ミケル・ランダのリタイヤにより、Bahrain Victoriousのエースとして走っているダミアーノ・カルーゾ。
第16ステージから総合2位に上がり、イタリア国民の期待はジロ制覇に向けて盛り上がっている。だが、カルーゾは一貫して表彰台の確保が最優先であり、ベルナルに対して挑戦するとは言っていない。
しかし、第19ステージでは、サイモン・イェーツのアルメイダを追走する動きに追従した。カルーゾは、後ろのエガン・ベルナルの動きを何度か見てから決めている。
これは、自分のため、チームのため、多くの期待を寄せているイタリア国民のためだった。
マリア・ローザを夢見て
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サイモン・イェーツがアルメイダのアタックに反応した時、ダミアーノ・カルーゾも追従。
サイモン・イェーツ、ジョージ・ベネット、ダミアーノ・カルーゾ、アレクサンドル・ウラソフのカルテットは、ベルナルに対して一時12秒のリードを築く。
これからの数分間、ダミアーノ・カルーゾは人生で初めてのチャレンジをすることになる。サイモン・イェーツのペースで走れば、エガン・ベルナルを逆転出来るかもしれない。
マリア・ローザかもという期待のために、イタリア国民のボルテージは最高潮だったはずだ。
サイモン・イェーツが残り5.5kmで再びアタックを掛けた時、カルーゾはイェーツが追いつかないスピードで走っていることに気づき、ベルナルグループに戻った。
残り2.5kmでエガン・ベルナルが加速した時には、無理に加速して追跡しないことを選択。最終的には、ベルナルから4秒遅れでゴールしている。
最後は、経験からくる老練な走りで被害を最小限に抑えている。ベルナルをずっとマークしていれば、遅れなかったかもしれない。
ただ、チャレンジしなければ何も起こらない。
期待に後押しされ
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ダミアーノ・カルーゾはゴール後に
イェーツについていこうとしたが、それは間違いだったかもしれない。誰にもわからない。
でも、自分自身のため、そして私にチャレンジを求めてくれた人たちのために、それをしなければならなかった。
人生で一度しかないチャンスだったかもしれない。
最後は、冷静に判断していつものカルーゾの走りに戻っているが、結果的には良い判断だった。
ダミアーノ・カルーゾは、2014ブエルタ総合9位、2015ジロ総合8位など実力は素晴らしい。
BMCの解散にともない、ヴィンチェンツォ・ニバリに誘われてBahrain Meridaに移籍。2019ジロではニバリを助けて素晴らしい働きをしている。
2020年からはミケル・ランダをアシスト。長いプロ生活でアシストが多いので勝利はチームタイムトライヤルの勝利を除けば2勝しかしていない。
2020年のサーキット・デ・ゲッチョの勝利もミケル・ランダが落車したために巡ってきている。
ジロで、人生に一度のチャレンジをしても誰も文句は言わないだろう。
ダミアーノ・カルーゾは、第20ステージのタイムロスを最小限に抑えれば、TTで優位に立てるので堅実な走りに徹するはずだ。
ただ、最後に待っている1級山岳の3つの頂きは、簡単には登らせてくれない。ダミアーノ・カルーゾの表彰台の戦いは続く。
コメント
「ダミアーノ」です・・・!
gorisakさん、ありがとうございます!
一回変換間違いをしてたのが、そのまま色々な箇所で間違えたままになってました。
全て修正しました。また教えて下さい<(_ _)>