UAE Team Emiratesがタデイ・ポガチャルと2030年まで契約延長し、彼を契約途中で獲得するには、300億円も必要という契約条項の追加も行われている。
ただ、これでUAE Team Emiratesが今後も、世界最高の選手を独占することにつながっている。毎年、シーズン末には存続が危うくなるチームがある一方で、富めるチームは益々選手を独占することにつながる。
UCIはこれに待ったをかけたいようだ。
チーム予算額の上限
We are incredibly proud to have been crowned UCI World Tour Best Team for the second time after achieving a total of 81 wins in 2024🙌
Congratulations to the entire team for an incredibly special season!🥇🏆🇦🇪#WeAreUAE pic.twitter.com/cFzqRFrAQz
— @UAE-TeamEmirates (@TeamEmiratesUAE) October 21, 2024
UAE Team Emiratesのチーム予算は、5000万ユーロから6000万ユーロ(約98億円)と言われており、今シーズンの活躍は言うもまでもない。
2024年シーズンには移籍で獲得した選手がすぐに活躍。
- パヴェル・シヴァコフ
- アイザック・デルトロ
- アントニオ・モルガド
- ニルス・ポリッツ
- フィリッポ・バロンチーニ
2025年シーズンも INEOS Grenadiersからヨナタン・ナルバエス、Intermarché – Wantyからルーン・ヘレゴッツを獲得。クラシック班の強化も出来ている。
シーズン最多勝も獲得。タデイ・ポガチャルが稼ぎ出したUCIポイントも突出している。
2023年はJumbo-Vismaが3つのグランドツアーを獲得したが、2024年はUAE Team Emiratesがジロとツールを獲得。上位のチームがほとんどを奪っていった計算となる。
UCIは今年初め、チームに予算上限を設けることを検討していると発表し、「予算面でチーム間の過度な格差を回避することでスポーツの公平性を保つ」と述べた。
ただ、上限額が設定されるとしても、それを越えた場合にペナルティが課されるという案もある。まだ、具体的な金額とかは決定しておらず調査中だ。
ちなみに、過去20年で予算は2004年の平均400万ユーロ(約6億円)から2024年には2800万ユーロ(約46億円)に増加した。
スポンサーからの資金に頼っている限り、下位チームの予算が爆発的に増えるとは思えない。
最も少ないのはIntermarché – Wantyで1,400万ユーロ(約22億円)。総合系のライダーも獲得できない状態だ。
上限を設けることで、選手層が均一化されるかというと誰が考えてもうまくいかないと考えるはず。上限を設けると、それ以上選手のサラリーも上がらないということにもなりそうだ。
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