2024 英国ヒルクライム選手権王者のハリー・マクファーレンが、自身のタイトル防衛のため、常識を打ち破るバイクを完成させている。
その重さは、なんとペダル込みでわずか4.84kg!
ハリー・マクファーレンは「平均的な飼い猫よりも軽い」と冗談を言う、このクレイジーなバイクビルドの詳細をYouTube動画で解説している。
フレームはTrek Émonda
2024年はCerveloのフレームでリムブレーキだったけれど、今回フレームははTrek Émondaを使っている。
2025年に使うロードバイクのスタート地点は、eBayで483.43ポンド(約8.8万円)で購入した古い56cmのTrek Émonda SLRフレーム。
これをカーボン専門家「C Technique」のニール氏に持ち込み、徹底的な軽量化が施された。
昨年見られた「F**k the UCI」の落書きはないものの、その軽量化への執念は健在。ダウンチューブには、彼の名前「MAC」が文字通りくり抜かれ、裏側から別のカーボン層で埋め込まれている。
Di2用の穴や、その他の不要な穴をすべてカーボンでパッチ処理。わずかながらも軽量化を図っている。 この一連の作業により、フレーム単体の重量は驚異の約650gにまで削ぎ落とされている。
個別にみると
ステム&ハンドルバー
一体型コックピットではなく、既存のステムとハンドルバーをカーボン専門家が接合して一体化。剛性を高めつつ、重量わずか240gを実現。
チェーンリング
プロトタイプのSpreng Reng六角形チェーンリングを使用。デッドスポットを助けるだけでなく、ペダルストロークのパワーフェーズを実際に改善するために設計。
ライト
英国ヒルクライムの規定である前後ライトには、なんとAliExpressで購入した1g未満(正確には0.8g)のおもちゃモデル用ライトをエポキシで接着。
サドル
2つのBurkeサドルを組み合わせて作った、名付けて「フランケンシュタイン・サドル」。レール部分を補強するなど、軽量化と耐久性を両立。
ホイール
Briskの超軽量770g(ペア)。35mmディープ・チューブラーホイールに、カーボン製スポークを採用。
タイヤ
Vittoria Corsa Speed 25mmチューブラー。
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グループセット
SRAM Red eTap 11速。フロント38T、リア32Tのカセットを搭載。シフターのパドル部分には滑り止めのサンドペーパーが貼られている。
シートポスト
カーボン製のTrek純正品を捨て、古いUSCアルミニウム製シートポストを採用。これがなんとカーボン製よりも軽い。
これで、ペダルなしで4.59kg。Favero Pro RSデュアルパワーメーターペダルを取り付けて4.84kgとなる。
この常識破りの軽量バイクが、ライバルのアンドリュー・フェザーの5.4kgのディスクブレーキ仕様を打ち破り、10月26日日曜日の英国ヒルクライム選手権で優勝を飾れるのか、注目が集まる。




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