SRAMは、ダイナモジェネレーターを内蔵した自己充電式のワイヤレス マウンテンバイクディレイラーの特許申請をしている。
特許申請では、ペダルを漕いでいる間に上部プーリーホイールの回転によってバッテリーを継続的に充電するために起動できるディレイラーケージに結合された発電機の使用について説明している。
簡単に言うと、走りながら充電できるのでバッテリーがいらなくなるという夢のようなシステムだ。
これならば、予備のバッテリーとか残量とか気にしなくてよくなりそうだ。
SRAM の自動充電式リアディレイラー
上図は、SRAM電子自己充電式リアディレイラーのコンセプト。
- 薄いグレー : 取り付け部分と平行四辺形
- 黄と緑 : クラッチとシフトモーター
- 濃い青 : ジェネレーター
- 薄い青 : ジェネレーター ギアボックス
- 赤 : AXS ペアリング ボタン
- 小さな緑のドット : LED インジケーター
特許 (US 20220355900 A1) には、環境発電システムを組み込んだ自転車のディレイラーが説明されている。
最初の数段落では、現在の電子ディレイラーの欠点について言及。
- バッテリーを再充電しなければならない
- 自転車に長時間乗っている間にバッテリーがなくなるという固有のリスク
まあ、普通のことだ。おそらく、ライド中に充電が切れたからではなく、次のライドに出かける前にバッテリーを再充電するのを忘れたからだと考えられる。
昨年11月に公開されたSRAMの特許には、この問題を解消する自己充電式ディレイラーが記載されている。つまり、所有者はバッテリーの充電状態を心配する必要がなくなる。
ドキュメント全体に描かれているディレイラーは非常にコンパクトに見える。
発電機システム、クラッチ、モーター、シフティング エレクトロニクス、およびバッテリーはすべて、ディレイラー ケージ アセンブリに収納され、アッパー ガイド プーリーの回転に連結されている。
それは非常に独特に見えるディレイラーケージになるが、交換が必要になった場合には、かなり高額となりそうだ。
上図は、SRAM自己充電式電子ディレイラーを伸ばした状態。
チェーンによって駆動されるアッパーガイド プーリー (21) は、内部のピニオンギアを駆動し、発電機を作動させて、ペダリング速度が遅い場合でも、外出先でバッテリーを充電する。
高速でペダリングすれば、より多く充電できるのは当然なことだ。
SRAMは自動シフトや、ソーラー充電など様々な特許を申請している。
将来的に、どのシステムが新しいコンポに搭載されるのはSRAMにしかわからない。今回の特許は、まずはマウンテンバイクのコンポに搭載され、いずれロードに搭載される流れとなりそうだ。
バッテリーの充電の必要がなくなれば、これほどユーザーを助ける機能はないだろう。SRAMが成功すれば、Shimano、Campagnolo、他のブランドも続くのは間違いない。
ただ、実現するにはリアディレーラー形状の大幅な改良、ドライブトレイン内の追加の抗力によるワット数の減少などクリアーする課題が多い。実際に登場するのは数年先かもしれない。
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