ロードバイクの情報を発信しています!

2024 オンループ・ヘットニュースブラッド  キャリア最大の驚きの勝利!

海外情報
UnsplashEmiel Schalckが撮影した写真
この記事は約18分で読めます。

ベルギーでのクラシックシーズンが開幕。まずは、オンループ・ヘットニュースブラッド。Omloop Het Nieuwsblad Elite(1.UWT)

翌日のクールネ~ブリュッセル~クールネと並んでベルギーのオープニングウィークエンドと呼ばれている。

ロンド・ファン・フラーンデレンやパリ~ルーベへと向かうおよそ1ヶ月間の北のクラシックの開幕となるレースだ。

 

歴代優勝者

  • 2023   ディラン・ファンバーレ
  • 2022   ワウト・ファンアールト
  • 2021 ダヴィデ・バッレリーニ
  • 2020 ジャスパー・ストゥイヴェン
  • 2019 ゼネク・スティバル
  • 2018 ミケル・ヴァルグレン
  • 2017 グレッグ・ファンアーヴェルマート
  • 2016 グレッグ・ファンアーヴェルマート
  • 2015 イアン・スタナード
  • 2014 イアン・スタナード
  • 2013 ルカ・パオリーニ
  • 2012 セップ・ファンマルク

 

スポンサーリンク

歴史

 

1945年、ベルギーの日刊紙を発行していたへット・フォルク(Het Volk)社が、ヘット・ニウスブラット(Het Nieuwsblad)が主催しているロンド・ファン・フラーンデレンに対抗して設けたられたレース。

ロンド・ファン・フラーンデレンは1913年から始まっている。

このコースは以前はオンループ・へット・フォルク(Omloop het Volk)と呼ばれていた。2009年にヘットフォルク紙がヘットニュースブラッド紙と合併したために、現在のオンループ・ヘットニュースブラッドの名称となった。

2017年にHCからUCIワールドツアーに格上げされている。1960年、1986年、2004年は、豪雪により中止。2月ですからね。

 

ゲント~ニノーヴェ 202.2km

コースマップ photo omloophetnieuwsblad

 

ゲントのメレルベーケからスタート。ズワールム地域とオーデナールデを通過していく。

 

コースプロフィール photo omloophetnieuwsblad

 

2018年から、ロンド・ファン・フラーンデレンのフニッシュレイアウトを採用し、ゴール前16kmに伝説の「カペルミュール」、そして約12km手前に「ボスベルク」が待ち受けるコース。

昨年から5km短くなっている。13の石畳の急坂と9つの玉石のセクターが選手の足を奪っていく、北のクラッシック伝統のレースが始まる。

 

  1. Haaghoek  石畳
  2. Leberg
  3. Lange Munte 石畳
  4. Kattenberg 0.9km・4% 石畳の登り
  5. Holleweg 石畳
  6. Leberg
  7. Paddestraat 石畳
  8. Hostellerie 1.2km・4.3%
  9. Valkenberg 0.5km・7.4%
  10. Holleweg 石畳
  11. ウォルベンバーグ 0.6km・6.4%
  12. Kerkgate  石畳
  13. Jagerij   石畳
  14. Molenberg  0.5km・7% 石畳の登り
  15. Haaghoek    石畳
  16. Leberg  1km・4%
  17. Berendries  0.9km・6.6%
  18. Elvernberg-Vossenhol  1.4km・3.7%
  19. カペルミュール   1.2km・7% 石畳の登り
  20. ボスベルク  0.8km・6.2% 石畳の登り

 

注目のライダーは

  • Team Visma | Lease a Bike ワウト・ファンアールト、ディラン・ファンバーレ、ティシュ・ベノート、ヤン・トラトニク、クリストフ・ラポルト
  • Alpecin – Deceuninck ジャスパー・フィリップセン、ジャンニ・フェルメルシュ、クイントン・ヘルマンス、スタン・ファントリヒト
  • Soudal – Quick Step ジュリアン・アラフリップ、カスパー・アスグリーン、イヴ・ランパールト、ジャンニ・モスコン
  • Intermarché – Wanty ビニヤム・ギルマイ、マイク・テウニッセン、ローレンツ・レックス
  • Arkéa – B&B Hotels フロリアン・セネシャル
  • Astana Qazaqstan Team ケース・ボル、アレクセイ・ルツェンコ、イーデ・シェリング
  • Bahrain – Victorious マテイ・モホリッチ、フレッド・ライト
  • BORA – hansgrohe ヨルディ・メイウス、ボブ・ユンゲルス
  • Cofidis アクセル・ザングレ
  • Decathlon AG2R La Mondiale Team オリバー・ナーセン
  • EF Education – EasyPost アルベルト・ベッティオル、ミケル・ヴァルグレン、ミッケルフレーリク・ホノレ
  • Groupama – FDJ シュテファン・キュング
  • INEOS Grenadiers トム・ピドコック、コナー・スウィフト、ベン・ターナー
  • Lidl – Trek ジャスバー・ストゥイヴェン、ジョナサン・ミラン、エドワード・トゥーンス
  • Movistar Team イバン・ガルシア
  • Team dsm-firmenich PostNL
  • Team Jayco AlUla ルーク・ダーブリッジ
  • UAE Team Emirates ティム・ウェレンス、ニルス・ポリッツ
  • Lotto Dstny アルノー・デリー、ヴィクトール・カンペナールツ、パスカル・エーンクホーン
  • Israel – Premier Tech ディラン・トゥーンズ、デレク・ジー
  • Uno-X Mobility アレクサンダー・クリストフ、ラスムス・ティレル 

