ルーク・ロウは、2025年まで INEOS Grenadiersと契約を結んでいたが、E3 サクソバンククラシックで落車して、脳震盪となった。そのために1年前倒しで引退している。
長年チームに貢献したのだから、当然 INEOS Grenadiersのスタッフの一員になると思われていたが、何故かDecathlon AG2R La Mondiale Teamのスポーツディレクターに転身。
この不可解な行動について理由を説明している。
チームを離れるとは思っていなかった
GCNのYouTube動画の題名は、チーム・イネオスは終わるのか?
最近のチームの低迷、トム・ピドコックの移籍問題、そして、ルーク・ロウもインタビューに答えている。
ルーク・ロウのインタビュー内容
本当にチームを離れるとは思ってもいなかった。自転車競技終了後のキャリアのほとんどをそこで過ごすことになるだろうし、それが当然のことだと思っていた。
だが、3月にあのクラッシュが実際に起こったとき、それが私のキャリアの終わりであることは明らかだった。一歩下がらないといけない。
では、これから何をするのかとなるが、最初に話したチームは INEOS で、彼らは「わかりました、ありがとうございます」と言っただけだった。
それから他のチームと話し始めたが、時には変化も良いことだと感じたんだ。INEOSに残ることに対する私の大きな懸念の1つは、変化を起こしたいということだった。
以前チームを「パフォーマンスが低い」とGと共にポットキャストでも表現していた。今ここにあるのなら、もっと良くなってほしいと思っている。
私がどの部門にいたとしても、改善したいと思うのは当然だ。正直に言って、怖かった最大の理由は、変化を起こしたいなら、あまりにも多くの人たちを介さなければならないということだった。
結局、変化は起こらないんだ。ただ時間を無駄にしたくなかったし、それが私の最大の恐怖だった。それは経済的なことではなく、個人やチーム全体に対する否定的なことではなかった。
私には彼らのためにたくさんの時間があった。大きな組織の中に紛れてしまうのではないかと怖かったが、今ではチームは、サイクリングチーム以上のものであり、グローバルビジネスの一部であり、スポンサーではなくINEOSが所有している。
チーム スカイには、常にデイブ・ブレイルスフォードがトップにいた。数人で物事を動かしていたかもしれないが、彼で指令が止まった。
今では、さらに上の、さらに上のレベルがあるんだ。確かに、一夜にして物事が変わる可能性がある状況でも、適切な人材が意思決定を下すことができる。
何か大きな変更が必要な場合は、トップの判断に委ねられ、クリックするだけで完了する。私の場合、はるかに下にいる。序列であり、指揮系統を通らなければならないだろう。
これでは変えることなど出来はしない。
今の INEOS Grenadiersでは、重大な意思決定には官僚主義や事務手続きが伴う可能性があるため、変化はおこらないと判断したようだ。
チームはスタッフを一新したけれど、グランドツアーの優勝ではなく、ステージレース、ワンデーレースに力を入れると言っている。
結局、組織の風通しが悪くなると、変化も起こらないし、改善もされない。スタッフが去っていくのもチームの変わらない現状があるからだ。結局、良い成績も残せない。
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