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サイクリングをやめると、どれくらいのスピードで体力が落ちていくのか?

トレーニング
Photo by Aleksandar Cvetanovic on Unsplash
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冬は寒いので、あまり外で乗りたくないのは誰しも同じでしょう。

昨日なんか、前方に虹が見えたので行ってみようと思って走っていたら、雪からしっかりと雨に。まあ、行も帰りも虹が見れたので良かったけど。

 

かなり低い位置に虹が~

 

中には冬の間はランニングして自転車に乗らないとか、ケガや病気をして走れない人もいるはず。では、どれくらい自転車で走らないとパフォーマンスが落ちるのか気になりますよね。

6か月でどれくらい落ちるのか、段階を追ってみてみよう。

 

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3日目

 

1日や2日休んだからといっても何も変わらない。特に、良く練習した後ならば逆に休養をとることでパフォーマンスも上がっていくというものだ。

では、3日休んだらどうだろう。競輪選手とかは、1日休んだだけで取り戻すのに3日かかると言われているけど。

3日では一生懸命トレーニングした後では、フィットネスが向上している可能性もある。3日ならば、筋肉に炭水化物貯蔵(グリコーゲン)が補充され、筋肉繊維が修復される時間となるからだ。

3日の休息後ならばパフォーマンスのピークがくることもあるので問題ないということだ。

 

7日間のトレーニングなし

 

では1週間ではどうだろう。

1週間完全に休むと、フィットネスが失われ始める。3日後には、血液量が5~12%減少する。これは心臓が送りだすことの出来る血流量が減ることを意味する。

代謝も変化する。

約6日後、筋肉は血流からブドウ糖を吸収する能力が低下し始める。運動中にはグリコーゲンが必要だが、貯蔵する能力が低下するのだから困りものだ。

3番目の変化は、ハードサイクリングしている時に、筋肉の乳酸の蓄積に対処する効率が悪くなり始める。

結果として、痛みと呼吸困難のために、限界まで同じ運動強度を維持することが出来なくなる。

 

2~3週間の休息では

 

この時点で、最大酸素摂取量(VO2 max)は、4~20%減少する。一部は、心拍出量の低下に起因するが、心臓のポンプ室の筋肉量が3週間の非活動後にほぼ20%減少する可能性がある。

20%も機能が落ちれば、かなりパフォーマンスにも影響するのは間違いない。

さらに、持久力トレーニングで構築された毛細血管の微細なネットワークも衰退し始める。その結果、筋肉への酸素摂取量が最大8%減少する可能性かある。

 

1か月休んだ場合

Photo by bruce mars on Unsplash

 

基本的な筋肉の変化は顕著になる。筋毛細血管化はトレーニング前のベースラインに戻ってしまう。まあ、それでもトレーニングを行ったことのない人よりは高い。

エネルギーのために筋肉が脂肪を燃焼するのを助ける生化学的経路は、効率が低下し始め、ライド中の燃焼が困難になり、その結果、持久力が低下する。

更に、全体的な筋肉量が減少するだけでなく、タイプIIa(高強度の持続的な努力中に使用される)として知られる筋繊維がタイプIIx繊維に戻り始め、耐久力が大幅に低下する。

全開で走る能力は劇的に低下してしまうことになる。

 

2~3か月の休息では

2か月運動しない場合、心臓の筋肉は著しく低下し、ポンプ室を構成する筋肉壁の厚さが25%も減少。

筋肉ミトコンドリアも、酸素を使用して筋肉にエネルギーを生成する効率が低下する。この効率は、トレーニングを中止してから最大12週間で25~45%低下する可能性がある。

3か月後、ホルモンにも影響が。

ホルモンは身体の生化学を調節する化学伝達物質。トレーニングを止めると、運動中により多くのストレスホルモンが放出される。

これは基本的に、同じ運動強度が身体にとってよりストレスになり、回復時間が長くなることを意味する。

 

6か月運動しなかったら

 

6ヶ月になると、体力の衰えはほぼ安定してしまう。しかし、まだ望ましくない変化が続く。

例えば、筋肉の単位体積あたりのミトコンドリアの体積は減少しており、運動中の酸素利用能力がさらに低下している。

1日の消費カロリーの低下と筋肉量の減少により、ほぼ間違いなく体脂肪が増加している。

つまり、体重計では太っていなくても、ほぼ確実に「太った」ことになり、それに伴うあらゆる健康上のリスクが発生してしまう。

 

良いニュース

 

6か月乗らないと、普通の人に戻ってしまうことになる。ただ、フィットネスは失われるが、トレーニングをしたことのない人よりも高いフィットネスベースラインを維持する可能性がある。

研究によると、トレーニングをしたことのある人の筋肉は、生涯カウチポテトを食べている人よりも、乳酸の蓄積に対応する能力が高く、毛細管現象やミトコンドリア密度も高いことが分かっている。

もし、短期間のトレーニング休止が必要な場合は、少なくとも12週間以上にわたってトレーニングの適応が達成されていれば、比較的短い休止期間(2週間程度)でもあまり支障はないと考えられるという研究結果もある。

さらに良いニュースがある。

冬場が本当に辛いのであれば、比較的少量の適切なトレーニングを行うことで、低下を最小限に抑えることができるという証拠もある。

例えば、トレーニング量を3分の2に減らしても、残りの3分の1にインターバルなどの非常に激しい運動を取り入れれば、体力に支障はないという研究結果もある。

実際、週に3回、30秒×7回の「全力疾走」のような高強度インターバルワークを少し行うだけで、せっかく鍛えたサイクリング体力の大部分を維持することができるかもしれないというのだ。

ただ、30秒の全力を7回も出来る意思のある人は中々いないだろう。トレーニング量を減らしてもよいので、なんらかの運動を続けるのが良いということか。

 

 

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