Colnagoは予告通り12月9日にUCI準拠の最もエアロダイナミックと主張するY1Rsを発表した。
リーク画像通りフレームの形はダイナミック。これをタデイ・ポガチャルは、アルカンシェルカラーで乗る。
最大の宣伝マンとしてY1Rsで勝ちまくるはずだ。
Colnago Y1Rs
Colnagoは、Y1Rsはテストにおいて「現在最速のライバルより速い」と主張し、時速50kmでV4Rsモデルより20ワットを節約する。
ただ、ライバルのロードバイクの名指しはしていない。
Colnagoは伝統のトライアングルから、不規則な5角形のフレームに。これがColnagoが導き出したエアロバイクの究極の形なのだろう。Colnagoのエアロバイクの開発は2016年以来。
これらの開発にはUCIのフレーム規格のルール変更があったからに他ならない。
3対1のアスペクト比ルール(バーとステムのチューブの深さは幅の3倍を超えてはならないと規定)は廃止され、代わりに最大80mm、断面積10mmが課せられ、バイクの前面面積を縮小できるようになった。
また、シートポストをトップチューブのどこにでも配置できるようになっており、シートチューブに接続する必要がなくなった。
開発プロジェクトでは、イタリアのミラノ工科大学とアブダビのカリファ大学の2つの大学と提携し、数値流体力学(CFD)テストを拡張して精度を高める科学的アプローチを採用。
3Dプリントによりフレームを作成。その表面に穴をあけてバイクの表面の空気圧をバイク全体にわたって非常に正確に測定。次に、このデータを CFD モデルから収集した数値と比較して、フレーム設計をさらに改良している。
Colnago Y1RS
Pelo jeito aquele protótipo era verdadeiro pic.twitter.com/HGgf889nRX
— O País Do Ciclismo (@opaisdociclismo) December 9, 2024
新しい CC.Y1 ハンドルバーも目を引く。ガル ウィング構造を特徴とするこのハンドルバーは、上部が持ち上がり、ハンドルバーとヘッドセットの中心から分離して Y 字型を形成している。
これにより、前面の面積が縮小され、バイクの周囲に「より速く、よりクリーンな」空気の流れが生まれる。これは V4R と比較して19%の削減に相当する。
ダウンチューブには、一体型のボトルケージも備わっている。ボトルによる抵抗を減らすために、フレームの形状に合わせてケージを設計。だが、エアロボトルはレースを考えて採用されていない。
ケージは Di2 バッテリーもサポートしていている。
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Colnagoがエアロバイクの開発をしたのはタデイ・ポガチャルのためでもある。登りでも時速20km/hを越えるレースが多くなり、ライダーの要求は上がっている。
ミラノ~サンレモの勝利を熱望するタデイ・ポガチャルにはエアロに特化したスピードの出る平地のマシンも必要なのだ。
V4Rはグランツールに重点を置いたオールラウンダーだが、重量制限が少ないY1Rはスプリント姿勢での剛性が向上するように調整されている。
社内のテストシステムではスプリント時の剛性向上の正確な数値は3.5%であると主張している。
Y1Rのフレームとフォークの重量は1,415g で、VR4 より242g重い。グループセットにもよるが、重量はペダルとケージを取り付けても7.45kgで収まる。
価格はフレームセットで6,710ユーロ(約106万円)。UAE Team Emiratesが乗るのは、Shimano Dura-Ace Di2、ENVEのSES 4.5ホイール搭載のモデルとなりそう。
その場合の価格は16,200ユーロ(約250万円)となる。
UAE Team Emiratesのメンバーは、今はバイクのポジション出し、各パーツの最終調整をおこなっているはずだ。
UAE Team Emiratesのメンバーが最初にこのバイクで登場するのはいつだろうか。まずは年初に見せてくれるはずだ。
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