 

スタート

ニュートラルスタート。かなり寒そうな恰好だ。

 

先頭集団に追走が追いつき、巨大な32人の先頭集団となっている。ワウト・ファンアールトは当然先頭集団に。あまり、現地のカメラ映像が良くないのか、過去映像ばかり流される。

 

Kattenberg 0.9km・4% 石畳の登り

先頭は上りに。

 

Lidl – Trekからは、3人が乗っている。

  • ジョナサン・ミラン
  • ティム・デクレルク
  • トムス・スクインシュ

 

 INEOS Grenadiersからは、4人。

  • トム・ピドコック
  • コナー・スウィフト
  • ルーク・ロウ
  • ベン・ターナー

 

残り57kmで集団は36秒差と迫る。

 

Holleweg 石畳

Team Visma | Lease a Bikeからは、4人。

  • ワウト・ファンアールト
  • クリストフ・ラポルト
  • マッテオ・ヨルゲルソン
  • ティシュ・ベノート

 

ウォルベンバーグ 0.6km・6.4%

Team Visma | Lease a Bikeが攻撃。

 

ワウト・ファンアールトが先頭で絞る。

 

さあ、先頭が割れ始めた。

 

残り50km。Lotto Dstnyのアルノー・デリーはくらいついている。トム・ピドコックもいる。

 

クリストフ・ラポルトが仕掛けると、ジャンニ・モスコンが反応。

 

ジャンニ・モスコンがきつくなった。

 

ジャンニ・モスコンがちぎれてしまった。

 

Team Visma | Lease a Bikeが3人。

  1. ワウト・ファンアールト Team Visma | Lease a Bike
  2. クリストフ・ラポルト Team Visma | Lease a Bike
  3. マッテオ・ヨルゲルソン Team Visma | Lease a Bike
  4. トムス・スクインシュ Lidl – Trek
  5. アルノー・デリー Lotto Dstny
  6. トム・ピドコック  INEOS Grenadiers

 

このままいけば、Team Visma | Lease a Bikeが圧倒的に有利だ。

 

ジャンニ・モスコンは、追走グループに合流。

 

ピドコックもしっかりと先頭交代する。

 

アルノー・デリーは、よく残っている。

 

残り43km。タイム差が51秒差とじわりと開く。

 

Team Visma | Lease a Bikeは、誰で狙うのか。

 

追走集団はメイン集団に追い付かれる。先頭はGroupama – FDJのシュテファン・キュング。

 

ジュリアン・アラフリップも、集団先頭にいる。

 

トムス・スクインシュとワウト・ファンアールトが何か言い合い。

 

集団はまったりになってしまった。引くチームがない。

 

タイム差は1分6秒に。

 

Leberg

先頭は、登りに。

 

集団からIntermarché – Wantyのマイク・テウニッセンが追走に。

 

マイク・テウニッセンは集団に戻ってしまった。

 

Berendries  0.9km・6.6%

残りセクターも少なくなる。

 

トムス・スクインシュがアタック!

 

トムス・スクインシュのアタックで、ピドコックが危ない。

 

トムス・スクインシュはリードを奪う。

 

ジュリアン・アラフリップはパンク。

 

Elvernberg-Vossenhol  1.4km・3.7%

トムス・スクインシュは捕まった。

 

集団もあきらめない。

 

先頭からクリストフ・ラポルトが仕掛ける。

 

アルノー・デリーは、背中を押されて下がるなと言われている。Team Visma | Lease a Bikeが仕掛けたら、3人は追うしかない。

 

落車だ。

 

Soudal – Quick Stepは、ジュリアン・アラフリップにカスパー・アスグリーンも落車してしまう。ウルフパックは誰も先頭集団に残ることができなかった。

  •  カスパー・アスグリーン (Soudal – Quick Step)
  •  フロリアン・セネシャル (Arkéa – B&B Hotels)
  •  ジュリアン・アラフリップ (Soudal – Quick Step)

 

マッテオ・ヨルゲルソンがアタック!

