2026 ジロ・デ・イタリアにおいて、Netcompany INEOSは表彰台こそ逃したものの、確かな前進を遂げてレースを終えた。
テイメン・アレンスマンがグランツール自己最高位となる総合4位を獲得し、最終盤の山岳ステージではエガン・ベルナルがその順位を死守するために決定的な役割を果たした。
2025年シーズン限りで現役を引退し、チームのレースディレクターへと転身したゲラント・トーマスは、新たな総合の現実に適応しながら再建を進めるチームの舞台裏と、テイメン・アレンスマンの精神的な成熟について明かしている。
エガン・ベルナルの献身
The #GirodItalia 2026 is complete with two Netcompany INEOS riders in the top-10 overall 👏
For @ThymenArensman it’s a best-ever Grand Tour finish of fourth. He’s backed up brilliantly by @Eganbernal in 10th place on GC. pic.twitter.com/GwMSUSvc1F
— Netcompany INEOS (@NetcompanyINEOS) May 31, 2026
テイメン・アレンスマンは過去にジロで2度総合6位を経験していたが、今大会でついにその安定感を総合4位という結果へ昇華させた。
しかし、ローマへの道のりは決して平坦ではなかった。最終週の第20ステージ、ピアンカヴァッロへと向かう過酷な山岳区間でテイメン・アレンスマンの表彰台への望みは激しいプレッシャーにさらされ、デレク・ジーやジェイ・ヒンドレーによる猛追を受けた。
この危機を救ったのが、自身の総合争いから脱落した後もチームのために走り続けたエガン・ベルナルだった。
ベルナルは冷静なペースメイクで集団をコントロールし、デレク・ジーらの危険なアタックを封じ込めてテイメン・アレンスマンのトップ5圏内を死守した。
レースディレクターのゲラント・トーマスは、ベルナルの存在をイネオスの隠れた強みとして称賛していた。
「エガンは今大会、チーム内のリーダーとして驚異的な働きを見せてくれた」とゲラント・トーマスは語り、その献身がチームの大きな支えになったことを強調している。
Bernal devuelve el favor 5 años después: “Recordé la ayuda de Dani Martínez”: https://t.co/mZP2Vu6CRo #GirodItalia #Ciclismo
— Ciclismo Internacional (@CiclismoInter) June 2, 2026
エガン・ベルナルも、ジロ前は表彰台もあるかと言われていたけれど、順位を落としてしまった。
今回は自身が2021 ジロ・デ・イタリア第17ステージで、ダニエル・マルティネスに助けてもらったことを思いだしテイメン・アレンスマンを助けたと言っている。
徹底されたメディア戦略と精神的成熟
“Egan has been phenomenal in this Giro” – Geraint Thomas lifts lid on INEOS rebuild after Bernal helps save Thymen Arensman’s best-ever GC result https://t.co/9MJWrd4Oke
— CyclingUpToDate (@CyclingUpToDat3) June 3, 2026
ゲラント・トーマスは、テイメン・アレンスマンが今大会に向けて非常にクリアな精神状態を保ち、コーチとの入念な取り組みによって最適なサポート体制を築けていたと感じていた。
テイメン・アレンスマンは2025年のツール・ド・フランスでステージ2勝を挙げていたが、次の課題は3週間のグランツールを通じて安定した走りを維持することだった。
ゲラント・トーマスは
「彼はさらに成熟し、2025年の経験から大きな自信を得ている。過剰に考え込むことなく、他人の意見に惑わされずに自分とチームを信じて走れている」
と、その精神的な成長を評価した。
さらにチームは、過去のグランツールで序盤のタイムロスや安定性を巡るメディアからの質問がテイメン・アレンスマンの大きな負担になっていた反省を踏まえ、レース外での環境管理を徹底。
広報部門はテイメン・アレンスマンと面談し、余計なプレッシャーや気を散らす要素を排除するための特別なメディア戦略を策定した。
現役時代にメディア対応を苦にしなかったゲラント・トーマスも、テイメン・アレンスマンに合わせたこの「引き算」の重要性を認めている。
「人それぞれアプローチは異なるが、時には「レス・イズ・モア(少ない方が豊かである)」という考え方が必要だ。日々のメディア負荷を最小限に抑える計画が功を奏した」と振り返っている。
単にリーダーの座を任せるだけでなく、走りに集中できる静かな環境を周囲が作り上げたことこそが、イネオスに今大会最高の結果をもたらす鍵となった。
Netcompany INEOSは、ジョン・アラートCEOが退任し、デイブ・ブレイルスフォードが返り咲いている。チームはTeam skyの時のようにグランドツアー制覇となるだろうか。





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