2022 ボルタ・ア・カタルーニャ第6ステージ　　まさかのゴールに～

第5ステージでは、逃げを捕まえた為にスプリントポイントでボーナスタイムを争う戦いが起こった。

結果は、アルメイダが3位通過で1秒のボーナスタイムを獲得。これでリーダージャージをナイロ・キンタナから奪った。

それでもリードは1秒なので、二人の戦いは今日も続く。このステージも昨日と同じようなシナリオとなるかもしれない。

 

第6ステージ   サロウ～カンブリス　　168.6km

 

獲得標高は3,000mを越えるので、純粋なスプリンターが生き残るのは難しい。ゴールは海辺のリゾート地カンブリスに向かうが逃げが最後まで許されるかもしれない。

逃げがなければ、またもスプリントポイントで総合の争いが勃発しそうだ。

 

1. 1級山岳　コルデレレブレムサラ   17.8km・4.3％
2. 2級山岳　コルデカパフォン　3.6km・6.1％
   
3. スプリントポイント　Pardes
4. 2級山岳　Coll de la Teixeta     5.8km・4.1％
5. スプリントポイント　Viaducte dels Masos
   

 

アレハンドロ・バルベルデとマイケル・ウッズは体調不良でDNS。その他のDNSは

• デビット・デッカー (Jumbo-Visma)
• マーク・ドノヴァン (Team DSM)
• ヴァレリオ・コンティ (Astana Qazaqstan)　風邪
• オドクリスティアン・エイキング(EF Education-EasyPost)
• ニールソン・ポーレス (EF Education-EasyPost)
• Urko Berrade (Kern Pharma) 

寒いので体調を崩す選手が多い。

 

スタート前

今日は最初から雨。アルメイダもレインウェアを着ている。

 

 

オリンピックゴールド仕様のバイクでカラパスは走りだす。

 

雨の中スタート。

 

最初にローハン・デニスなどが逃げていたが、リチャル・カラパス、ルーク・プラップ、セルジオ・イギータのトリオが抜け出す。

追走は、12名。アルメイダはトップから35秒遅れで1級山岳を通過。

 

ルーク・プラップは1級山岳コルデレレブレムサラを1位通過したが脱落。残り80.3kmでリチャル・カラパスとセルジオ・イギータの二人が逃げている。

1. リチャル・カラパス　INEOS Grenadiers
2. セルジオ・イギータ　BORA – hansgrohe

 

第2集団は23名の総合勢が乗っている。アルメイダとナイロ・キンタナも当然入っているが、3分19秒も離されている。

 

セルジオ・イギータは、総合3位で7秒遅れ。

カラパスは総合9位の27秒遅れ。2級山岳　コルデカパフォンでトップ通過しておりボーナスタイム3秒を獲得している。二人は、逃げ切れば総合逆転となるがどうだろう。

 

リチャル・カラパスは、ウインドブレーカーを走りながら着て、チャックを締めたい。だけど、下りを走りながらでは中々出来ない。

雨が止んだので後続の集団が有利になりそうだ。

 

集団は60人になっている。UAE Team Emiratesが先頭を引く。

 

セルジオ・イギータは新聞らしきものをお腹にいれている。かなり寒いのだろう。

 

アルメイダは集団後方にいる。タイム差は3分15秒に縮まった。

 

登りで二人はリードを再び3分台に。

 

UAE Team Emiratesのマルク・ソレルが切れていく。追走するメンバーが減っていく。

 

Uno-X Pro Cycling Teaxが集団牽引に加わる。トビアス・ヨハンネセンが総合7位の21秒差にいるためだ。これは先頭の二人には悲報だ。

 

2級山岳　Coll de la Teixeta     5.8km・4.1％

二人は、この登りでタイムを稼ぎたい。すでにタイム差は2分2秒となっており厳しい展開となってきた。

 

Bahrain Victoriousのハーマン・ペーンシュタイナーも集団牽引に加わっている。

 

セルジオ・イギータ先頭で最後の山岳を越える。タイム差2分5秒で28.6kmを逃げ切るのは厳しいか。

1. セルジオ・イギータ　BORA – hansgrohe　5ポイント
2. リチャル・カラパス　INEOS Grenadiers　3ポイント
3. フアン・アユソー　UAE Team Emirates　2ポイント

 

集団トップで2級山岳をクリアーしたフアン・アユソーは下りで単独に。

 

フアン・アユソーの後ろから、ディラン・トゥーンス(Bahrain Victorious)などが追っている。

 

スプリントポイント　Viaducte dels Masos

セルジオ・イギータ先頭で最後のスプリントポイントを越える。

1. セルジオ・イギータ　BORA – hansgrohe　3ポイント・3秒
2. リチャル・カラパス　INEOS Grenadiers　2ポイント・2秒
3. フアン・アユソー　UAE Team Emirates　1ポイント・1秒

 

二人は1分1秒差と、追い詰められていく。

 

二人は残り15kmで1分12秒差。フアン・アユソーに追いつかれると総合で逆転されてしまう。

 

フアン・アユソーは足を止めた。後続を待つようだ。しかし、これは残念。どこまで迫れるか見てみたかったけど、リーダーを後ろにおいて行くわけにはいかない。

 

二人は残り7.2kmで1分16秒のタイム差を保っている。セルジオ・イギータはバーチャルリーダーのまま。このまま逃げ切れば二人が総合1位、2位となる。

 

追走グループは、ジョアン・アルメイダから逃げたいナイロ・キンタナがいる。だが、この危険な追走は、カルロス・ロドリゲスとフアン・アユソーが引かないので、後続に捕まってしまう。

1. ナイロ・キンタナ　Team Arkéa Samsi
2. カルロス・ロドリゲス　INEOS Grenadiers
3. フアン・アユソー　UAE Team Emirates
4. ディラン・トゥーンス　Bahrain Victorious
5. ワウト・プールス　Bahrain Victorious
6. トビアス・ヨハンネセン　Uno-X Pro Cycling Team
7. フアン・ロペス　Trek-Segafredo

 

凄い。逃げ切ったなあ～。残り2.7kmだ。

 

さあ、二人はゴール前まできた。

 

セオリーならカラパスに譲るのだけどスプリントする気だ。

 

セルジオ・イギータの後ろからリチャル・カラパスがまくる!

 

二人はハンドルを投げた～!

 

わずかに速かったのはリチャル・カラパスだ～!

なんと、130kmにも渡って逃げ続けて勝利してしまうなんて。今シーズンの初勝利をカラパスは上げた。

この二人も不可能を可能にしたと言っても良いだろう。

これでセルジオ・イギータは、総合トップに。ボーナスタイムを合わせてカラパスに16秒差。アルメイダには52秒もの大差をつけて逆転した。

まさか、こんな逃げ切りがあるなんて思いもよらないステージとなった。

 

 

リザルト

第6ステージ　リザルト

リチャル・カラパスのコメント

私たちはオールオアナッシングをプレイする予定だった。私たち二人は一緒にうまく働いた。イギータが順位表で私より上だったので、彼がリードすることはわかっていた。

明日また攻撃しても無駄になる。いつもうまくいくとは限らないが、このように反撃できるのはもちろん素晴らしいことだ。

胃の不調でコンデションが上がらなかったが、これで回復したことが確認できたと言える。

 

総合

ポイント賞

山岳賞

新人賞