ツール・ド・フランス第8ステージは、超級山岳を含む厳しいコース。ここで総合争いをするライダーがまたも脱落してしまった。
スプリンターでもNTTのジャコモ・ニッツォーロが落車で痛めた膝の痛みのためにリタイヤ。
ジュリアン・アラフリップ
ジュリアン・アラフリップは第2ステージの素晴らしい逃げでイエロージャージをゲット。だが、第5ステージでまかさのミスでマイヨ・ジョーヌから見放されてしまう。
ゴールから20km以内での補給というミスで20秒の時間ペナルティが課せられた。この原因にはコロナ対策で観客のいない場所での受け渡しというのもスタッフは考慮したようだ。
だが、ゴールまでの距離は考えていない。まあ、無理もないだろう。標識もないし。
こんな残念な結果となっていたジュリアン・アラフリップだったが、再度、マイヨ・ジョーヌを着るチャンスはあるのではないかとフランス国民ならずとも思っていたことだろう。
photo Tour de France twitter
だが、総合勢についていたアラフリップは、最後の1級山岳ペイルスルド峠で先頭集団からアタック。
だが、長くは続かずすぐに集団から遅れていく。切れてしまうならば、せめてアタックしてから切れていくという道を選んだ。
この瞬間、ジュリアン・アラフリップの再度マイヨ・ジョーヌを着用するという夢はなくなってしまう。
だが、次のステージからは11分の遅れは逆にチャンスとなるだろう。ステージ優勝という新たな目標に向かって逃げに乗ることが出来る。
是非、ステージ優勝を達成して、あの派手なガッツボーズを見せて貰いたい。
ティボー・ピノ
全ては第1ステージのラスト3kmで起った落車から始まっている。落車した時に後ろから突っ込まれて腰を強打。
墜落以来、ピノはチームの整骨医と理学療法士の手によって毎朝90分を費やしている。治療には凍結療法と電気療法が行われた。
各ステージの後、彼は2時間マッサージテーブルにいる。
彼はまた、背中にキネシオロジーテープを使用し、記憶フォームマットレスを使用して、睡眠中の圧力ポイントを下げる努力も行っている。
だが、それでも第8ステージの長いクライミングはついにティボー・ピノの戦闘能力を奪ってしまう。
背中が痛くてペダルに全く力が入れられない。限界だった。
ティボー・ピノは2年連続でツール制覇という夢をあきらめなければならなくなった。いずれも落車によるケガが原因なのは残念でしかたない。
ティボー・ピノがレースを続けるのかは、わからないが無理のないようにして貰いたい。
トム・デュムラン
トム・デュムランも総合争いから脱落した一人だ。
ユンボ・ヴィズマのもう一人のリーダーとして走っていたが、第4ステージでもチームメイトのワウト・ファンアールトの引きに苦しみ、ゴールスプリントに加われていない。
レースから離れていた期間も長くレースを積み重ねて得られるコンデションも作れていない。だが、調整レースの少ないのは誰しも同じだ。
残念ながら、今年ツールを目指すことは出来なくなった。
第9ステージも再び山岳が待っている。第1週で総合争いから遅れてしまうライダーがまた現れるのか?
総合10位のエンリク・マスまで1分以内のタイム差だ。誰が勝てるライダーなのか、誰がついていけないのか? 注目しておこう。
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