クロノ・デ・ナシオンで今シーズンの最後のレースを終えたレムコ・エヴェネプール。
結果的には、優勝したシュテファン・キュングから1分22秒差の5位という結果に。シーズン最後を締めくくるかと思っていたけど、ちょっと残念な結果に。
これは、昨年のイル・ロンバルディアの墜落事故から、1年を全速で駆け抜けた疲労もあったと思われる。
レムコは、レース後のインタビューで、2022年シーズンには、タデイ・ポガチャル、エガン・ベルナル、プリモッシュ・ログリッチのグランドツアー制覇者のレベルに到達するために、レベルアップしたいと語っている。
更にレベルアップ
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レムコは、イル・ロンバルディアでの墜落で骨盤骨折、肺挫傷からの復帰レースを、2021ジロ・デ・イタリアから始めた。
初日のタイムトライヤルを7位で発進してから、しばらく総合2位の座をキープ。だが第17ステージでガードレールを乗り越える落車をしてしまう。
結局ジロはリタイヤという結果に終わった。初めてのグランドツアーデビューは、復帰レースとしては早すぎたのかもしれない。
だが、その後のレースでの活躍はご存じの通りで、昨年までのレベルを取り戻しつつあった。
- バロワーズ・ベルギーツアー 第2ステージ優勝 総合優勝
- ベルギー選手権TT 2位
- ベルギー選手権ロード 3位
- 東京オリンピックTT 9位
- ツアー・オブ・デンマーク 第3ステージ優勝 総合優勝
- オーベレルエイセ 優勝
- ブリュッセル・サイクリングクラシック 優勝
- 欧州TT 3位
- 欧州ロード 2位
- 世界選手権 62位
- コッパ・ベルノッキ-GP BPM 優勝
オーベレルエイセの時には、火事で一時休憩出来て、ブリュッセルではコースミスで先頭集団が割れるという奇跡的な展開で独走勝利。
だが、その後世界選手権では、ベルギーチームのために自らを犠牲にして素晴らしい走りを見せた。
更に、コッパ・ベルノッキでは激しい雨の中で、見事に独走を決めて勝ちパターンを再現してみせる。
1年前のイル・ロンバルディアでの事故の後、遅いスタートに耐えていたが、2021年のシーズンでトップレベルに戻ったと日曜日のクロノ・デ・ナシオンのレース後に語っている。
最高のレベルに戻ったが、チームで望んでいたものにはまだ達していない。
もっとうまくいく可能性があることはわかっているが、まだ少しの辛抱が必要だ。その時は必ずやってくる。脚力があって、タイミングの選び方を知っていて、問題なく冬を過ごせればいい。
しかし、ポガチャル、ベルナル、ログリッチに挑戦し、何よりも彼らを打ち負かすことができるようになるには、まだいくつかのステップを踏まなければならない。来シーズンの時点でそうなればいいなと思っている。
レムコ・エヴェネプールは、2022年にグランドツアーで、彼らと対戦するつもりだ。これまでの流れだと、ジロが有力だと思われるけど。
ツールに挑戦するのは、タデイ・ポガチャルに対抗出来るとチームも本人も考えた時だろう。
イル・ロンバルディアへの復帰を含む2回のラストレースを経験し、昨シーズン半ばからほぼノンストップでトレーニングとリハビリに励んできた彼は、今では休暇を取ることに満足しているという。
休暇を取ることができてうれしいよ。肉体的にも精神的にも、とても良いことだと思う。
事故以来、あるいはそれ以前から、1年半にわたって精力的に活動してきたので、休暇が必要なんだ。
昨年のシーズンオフには、シクロクロスに取り組んでオフロードのテクニックを磨くことになっていた。リハビリで出来ることはなかったけど。
ジロやツールにもグラベルロードは出現する可能性が高いので、パヴェの走り方を身に付けておくことは必要だ。
17歳でサッカーから転向したために、幼少のころからベルギーでレースをしてた他のライダーとは違う。下りなど、どうしても経験の差が出てしまう。
十分な休養で、来シーズンにはベストな状態でグランドツアーで走って貰いたい。個人タイムトライヤルの強さは問題ないので、連続して戦う山岳ステージでの強さを身に付ければ十分に勝機はある。
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