 

Team Visma | Lease a Bikeのマッテオ・ヨルゲルソンが行ってしまった。

 

ワウト・ファンアールトとクリストフ・ラポルトは抑えに回る。

 

もう、これは3人で回して追うしかない。

 

残り18km。すでに18秒引き離した。これは行ってしまうのか。

 

二人はどこで仕掛けるか相談中だ。これは表彰台独占のパターンか。

 

カペルミュール   1.2km・7% 石畳の登り

マッテオ・ヨルゲルソンは、カペルミュールに。

 

ピドコックがやばそうだ。

 

アルノー・デリーが先頭で上る。

 

ピドコックが完全に遅れた。

 

後方から、UAE Team Emiratesのティム・ウェレンスがやってくる。

 

教会を越えた!

 

アルノー・デリーが追走の先頭に。

 

マッテオ・ヨルゲルソンも13秒しかリードがないので追いつかれるだろう。

 

残り14km。先頭はティム・ウェレンスが引いている。

 

ボスベルク  0.8km・6.2% 石畳の登り

マッテオ・ヨルゲルソンに後続が迫る。

 

先頭のマッテオ・ヨルゲルソンが捕まった。

 

後続も追いついてくるが、ワウト・ファンアールトは攻める。

 

ティム・ウェレンスも前で攻撃だ。

 

残り9.3km。Team Visma | Lease a Bikeのヤン・トラトニクが攻撃。

 

これにニルス・ポリッツが反応。

 

これには、誰も反応しない。Team Visma | Lease a Bikeに邪魔されるのはわかっている。

 

ヤン・トラトニクは、ニルス・ポリッツの後ろで待機。前に出る必要がない。

 

二人はどこまで逃げれるか。というよりも、ニルス・ポリッツがどこまで引けるか。

 

残り5.1km。追いつけば、スプリントだ。

 

残り4.4km。ニルス・ポリッツが飛ばす。自分が引くしかないのだから仕方ない。

 

集団はLotto Dstnyのヴィクトール・カンペナールツが引く。レース前に1枚ずつ上着を脱いでいくので、拾った人は届けてほしいとファンにメールを送っていた。シーズンの最初からチーム支給の衣類が少なくなると困るからだ。

 

逃げ切りのためにヤン・トラトニクも前を引く。二人の勝利が見えてきた。

 

ニルス・ポリッツがゴール前まで、集団の追撃をかわして引き続けた。

 

ゴール前で、ヤン・トラトニクがニルス・ポリッツの前にでる。もう、勝負あった。

 

ニルス・ポリッツはあきらめている。ここまで、ほぼ一人で引き続けて集団から逃げ切ったのだから凄いことだ。

 

 

今シーズン序盤から調子のよかったヤン・トラトニクが勝利!

 

Team Visma | Lease a Bikeは、まさに誰でも勝てるということを証明してみせた。あまりにも強すぎるチームだ。

 

集団の先頭はクリストフ・ラポルトのリードアウトを受けたワウト・ファンアールトが獲得。

 

Team Visma | Lease a Bikeは、勝利を喜ぶ。これでヤン・トラトニクは心置きなく、アシスト業に専念できるというものだ。

ヤン・トラトニクは、2022スロベニアTT王者を獲得して以来、2年ぶりの勝利となっている。

 

リザルト

ヤン・トラトニクのコメント

事前にこの勝利を予想していたのだろうか?

いや、自分たちが強いチームだということは分かっていた。以前はクラシックをあまり走らなかった。今日は奉仕的な役割だった。確かに自分では期待していなかったよ。

レース中盤、選手たちは本当によく走っていた。コントロールされたチェイスではなかった。ずっと加速して、また失速していた。それでも信じ続けるしかなかった。その後、後ろに追いつき、カウンターをかけることができた(笑)。

これがキャリア最大の勝利ですか?

そうだね、キャリア最大の勝利だ。スプリントで勝てるかどうか、ちょっと怖かったけど。ニルス・ポリッツがかなり早い段階でスタートし、それから僕はそれを信じ始めたんだ。表彰台に上がれてとてもうれしい。

残りのシーズンでチーム内のランクを上げることができるだろうか?

