長年、クラシックレースでは絶対的な有力選手が勝負所でアタックを決めると、後続の集団は誰が追走するかで牽制し合い、結果的に勝利を逃す展開が繰り返されてきた。
しかし、今年のE3サクソクラシックやイン・フランダーズ・フィールズ・トゥ・ウェヴェルヘムでは、各チームがかつてないほどの協調体制を見せ、マチュー・ファンデルプール(Alpecin-Premier Tech)とワウト・ファンアールト(Team Visma | Lease a Bike)といった強力な逃げを吸収する場面が見られた。
集団による協力は絶対王者を打ち破る確かな解答となるのか。
しかし専門家たちは、次戦ロンド・ファン・フラーンデレンに控えるタデイ・ポガチャル(UAE Team Emirates – XRG)の場合は「全く別の話だ」と指摘している。
我々だって考えている
今春のクラシック戦線において、Decathlon CMA CGM TeamやSoudal – Quick Step、Lotto Intermarché、Uno-X Mobility、Red Bull – BORA – hansgroheなどのチームが見せた戦い方は、集団内の明確な意識改革を示している。
かつては有力選手に30秒以上のタイム差をつけられた時点で「勝負あり」と見なされることが多かった。しかし、直近のレースでは勝負所の登りを迎える前から複数のチームが話し合い、協力して前を追う意思を固めていたという。
もはや多少のタイム差は決定的なものではなくなり、集団が一丸となって王者を追い詰めるスリリングな展開が生まれている。 一方で、ロンド・ファン・フラーンデレンに出場する世界王者タデイ・ポガチャルに対して、同じ戦術が通用するかについては懐疑的な見方が強い。
コース設定の厳しさが全く異なり、ポガチャルが決定的なアタックを仕掛けるであろうオウデ・クワレモントやパテルベルグを越えた後、疲弊した集団が再び組織的な追走を組むのは極めて困難だと考えられているからだ。
ケンメルベルグを越えた後、多くのチームはすでに勝負が決まったと考えていたようですが、あなたたちは違いましたね。
マチューが前を走っているのを見れば、少し疑念を抱いたり、考え直したりすることもある。
でも、僕たちは勝つためにここにいるんだ。チャンスを指の間からすり抜けさせるようなことはしない。レースが始まる前から、前に誰がいようとすぐに牽引を始めようと決めていたんだ。そして結果がどうなるか見てみようってね。
E3クラシックでも見られましたが、集団内のチーム間で多くの協力があったようですね。
実は最後のケンメルベルグの前に、いくつかのチームと一緒に話し合って、「一緒にとどまるように努力しよう。そしてすぐに集団の先頭に出て、逃げを吸収するためにできる限りのことをしよう」と伝えたんだ。
だから、僕たちは見た目ほど馬鹿じゃないってことさ。
今では誰もが彼ら絶対的な有力選手たちを倒せると信じていると思いますか。
常にそう思っていたはずだよ。それを信じなければならないし、だからこそ僕たちはベッドから起きて雪の中でトレーニングをしているんだ。
今日は勝利を逃して悔しい気持ちがありますか。
勝つためにスプリントをして、勝てなかった時はいつでも逃したチャンスだったと感じるものだね。でも、決して悪い結果ではないよ。
素晴らしいコンディションですが、ロンド・ファン・フラーンデレンには出場しますか。
いや、次はレースに出場して、その後は少し休みを取る予定だよ。
今回は成功したけれど、マチュー・ファンデルプールとワウト・ファンアールトのコメントをみるとマチューは全開では引いていなかったことがわかる。一部インタビュー内容ではマチューは全開で引いていたら勝っていたかもという発言も見られる。
マチューはチームのことを考え、勝てる戦略をチョイスした。ワウトがいうように終盤でマチューが全開ならば、アレック・セガートに追いつかれることも、集団に追いつかれることもなかったかも。


ただ、ロンド・ファン・フラーンデレンではオウデクワレモントの2kmの登りで集団自体粉砕される。束になって追うとしても人数が揃わないのだ。コースの違うロンドでは集団の力も通用しないと思われる。



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