タデイ・ポガチャルは、ドリームチームのアシストに守られ向かい風の中でもホイールの中にいた。
アタックをかけたのは残り900mを切ってから。短い爆発的なパワーを出した時のタデイ・ポガチャルにかなう相手はいない。
この時のスピードは、6.6kmを20分46秒で上がっており過去最速タイムを更新。
また、下りもタデイ・ポガチャルは、2022年に INEOS Grenadiersのトム・ピドコックが記録した下りのタイムよりも1秒遅いだけの爆速タイムで下っている。何度もトレーニングで下った峠だ。
ヨナス・ヴィンゲゴーは、ガリビエ峠では7秒。ゴールでは37秒差となっている。この結果についてヨナス・ヴィンゲゴーには誤算と安堵がある。
誤算 2022ガビリエとの違い
Galibier 2022 on the left vs Galibier 2024 on the right. The wheel always turns. #TDF2024 pic.twitter.com/v2NZXLgV0Z
— Mihai Simion (@faustocoppi60) July 2, 2024
もっとも分かりやすい画像が上のものだ。2022年のガビリエの時には、タデイ・ポガチャルが孤立。アシストなしで戦っていた。
そして、2年の歳月をかけてUAE Team Emiratesはドリームチームを作り上げる。最後の山岳ではアダム・イェーツを失ったが、それでもフアン・アユソーとジョアン・アルメイダがいる。
さらに、ヨナス・ヴィンゲゴーを悩ませたのが、チームメイトの相次ぐ落車だ。ウィルコ・ケルデルマンが第1ステージで落車。
そして、マッテオ・ヨルゲルソンとワウト・ファンアールトも落車。ワウト・ファンアールトは、第2ステージ、第3ステージと落車に巻き込まれている。
3人が落車のために、山岳では期待に応えられなかった。アシスト不在というのは大きな誤算だ。
タイム差には
According to his Strava, Tadej Pogacar reached a max speed of 37.8 km/h when he attacked on Galibier. 😱 From there to the top, he covered the last 700 meters@10% in 1 min 55 sec, at 24 km/h average speed. MADNESS! #TDF2024 pic.twitter.com/0F3StXVK0z
— Mihai Simion (@faustocoppi60) July 2, 2024
大落車からの復帰で事前には、最初の4ステージで毎回タイムロスすると思っていたと語るヨナス・ヴィンゲゴー。
今回、登りではついていけなかったが、これについては。
タイムロスは残念なことだ。でも正直なところ、ツールをスタートしたときから、最初の4ステージのほとんどすべてでタイムを失うことは予想していた。
下りの後半でレースの大半を失ったのも事実だ。その部分では体重がより重要だった。 最初の4日間の出来には満足できると思う。
登りではアシストなし。下りでも孤立してたが?
かなり順調だった。左に曲がるまでは、10秒くらいの差を保っていた。でもそれ以降は、ポガチャルの方が重力のアドバンテージがあった。それが彼にとっては有利に働き、タイムを上げた。私はそれを受け入れなければならない。
ポガチャルはアシストに囲まれましたが、あなたには誰もいませんでしね。
もちろん、誰かが一緒だと助かるんだけどね。もしかしたら、僕が彼をリードしていたかもしれない。でも今日はこんな感じだった。
特にマッテオ・ヨルゲルソンとウィルコ・ケルデルマンの実力は知っているから、レース後半には彼らがいてくれると確信している。
すでに3-0のビハインドを背負っていると予想していたので、小さな勝利のように感じる。
ヨナス・ヴィンゲゴーは175cmで58kg。タデイ・ポガチャルは176cmで66kg。この差が下りで遅れた原因の一つにあったということか。ヨナス・ヴィンゲゴーは、このタイム差ならば、まだ戦えると考えている。
昨年のように個人タイムトライヤルでタデイ・ポガチャルを圧倒することができれば凄いことだけど。最後の第3週にコンデションが上がってくることを期待だ。
コメント