2023 ブエルタ・ア・エスパーニャ第7ステージ　驚きのゴールシーン!

厳しい山岳ステージを終えてライダーには、簡単なステージが用意されている。

ただ、総合勢には簡単だけどスプリンターチームにとっては、勝利を得るためのステージとなる。ここまでAlpecin-Deceuninckのカーデン・グローブスが2連勝。

他のスプリンターの奮起が期待される。

 

第7ステージ  ウティエル～ウリーバ 　200.8km 

 

第7ステージのスタートは、バレンシアのウティエルからスタート。山岳地帯から下ってくるのだけど、山岳ポイントは全くない。

最後の80kmはほぼ平坦。 フィニッシュは、のんびりとした海岸沿いの町ウリーバで行われる。

 

 

1. スプリントポイント　Cullera

 

スタート前

マイヨロホとなった、レニー・マルティネスの父親はミゲル・マルティネス。2000年シドニーオリンピックのマウンテンバイク金メダリスト。2000世界選手権マウンテンバイク王者で、現在47歳だけど積極的にレースに出ている。いつか、息子と一緒のレースに出たいと。

マルティネスという名前でわかる通り、スペインのブルゴスで生まれており、スペイン国籍からフランス国籍に変えている。

 

すでにバイクはレッドカラー。

記録では、レニー・マルティネスは、20歳と51日でブエルタ史上最年少のリーダーに。これはスペインの英雄ミゲル・インドゥラインを抜いている。

📊🔴Youngest GC leaders of 🇪🇸Vuelta:
20-051 | 🇫🇷Martinez
20-283 | 🇪🇸Indurain (1985)
21-160 | 🇮🇹Milesi (2023)
21-166 | 🇪🇸Soler (61)
21-170 | 🇩🇪Thurau (76)
21-290 | 🇫🇷Gaigne (83)
21-337 | 🇮🇹Pastorelli (88)
22-145 | 🇧🇪De Mulder (60)
22-157 | 🇮🇹Piccolo (23)
22-212 | 🇧🇪Evenepoel (22)

— Cycling Statistics 📊 (@StatsOnCycling) August 31, 2023

 

ベスト10にTeam dsm – firmenichのロレンゾ・ミレジ、EF Education-EasyPostのアンドレア・ピッコロも名前を連ねており、低年齢化を印象付けている。

グランツール最年少は1904年、フランス人のアンリ・コルネ19歳。ツール・ド・フランスのトップとなっている。

 

ポイント賞ジャージのカーデン・グローブスのコメント

今日はポジショニングとタイミングが重要になるだろう。我々は今や大本命なので、誰もが我々に注目しているだろう。ステージでは我々が主導権を握らなければならない。

今日は基本的にブエルタの中で最も純粋なスプリントだ。風も影響すると思う。 私はチームメイトが良いポジションに連れて行ってくれると信じている。それが今日は非常に重要だからだ。

あなた以外のお気に入りは誰ですか？

これはアルベルト・ダイネーゼに非常によく合うはずだ。フィリッポ・ガンナにも注目しているが、彼がスプリントするかどうかは分からない。

 

 

INEOS Grenadiersのフィリッポ・ガンナは、またもスプリントをするのか。面白いので是非、チャレンジして貰いたい。

フィリッポ・ガンナのコメント

私はスプリンターとは思えない。しかし、今日は違う種類のフィニッシュだ。ゴールまで 600m未満の場所にカーブがあり、ラウンドアバウトも多数ある。ここがラウンドアバウトの舞台となる可能性もある。

私はスプリンターではないが、自分の仕事をしようと努めている。チャンスがあればスイッチを入れるつもりだ。勝利は確かに素晴らしいことだが、我々には世話をしなければならない2人のリーダーもいる。トーマスが2日前と同じように許可をくれるかどうか見てみよう。

 

第7ステージスタート時の4賞ジャージは

• 総合　レニー・マルティネス　Groupama – FDJ
• ポイント賞　カーデン・グローブス　Alpecin-Deceuninck
• 山岳賞　エドゥアルド・セプルベダ　Lotto-Dstny
• 新人賞　フアン・アユソー　UAE Team Emirates

 

二人の逃げ

スタートからホセ・エラダとオカミカ・アンデルが逃げている。

1. ホセ・エラダ　Cofidis
2. オカミカ・アンデル　Burgos-BH

 

なんとINEOS Grenadiersのゲラント・トーマスとキム・ハイドックが落車。

 

ゲラント・トーマスは戻ってきたけれど、草がジャージについている。エガン・ベルナルから氷を貰っている。ゲラント・トーマスは4分57秒遅れの総合23位。巻き返しはあるのか。

 

先頭を走るオカミカ・アンデルがパンク。オカミカはトライアスリートとしてのキャリアを経て、27 歳でBurgos-BHとプロ契約を結んだ。良く逃げているけど、プロでの勝利はまだない。

 

残り110km。Alpecin-Deceuninckが先頭。Soudal – Quick Stepが手を貸しているのかな。

 

ゲラント・トーマスは左膝を治療。

 

ヨナタン・カストロピエホにアシストして貰って集団復帰。

 

残り71.5km。タイム差19秒となり一気に縮まってきた。もう集団が見えている。

 

Cofidisの、エラダ兄弟の兄のホセ・エラダは今年引退。キャリアでは2勝を上げている。

 

ホセ・エラダは集団に戻った。オカミカ・アンデルが抵抗。

 

単独となったことで集団の追走が緩む。残り62.7kmで42秒差に。

 