チームマネージャーに聞いてみてください。

 

2位のニルス・ポリッツのコメント

2位になったのはこれで2回目だ。今日のTeam Visma | Lease a Bikeはとても強かった。彼らはすぐにレースを難しくした。最後には、後ろに速い選手たちがいることも分かっていた。だから、チームのために2位になれてうれしい。

UAE Team Emiratesは、ティム・ウェレンスで勝負を仕掛けてましたが、パンクで脱落してましたね。

計画では、ウェレンスはミュールのあたりで何かを試すはずだった。彼はなんとか先頭集団に追いついた。私は後方からトラトニクが行くのを見た。ヴィスマは集団に大勢いたから、そのうちのひとりと一緒に行くしかないと思ったんだ。

アタックに入ると、かなり足を使ってましたね。

集団は、アルノー・デリーのために走っていたから、僕たちはプッシュしなければならなかった。ヤン・トラトニクがちょっと遊んでくれたんだ。僕もかなり打ちのめされたけど、2位はないよりマシだった。だからフィニッシュでは少し足りなかった。

今日はとても調子が良かった。ビッグレースでこのようにシーズンをスタートできるのはとてもうれしい。これから数週間、この調子をキープしたい。

 

3位のワウト・ファンアールトのコメント

自分のフィーリングには満足しているが、もっと良くなると思う。何度か限界に達した。特にベレンドリースとミュールでは本当に厳しかった。でもとてもいいレースができたし、楽しめた。チームとして解決できたことがとても嬉しい。いい1日だったし、完走できたことはとてもうれしい。

6人が途中逃げてましたね。ですが、決勝では一つになりましたが。

あの時点ではパニックはなかった。みんな戻ってきたけど、エドアルド・アッフィニを除けば、みんなまだ第1集団にいた。多くのライダーが前方にいたことで、僕たちにはアドバンテージがあった。すぐに別のプランに切り替えて、再びアタックした。レース中にどれだけお互いを理解しあえたか、これが僕の誇りだ。

ヤン・トラトニクの攻撃については?

攻めるべきタイミングだった。あそこからコントロールするのはとても難しかっただろう。アルノー・デリーのような選手がいたから、スプリントで勝てるとは100%思っていなかった。攻撃的なレースを続けるのが最善の戦術だった。

今春は、ツール・ド・フランドルとパリ〜ルーベを主な目標としている。オムループの勝者がツールでも優勝するということは過去に一度もなかったですが。

私は今、その統計を信じ始めている(笑)。もし勝っていたら、その逆を証明したかっただろう。しかし今では、あなたが正しいことを願っている。

 

Rnk Rider Team UCI Time
1
 TRATNIK Jan
Team Visma | Lease a Bike 300 4:31:28
2
 POLITT Nils
UAE Team Emirates 250 0:03
3
 VAN AERT Wout 
Team Visma | Lease a Bike 215 0:08
4
 NAESEN Oliver
Decathlon AG2R La Mondiale Team 175 ,,
5
 LAPORTE Christophe 
Team Visma | Lease a Bike 120 ,,
6
 REX Laurenz
Intermarché – Wanty 115 ,,
7
 STUYVEN Jasper
Lidl – Trek 95 ,,
8
 PIDCOCK Thomas 
INEOS Grenadiers 75 ,,
9
 TRENTIN Matteo
Tudor Pro Cycling Team 60 ,,
10
 DE LIE Arnaud 
Lotto Dstny 50 ,,
11
 GAUTHERAT Pierre
Decathlon AG2R La Mondiale Team 40 ,,
12
 WELLENS Tim
UAE Team Emirates 35 ,,
13
 TEUNISSEN Mike
Intermarché – Wanty 30 ,,
14
 KRISTOFF Alexander
Uno-X Mobility 25 ,,
15
 GARCÍA CORTINA Iván
Movistar Team 20 ,,
16
 KÜNG Stefan
Groupama – FDJ 20 ,,
17
 BIERMANS Jenthe
Arkéa – B&B Hotels 20 ,,
18
 VERMEERSCH Gianni
Alpecin – Deceuninck 20 ,,
19
 DE BONDT Dries
Decathlon AG2R La Mondiale Team 20 ,,
20
 KIRSCH Alex
Lidl – Trek 20 ,,
21
 LAMPAERT Yves
Soudal – Quick Step 12 ,,
22
 TEUNS Dylan
Israel – Premier Tech 12 ,,
23
 DE GENDT Aimé
Cofidis 12 ,,
24
 MOHORIČ Matej
Bahrain – Victorious 12 ,,
25
 MORGADO António
UAE Team Emirates 12 ,,
26
 JACOBS Johan
Movistar Team 12 ,,
27
 SKUJIŅŠ Toms 
Lidl – Trek 12 ,,
28
 BEULLENS Cedric
Lotto Dstny 12 ,,
29
 JORGENSON Matteo 
Team Visma | Lease a Bike 12 ,,
30
 TOUZÉ Damien
Decathlon AG2R La Mondiale Team 12 ,,
こちらはハイライト動画

 

コメント

  1. べるげん より:

    必勝形を崩されながら、結局勝ってしまうヴィスマのえげつなさよ……。

    • ちゃん より:

      たしかに、強すぎますね。男女ともにTeam Visma | Lease a Bikeが勝ってしまうし、カミノではヨナス・ヴィンゲゴーが勝利。強すぎ。

タイトルとURLをコピーしました