてしまう。

エンリク・マスは先頭を引き続けて一気に後続を引き離し始めた。

先頭は後方から3人追いついて9人。残り8kmでタイム差が1分となり、エンリク・マスはバーチャルリーダーとなる。

モビスターは、ネルソン・オリヴェイラが追いついていて先頭を引きまくる。これはエンリク・マスにとっては願ってもない展開だ。

マイルズ・スコットソン(Groupama – FDJ)は、タイム差を15秒で一時保っていたが一人で引いていては広がるばかりだ。

ようやく皆が協力して前を引いてくれている。笑顔も見せたので、すでにあきらめモードだ。

先頭集団9人の中には、シュテファン・キュング(Groupama – FDJ)がいる。

リーダージャージのマイルズ・スコットソンを置いていったのは作戦のようだ。シュテファン・キュングは現在総合12位でエンリク・マスと3秒差だ。

明日の個人タイムトライヤルで逆転を狙っている。

後方ではリーダージャージのマイルズ・スコットソン(Groupama – FDJ)がちぎれていく。ずっと引いていたので、これは仕方ない。

残り3kmで最初にアタックをかけたのは、ネルソン・オリヴェイラ。

エンリク・マスは、後方にいる。

ネルソン・オリヴェイラが落ちていくと、後ろからエンリク・マスが上がってくる。

エンリク・マスが先頭に立ち、3人が抜け出した。

ラスト300mでは、アルケアサムシックのエリー・ジェスペールが引く。

さあ、最後のスプリントだ。

やはり、最後はエンリク・マスだ。2位のヴィクトル・ラフェ(Cofidis, Solutions Crédits)を振り切った。

これで狙い通り、エンリク・マスは総合トップに。明日の個人タイムトライヤルで逆転を狙いたいシュテファン・キュングはステージ9位で38秒遅れた。

これは、3人が抜け出した後に一人で集団を引かされたからだ。まあ、これも仕方ない。明日は14.3kmの個人タイムトライヤルなので、51秒差を逆転するのは難しいかもしれない。

2020世界選手権個人TT3位の実力を十二分にシュテファン・キュングが発揮できれば別の話となる。

リザルト

第3ステージ　リザルト

総合

明日の個人タイムトライヤルで、またシャッフルされるはず

ポイント賞

山岳賞