通常、チャレンジ・マヨルカは1月から2月の期間に開催されるが、昨年はコロナウイルスのために大会は5月13日から16日に延期された。
昨年の予定では、タデイ・ポガチャルも出るはずだったのにね。今年は、1990年代と2000年代の場合と同様に、イベントも4日間から5日間に延長された。
欧州最初の1クラスのレースを勝ち取るライダーは誰かな?
ペゲラ~パルマノバ 154.7km
レース名のTrofeo Calviàは、ペゲラとパルマノバを含む自治体の名前。
154.7 kmのコースは長くなく、海抜500 mを超えることはない。ただ、獲得標高は2,895mもあるので、最初のレースとしてはかなり厳しい。
- 3級山岳 Coll des Tords 4.2km・3.4%
- 2級山岳 Coll den Claret 4.9km・4.4%
- 2級山岳 ColldeSóller 5.1km・4.9%
- 3級山岳 Coll den Bleda 4.0km・5.2%
- 2級山岳 Coll den Claret 3.1km・4.4%
最後までアップダウンの続くコースはパンチャーに有利か。昨年はUAE Team Emiratesのライアン・ギボンズが勝利している。
3人の逃げ
この日の注目は、モビスターのアレハンドロ・バルベルデ。プロトン最年長で優勝したら凄いけど。過去に2回優勝している。選手生活最後のレースはチャレンジ・マヨルカからだ。
ワールドチームは10チーム。プロ9チーム、コンチネンタル6チームが出走。各チーム7名をエントリーしている。
Java Kiwi Atlánticoからは、KOYAMA TomoyaとISHIHARA Yukiの日本人コンビが出場している。
逃げているのは3人。昨年はブエルタにも出場したジェームス・ピッコリがワールドチームから逃げに乗っている。ジェームス・ピッコリのアタックに二人がジョインした形だ。
- ジェームス・ピッコリ Israel – Premier Tech
- MAESTRI Mirco EOLO-Kometa
- ALONSO MONTES Pablo Electro Hiper Europa – Caldas
集団はまだ様子見の感じで追っている。
3人は最大7分のタイムを保って逃げ続ける。
集団を引くのはロットとモビスター。徐々にタイム差を詰めていく。
2級山岳 Coll den Claret 4.9km・4.4%
ここはジェームス・ピッコリが貫禄のトップ通過。
- ジェームス・ピッコリ Israel – Premier Tech
- MAESTRI Mirco EOLO-Kometa
- ALONSO MONTES Pablo Electro Hiper Europa – Caldas
ロットはチーム全員で先頭を追い始める。ティム・ウェレンスで勝負するつもりだ。
2級山岳 ColldeSóller 5.1km・4.9%
ここもジェームス・ピッコリがトップ通過。
- ジェームス・ピッコリ Israel – Premier Tech
- MAESTRI Mirco EOLO-Kometa
- ALONSO MONTES Pablo Electro Hiper Europa – Caldas
3級山岳 Coll den Bleda 4.0km・5.2%
3級山岳前に集団は崩れ、ジェームス・ピッコリのグループも追いつかれる。
このグループには9人のライダーが乗った。
- ジェームス・ピッコリ Israel – Premier Tech
- MAESTRI Mirco EOLO-Kometa
- ALONSO MONTES Pablo Electro Hiper Europa – Caldas
- ティム・ウェレンス Lotto Soudal
- ブランドン・マクナリティ UAE Team Emirates
- コービー・ホーセンス Lotto Soudal
- エイネルアウグスト・ルビオ Movistar Team
- ディエゴ・ローザ EOLO-Kometa
- シアン・エイテブルックス BORA-hansgrohe
なんとここで、ブランドン・マクナリティが単独で逃げ始める。まだ60km以上あるんだけど~。
2級山岳 Coll den Claret 3.1km・4.4%
ブランドン・マクナリティは最後の2級山岳を一人で越えていく。だが、ここかもアップダウンは続く。
後続の集団は小さくなっている。通過順位は
- ブランドン・マクナリティ UAE Team Emirates
- ワレン・バルギル Team Arkéa Samsic
- コービー・ホーセンス Lotto Soudal
後続は10数人まで絞られている。UAE Team Emiratesのアレッサンドロ・コーヴィは集団にフタをしたいところだ。
