コラムが上に付きだしていると、転倒したときにこの部分で打撲する場合があります。
また、コラム内部のプレッシャーアンカーが上がり過ぎていると、ステムを締めた場合に圧縮に耐えられずに、カーボンが変形してしまう場合もあります。
今回は、5mmと10mmのスペーサー1個となるようにカットしました。
コラムカットの手順
今回のカーボンコラムカットの手順です。
- トップキャップを外す
- ハンドルを外す
- プレッシャーアンカーを取りだす
- コラム切断の長さを決めて印をつける
- ソーガイドをセット
- 切断
- 元に戻す
ソーガイドがあると便利
コラムカットする場合には、このソーガイドがあるとキレイに切れます。
フォークコラムをはさんで、ハンドルで締めて固定します。
このスキマにノコギリの歯を通して切るので、曲がることがないのです。
トップキャップを外して交換開始
トップキャップのボトルを外します。
この長さのボルトが入ってます。
トップキャップを外した状態です。緑色はグリスです。
キャップの裏の出っ張りが何ミリ干渉するか測定しておきました。
プレッシャーアンカープラグの凹みも計測。
スペーサーコラムを抜いた状態です。一番上の黒い部分は、プレッシャーアンカーのつば部分です。
フォークコラムの中に入っているプレッシャーアンカーです。
トレックのプレッシャーアンカーには落下防止のつばがついてます。一番上につばがあるので、コラムの中に落ちないようになってます。
- 4mmのアーレンキーでネジを左回りに締め込んでいきます。
- キャップとボルトが円柱の中に入っていきます。
- テーパーのついた上下のパーツがボトルを押します。
- ボトルが横に広がります。
- 上部のキャップの広がっている部分(つば)がフォークコラムの上にきます。
ちなにみ分解するとこんな感じです。上下のパーツにテーパーがついています。
これらも、締めつけた時に滑って抜けないように洗浄してグリスアップしておくのが良いです。
ハンドルを引抜きます。
今回は、ブレーキを外さなくてもギリギリ外せました。
ハンドルが外せたら、下側のコラムスペーサーも外します。
ソーガイドをセットして、ハンドルを回して固定します。
カーボンのきりこが出るので、新聞紙で養生しておきます。
のこぎりで切ります。
別角度から。
最後のほうまで慎重に切断します。
無事に切断できたら、ソーガイドを外します。
切断面をヤスリで削ったあとに、1000#の金属用紙ヤスリでキレイに整形。
整形した断面に瞬間接着剤を塗布して、切断面がほつれないようにします。
カーボンは繊維の集りですからね。
瞬間接着剤を塗った後の状態です。
内側の切りカスを丁寧に拭き取ります。そして薄くグリスを塗ります。
グリスを塗った後の状態。
使ったグリスはシマノグリス。
コラムにも薄くグリスを塗ります。
ハンドルを取りつけます。
横から見た状態です。
プレッシャーアンカーをフォークコラムの中にいれます。
4mmのアーレンキーでネジを左回りに締め込んでいきます。
プレッシャーアンカーの固定が終わった状態です。
当初は5mmのスペーサーコラムをいれて、ヘッドキャップを取り付けて、一度締めつけました。
このステムの締めつけは、カチッと音のする締めつけ専用の工具です。
トレックのフレームを買った時についてました。
4mmアーレンキー専用で5N・m(トルク数値)が計測できる工具です。
ステムのボルトにもグリスを塗っておきます。
カットしたコラムは9.6mm
- ブレーキをかけた状態で、ハンドルをゆすってみます。
- ハンドルを10センチくらい浮かせて、落としてみてガタつきがないか確認します。
仕上がりの状態です。5mmのコラムスペーサーでは、締めこんでいくと当たってしまいました。
最終的には、10mmのスペーサー1個になりました。
最低のクリアラスは確保出来るようにプレッシャーアンカープラグとトップキャップの凹みも測定しておく必要があります。
コラムスペーサーは手持ちの物も買ってありました。
まとめ
コラムカットは、短くしすぎると元に戻せないので気を付けてやらないといけません。
コラムの出っ張りは、短いほうが少しですが剛性も上がりますしね。
ポジションが決まっている場合や、あまりも長い場合にはコラムカットしたら良いと思います。
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