タデイ・ポガチャルはツール・ド・フランス2度の制覇に加えて、6番目のモニュメントととも言われるストラーデビアンケも制覇した。
これにたいして、エディ・メルクスはタデイ・ポガチャルのことを歴史上の人物に並ぶと称した。
レムコ・エヴェネプールに対しては、時に批判的なコメントを発するエディ・メルクス。だが、ことタデイ・ポガチャルに対しては、最大限の賛辞を贈る。
エディ・メルクスは、タデイ・ポガチャルを歴史上の誰と同じであると言っているのだろうか?
タデイ・ポガチャルへの賛辞
史上最高のサイクリストとして知られるベルギーのエディ・メルクスは、ポガチャルをこれまでも称えている。
23歳のタデイ・ポガチャルは、2度のツール・ド・フランス、イル・ロンバルディア、リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ、ストラーデビアンケ、ティレーノ~アドリアティコとUAEツアーで2度の優勝を果たしている。
史上最強のライダーと言われるエディ・メルクスは、16年の競技生活で525勝。ツール・ド・フランスとジロ・デ・イタリアを5回制覇。
ブエルタも1回優勝。モニュメント全てに勝利し、合計19勝を挙げている。出るレース全てを勝たないと気が済まない彼はレーサー仲間から人食い「ザ・カンニバル」と呼ばれていた。
タデイ・ポガチャルは、史上最強のレーサーと言われたあなたに匹敵することができるようになりますか?
私はいつも、比較するのは好きではないと言ってきた。
この若者の活躍を表現する言葉を見つけるのは難しい。壮大で手ごわい。ポガチャルはカンピオニッシモだ。
まだ23歳なのに、信じられないようなことをやってのける。最近は若くして勝ち始める傾向があるが、彼のやっていることはユニークだ。
今シーズン、ポガチャルはUAEツアーとストラーデビアンケで優勝しました。土曜日に行われた彼の50kmのソロアタックは、注目に値するものだと思いますがどうですか?
彼が戦術的なミスをするのを見たことがない。だから、彼があんなに早くアタックするのを見ても驚かなかったよ。
彼が行動を起こすのは、それをやり遂げられると確信しているからだ。これは偉大なライダーだけが持つ稀有な資質だ。
タデイ・ポガチャルは、ティレーノ〜アドリアティコの後に、ミラノ~サンレモにも出場しますね。彼は勝ちますか?
なぜダメなんだ?彼は間違いなく単独でアタックし、ポッジョで逃げ切ることができるだろう。
タデイ・ポガチャルは、初めてロンド・ファン・フラーンデレンにも出場しますが、石畳のクラシックコースへの初挑戦で最高のパフォーマンスを期待出来ますか?
我々は偉大な選手の一人について話しているんだ。彼には限界がなく、普通のライダーと比較することはできない。
もちろん、経験のない彼にとっては簡単なことではないだろうが、スタートしたら勝ちたいと思うだろう。
私は、彼が常に勝つために走っているのが好きなんだ。つまり、彼は一生懸命トレーニングし、可能な限りの準備をするということだ。
ポガチャルのようなライダーは、ベストの状態でスポーツを支配している。ライバルにとってはつらいことだが、このスポーツにとってはいいことだ。
観客も熱心に見てくれるし、スポーツへの関心も高まる。ポガチャルはこのスポーツをもっと大きくしてくれると信じている。
カンピオニッシモ
エディ・メルクスは、ポガチャルを手放しでほめている。カンピッニシモの称号は自転車史上二人にしか与えられていない。
長い自転車の歴史の中で「カンピオニッシモ」と呼ばれているのは、エディ・メルクスとファウスト・コッピだけだ。
チャンピオンの中のチャンピオンのこと イタリア語で Campionissimo
フゥウスト・コッピは、同一年度内にツール・ド・フランスとジロ・デ・イタリアの両方を制する「ダブルツール」を1970年、1972年、1974年の3回達成。
1974年はさらに世界選手権も制して「トリプルクラウン」を史上初めて達成した選手でもある。
エディ・メルクスは、すでにタデイ・ポガチャルは、歴史上の人物に並ぶ力があると言っている。自分の後継者として相応しいと考えているのだ。
これまでは、レムコ・エヴェネプールがエディ・メルクスの再来、エディ・メルクス2世とベルギーでは呼ばれていた。
だが、メルクスはタデイ・ポガチャルこそ自分の後継者であり、将来のカンピニッシモと呼ばれることに賛同している。
コメント