自転車ロードレース界に少し変わった、しかしとてつもなく景気の良いニュースが飛び込んできた。 舞台は砂漠の国、UAE(アラブ首長国連邦)。
なんと、賞金総額が約82万ユーロ(約1億5千万円)にも上るレースに、あのイェンス・レインダースが参戦し、見事なリザルトを残したというのだ。
しかも、その影にはベルギー自転車界のドンこと、前Soudal – Quick Stepのパトリック・ルフェーブルの存在があった。
桁違いの賞金レース「アル・サラム選手権」
この投稿をInstagramで見る
UAEのアル・クドラ・サイクリングトラックで開催されたアル・サラム選手権(Al Salam Championship)。 UCIカレンダーには載らないこのレースだけど、その賞金規模はワールドツアーをも凌駕する勢い。
なんと優勝賞金は約18万ユーロ(約3,000万円)。2位でも9万ユーロ、3位で5万ユーロという、欧州の一般的なプロレースでは考えられない金額が用意されていた。
この夢のようなレースに招待されたのが、イェンス・レインダース。 彼はなんと地元の強豪ドバイ警察(Dubai Police)チームのゲストライダーとして出走した。
イェンス・レインダースは、Wagner Bazin WBで走っていたけれどチームは消滅。現在は、Qatar Pro Teamのクラブチームにいる。
結果は、スロベニアのベテラン、グレガ・ボレ(Grega Bole)が優勝をさらう中、レインダースは堂々の4位に入賞。
表彰台こそ逃したが、4位でも賞金は約2万5,000ユーロ(約400万円相当)と言われており、単発のレースとしては破格の稼ぎと言える。
レースには2025年までTeam Visma | Lease a Bikeで走っていたジュリアン・ベルモートも23位でゴールしている。
この投稿をInstagramで見る
なぜ、レインダースのようなベルギーの元プロ選手がドバイのローカルチームで走ることになったのか?
その裏には、ウルフパックの元ボス、パトリック・ルフェーブルの尽力があった。
ルフェーブルは自身の広範なネットワークを駆使し、契約の狭間にいる選手や、新たなチャンスを模索するベルギー人選手たちのために、このUAEでの出場枠を確保したとのこと。
「選手たちに稼ぐチャンスを与えたい」という親心というかビジネスセンスが、今回のレインダースのドバイ遠征を実現させた。
イェンス・レインダースにとって、このレースは単なる小遣い稼ぎだけではない。 彼は2026年シーズン、カタールを拠点とするDoha Cycling Teamへの移籍が決まっている。
この新天地では、ロードレースだけでなく、近年爆発的な人気を誇るグラベルレースにも力を入れていくとのこと。
砂漠のレースで結果を残したことは、彼の中東での新たなキャリアに向けた、最高のデモンストレーションになったはず。
欧州の伝統的なレースカレンダーの外側で、こうした新しい動きが活発化しているのは非常に興味深い。
イェンス・レインダースとか、あまりサイクリングファンでも知らない選手かもしれないけれど、私は逃げて勝利を狙う彼の走りが好きだった。チームがなくなっても、新たな道を見つけてくれたパトリック・ルフェーブルには感謝していることでしょうね。





コメント