追走メンバーは30秒の差でついている。メンバーは結構変わっている。
- サイモン・クラーク Israel – Premier Tech
- ティム・ウェレンス Lotto Soudal
- ルーカス・オウシアン Team Arkéa Samsic
- ハーム・ファンフック Lotto Soudal
- ジョエル・ズーター UAE Team Emirates
- コービー・ホーセンス Intermarché – Wanty – Gobert Matériaux
- ALBANESE Vincenzo EOLO-Kometa
- エマヌエル・ブッフマンアン BORA-hansgrohe
途中、アレハンドロ・バルベルデも攻撃したのだけど協力は得られず。
ブランドン・マクナリティはタイム差を縮められるどころか、更に1分以上に開いた。
なんとブランドン・マクナリティは61kmもの独走で勝利してしまった。これはシーズン最初のレースから凄いことだ。
マクナリティはゴール後に
コースは決してフラットではなかったので、グループで協力を見つけるのは簡単ではなかった。曲がりくねった起伏のあるコースを追いかける人に対して、良いペースを保つことが出来れば難しいだろうと思っていた。
適切なタイミングで攻撃することができ、フニッシュを維持した。満足できるのはそれだけだ。
2位には、今年UAE Team Emiratesに移籍してきたジョエル・ズーターが入った。なんとUAEはワンツーフニッシュを飾った。昨年はライアン・ギボンズが勝利しておりUAEは2年連続で勝利だ。
ブランドン・マクナリティは、これでキャリア3勝目。今年はツール・ド・フランス、ブエルタでタデイ・ポガチャルをアシストすることなる。
年々強くなっており、これほど強い選手がアシストに回るのだからUAEもチーム力が上がっていることは間違いない。
リザルト
Rnk | Rider | Team | UCI | Pnt | Time |
---|---|---|---|---|---|
1 |
MCNULTY Brandon
|
UAE Team Emirates | 125 | 75 | 3:57:37 |
2 |
SUTER Joel
|
UAE Team Emirates | 85 | 55 | 1:17 |
3 |
ALBANESE Vincenzo
|
EOLO-Kometa | 70 | 40 | ,, |
4 |
WELLENS Tim
|
Lotto Soudal | 60 | 32 | ,, |
5 |
CLARKE Simon
|
Israel – Premier Tech | 50 | 28 | ,, |
6 |
VALVERDE Alejandro
|
Movistar Team | 40 | 24 | ,, |
7 |
GOOSSENS Kobe
|
Intermarché – Wanty – Gobert Matériaux | 35 | 20 | ,, |
8 |
OWSIAN Łukasz
|
Team Arkéa Samsic | 30 | 18 | ,, |
9 |
BUCHMANN Emanuel
|
BORA – hansgrohe | 25 | 16 | ,, |
10 |
ZWIEHOFF Ben
|
BORA – hansgrohe | 20 | 14 | ,, |
11 |
MATTHEWS Michael
|
Team BikeExchange – Jayco | 15 | 12 | 2:55 |
12 |
BARGUIL Warren
|
Team Arkéa Samsic | 10 | 10 | ,, |
13 |
KRON Andreas
|
Lotto Soudal | 5 | 8 | ,, |
14 |
PARET-PEINTRE Aurélien
|
AG2R Citroën Team | 5 | 7 | ,, |
15 |
GARCÍA PIERNA Raúl
|
Equipo Kern Pharma | 5 | 6 | ,, |
16 |
HUYS Laurens
|
Intermarché – Wanty – Gobert Matériaux | 3 | 5 | ,, |
17 |
LAENGEN Vegard Stake
|
UAE Team Emirates | 3 | 4 | ,, |
18 |
VILLELLA Davide
|
Cofidis | 3 | 3 | ,, |
19 |
VANHOUCKE Harm
|
Lotto Soudal | 3 | 2 | ,, |
20 |
HÄNNINEN Jaakko
|
AG2R Citroën Team | 3 | 1 | ,, |
日本の二人はDNF。
コメント