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UCIのハンドルバー幅規制に挑む! TOOT Engineeringから動的安定性を追求したM3システム

機材情報
Image credit: chan
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2026年からUCIはハンドル幅を外々で400mm以上と規定するルールを出している。

 

2026年1月1日以降、ハンドルバーの幅は少なくとも400mm以上でなければならないが、最小内幅は320mmから280mmと少しだけ緩和されている。

それでも女子選手や小柄なライダーにはポジションが変わるので厳しいルールだ。

各社ともに頭を痛めているが、イタリアのTOOT Engineeringは、UCIのルールに準拠しつつ、パフォーマンスのパラダイムシフトをもたらすとする革新的なハンドルバーシステム「M3」(Marassha³)を市場に投入した。

Marasshaの3乗の意味がある。

 

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M3(Marassha³)

 
 
 
 
 
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新ルールでは外々で400mmだが、TOOT Engineeringは、この規制をクリアするためにM3を399mmの幅で設計し、バーテープを装着することで400mmを超えるようにしている。

M3の最も注目すべき点は、その設計哲学にある。

TOOT Engineeringは、モータースポーツでの経験から、サイクリング界がワット数やCdA(空気抵抗係数)ばかりを追い求め、動的安定性を無視してきたと指摘している。

彼らはパヴィア大学の研究者と協力し、独自のStabFactor(安定性および敏捷性ファクター)を優先。

このアプローチにより、M3は「科学的検証に基づいた、レーシングバイクのための最初のアダプティブ・コックピット」であると位置づけている。

TOOT Engineeringは、最適化されたM3の構成が従来のハンドルバーよりも最大3.8倍安定する可能性があると主張。

安定性を高めることで、ライダーのぐらつきなどによって生じる寄生的な乱気流を抑え、最も効率的なポジションをより長く維持できるようにし、エネルギーの浪費を減らすことを目指している。

 

 
 
 
 
 
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同社は、ハンドルバーが広ければコントロールしやすいという神話にも異を唱える。

低速域では真実かもしれないが、高速域では幅広なバーは不利に働き、風を受けて帆のように作用すると説明している。

彼らは、高速走行時にはライダーはハンドルを切るのではなく、体重を使ってバイクを傾けることで操縦するため、幅、リーチ、スタックの三次元的な比率が重要であると強調しいる。

 

M3は、以下の3つの標準構成で提供される。

  • M3 Comp: 多目的汎用性
  • M3 Race: 最適化された空力性能と保証されたコントロール
  • M3 Aero: 超高速域での最大安定性 

さらに、ライダー専用のカスタム3Dプリント・バージョンも受注生産で提供される。

このハンドルは多分失格になったヤン・ウィレム・ファン・チップが使っていたかも。ただ、ちょっと内内が280mmには見えないので違うかな。これまでも同社のToot Racing Ashaa RR barを使っていた。

 

価格は539€(約9万円)。ただ、重量については記載がない。結構重そうだけど。

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