集団先頭はAlpecin-Deceuninckのジェイソン・オズボーン。

 

Soudal – Quick Stepのジェームス・ノックスはINEOS Grenadiersのゲラント・トーマスと並んで喋っている。

 

残り50.9kmで1分3秒差に。

 

Alpecin-Deceuninckは、ジミー・ヤンセンスが引いて25秒差と詰めてきた。

 

残り42kmで集団が迫る。

 

残り41.2kmでオカミカ・アンデルが捕まった。

 

スプリントポイント　Cullera

カーデン・グローブスがアシストを受けてスプリント。

 

見事にEF Education-EasyPostのマライン・ファンデンベルフを抑えてトップ通過。ただ、ヨナス・ヴィンゲコーが参加しているのには驚いた。

1. カーデン・グローブス　Alpecin-Deceuninck　20ポイント・6秒
2. マライン・ファンデンベルフ　EF Education-EasyPost　17ポイント・4秒
3. ヨナス・ヴィンゲコー　Jumbo-Visma　15ポイント・2秒
4. フィン・フィッシャーブラック　UAE Team Emirates　13ポイント
5. エドワード・プランカールト　Alpecin-Deceuninck　10ポイント

これでヨナス・ヴィンゲコーとレムコ・エヴェネプールのタイム差は3秒となっている。

 

残り29.7km。集団は少しペースダウン。

 

レムコ・エヴェネプールは、集団の後方でのんびりと走っている。この10分間はav35km/h程度。

 

あっと落車。

 

TotalEnergiesのピエール・ラトゥールも落車。

• ピエール・ラトゥール　TotalEnergies
• セップ・クス　Jumbo-Visma
• ジェツェ・ボル　Burgos-BH
• フェリックス・エンゲルハルト　Team Jayco AlUla

 

残り5kmで落車。テイメン・アレンスマンが立てない!

 

Alpecin-Deceuninckのロッペ・ヒスが最初に転倒。

• テイメン・アレンスマン　INEOS Grenadiers
• ヨナタン・カストロピエホ　INEOS Grenadiers
• ゲラント・トーマス　INEOS Grenadiers
• アマヌエル・ゲブレイグザブハイアー　Lidl-Trek
• ロッペ・ヒス　Alpecin-Deceuninck
• ジミー・ヤンセンス　Alpecin-Deceuninck
• アルベルト・ダイネーゼ　Team dsm – firmenich
• ロマン・バルデ　Team dsm – firmenich
• ショーン・フリン　Team dsm – firmenich
• ドリス・ファンゲステル　TotalEnergies

 

残り2.7km。Alpecin-Deceuninckが先頭。

 

残り1.7km。Alpecin-Deceuninckがカーデン・グローブスをセットアップしている。

 

残り1kmではIntermarché – Circus – Wantyが先頭を二人で固めている。

 

ゴール前でUAE Team Emiratesが先頭に。フィリッポ・ガンナは左から上がってくる。

 

最後のカーブを曲がる。

 

ここで、TotalEnergiesのジェフレ・スープがロングスプリント開始。

 

ジェフレ・スープが先頭でゴールに向かう。

 

最後は、ハンドルを投げた～。

 

誰が勝ったのか?

 

Caja Rural – Seguros RGAのベネズエラ王者のオールイス・アウラールか?

 

あ～、勝ったのはジェフレ・スープだ!

35歳のベテランライダーがキャリア最大の勝利をあげた。ジェフレ・スープは、2023ラ・トロピカル・アミサ・ボンゴで12年振りの勝利を上げていた。

普段はチームのアシストとして、集団の先頭を引く姿が多い。この大舞台でスプリント勝利をあげるとは誰が想像していただろうか。見事なスプリントだった。

 

リザルト

ジェフレ・スープのコメント

こんなことが可能だとは思わなかった。スプリントではとても速かったが、決勝ではとても緊張した。ラウンドアバウトが多かったし、風の影響も大きかった。

グランツールのスプリントで優勝するなんて、なんと特別なことだろう。

当初、ブエルタ・ア・エスパーニャのスタートに立つ予定はなく、アレクシー・ヴィエルモの転倒により選ばれましたね。こんな結果は想像できましたか?

スペインツアーの初めにウイルスに感染してしまった。だから、ここで勝てるとは思っていなかった。スプリントに取り組むこと自体が仕事だが、自分自身で勝利を掴むことは素晴らしい瞬間だ。

原則的にはドリス・ファンゲステルのためでもあったが、彼はそこにいなかった。最終コーナーでは先頭だったが、後ろに誰も来なかったのには驚いた。信じられない。

 

2位のオールイス・アウラールのコメント

残念だ、僅差だった。 私たちは努力し続ける。今日の最後の１kmは忙しかった。クラッシュが多く、ライダーを避けなければならないことがよくあった。最後の1kmで、私はそのカーブをうまく乗り越える準備ができていた。うまく上に上がることができた。

昨日はとても厳しい一日だった。標高計が多いロングライド。明日も同じようなライドをする予定だが、後でもっとチャンスがあるはずだ。今は勝ちたいステージに向けてエネルギーを温存しようとしているところだ。

 

第7ステージリザルト

総合

レニー・マルティネスのコメント

スプリンターに近づいたのは初めてでした。今日の主な目標はもちろん赤いジャージを守ることでした。転びたくなかったし、時間を失いたくなかった。

チームメイトは私が先頭に立つために一日中助けてくれた。今日は素晴らしい一日でした。たくさんのライダーが祝福に来てくれました。楽しかったです。

 

ポイント賞

山岳賞

新人賞