イタリアのWilierは、既存のFilante SLRと同じ形状だが、価格を下げるために異なるカーボンファイバーラミネートを使用した新しいFilante SLロードバイクを発表した。
フレーム形状は全く同じなので空力性能は同じとなる。
Wilier Filante SL
この投稿をInstagramで見る
Wilierは2020年にFilante SLRを発表し、ディスクブレーキと電子変速機専用のエアロバイクを設計した。
NACAエアフォイル・チューブ・プロファイルを採用し、リアは通常よりも丸くカットされている。
Wilierは、これが現実世界でのエアロ性能を高め、ヨー角が変化してもフレームが効率を維持できると主張している。
Filante SLRは、Astana Qazaqstan Teamのプロライダーが最高レベルのレースで使用するモデルのひとつで、完成車の価格は8,400ユーロ(約130万円)と高価。
Filante SLは、そのフォルム、ライン、レーシングスピリットを、ハイエンド・エアロ・レーシングバイクであるFilante SLRから受け継いでいる。この変更を有益なものにしているのは、シンプルな技術的ソリューションを適用していることだ。
フレームに使用されているカーボンファイバーのラミネーションが異なるため、SLRバージョンと比べて極端でなく、より快適な構造となっている。同じサイズのフレームで150g弱の重量増となっている。
この投稿をInstagramで見る
Filante SLRを発表したとき、Wilierはフレーム素材の重要性を強調したが、その技術については口を閉ざした。同ブランドのZero SLRと同様、Filante SLRはHUS-Modカーボンファイバーと液晶ポリマーで作られている。
HUS-Modは最高品質の繊維のブレンドであり、液晶ポリマーは振動吸収性の向上に役立つと主張しているが、それだけだ。詳細は秘密だそうで、商業的な理由から共有することはできない。
Filante SLはより安価な材料で作られている。
変わるのはフレームモジュールで、新しいラミネーションを作るために複合材料でできた異なる生地を使っている。
しかし、Filante SLはより高価なFilante SLRとまったく同じ形状なので、空力性能はまったく同じだ。
フレームのジオメトリーも同じ。ミディアムサイズを例にとると、
- シートチューブ48.2cm
- トップチューブ54.3cm
- ヘッドチューブ13.5cm
- スタックは53.8cm
- リーチは38.8cm
- スタック/リーチは1.39
パフォーマンス重視のジオメトリーだ。サイズは6種類となる。
Filante SLRの各モデルがカーボン製ハンドルバーとカーボン製シートポストを装備しているのに対し、Filante SLはアルミ合金製バー、ステム、シートポストを装備している。
Wilierはこれを「性能を損なうことなく価格を抑えることを可能にする技術的な選択」と呼んでいる。
Wilier Filante SLは8つの異なる完成車が用意されている。Shimano 105 Di2を搭載したモデルは、€5,100(約80万円)。
コメント