2024 ボルタ・ア・カタルーニャ第1ステージ　ああっタデイ・ポガチャル

ワールドツアーレースのボルタ・ア・カタルーニャ。Volta Ciclista a Catalunya(2.UWT)

レースは、スペインの北東部のカタルーニャ州において、7ステージで争われる。今年もクライマー対決となりそうなコース設定。

1911年1月6日の朝、バルセロナから35人のライダーがスタートしたのが始まりで、今年は103回目の大会となる。スペインでは最も古いステージレースの一つとなる。

 

歴代優勝者は

• 2023  プリモッシュ・ログリッチ
  
• 2022 セルジオ・イギータ
  
• 2021 アダム・イェーツ
• 2020 コロナで中止
• 2019 ミゲルアンヘル・ロペス
• 2018 アレハンドロ・バルベルデ
• 2017 アレハンドロ・バルベルデ
• 2016 ナイロ・キンタナ
• 2015 リッチー・ポート
• 2014 ホアキン・ロドリゲス
• 2013 ダン・マーティン
• 2012 ミヒャエル・アルバジーニ

 

第1ステージ　サン・フェリウ・デ・ギホルス – サン・フェリウ・デ・ギホルス　173.9km

 

昨年同様に、サン・フェリウ・デ・ギホルスをスタートしてゴールとなる。

観光地であるサン・フェリウ・デ・ギソルスから、レースはいきなり登り出す。初日から山岳賞を狙うライダーは、逃げを狙うはずだ。

スタートから大きく内陸を回ってゴールに戻ってくる。昨年よりも少し難易度は上がっている感じだ。

ただ、ゴールは4%の勾配で登っており、パンチャーが勝利するかもしれない。

 

1. 3級山岳　Alt de la Ganga 　3.5km・4.2%
2. スプリントポイント　La Bisbal d’Empordà
3. 2級山岳　Alt dels Àngels 　5.5km・5.8%
4. スプリントポイント　Cassà de la Selva
5. スプリントポイント　Llagostera
6. 2級山岳　Alt de Sant Grau 　7.2km・4%

 

2022年には、ゴールでBahrain Victoriousのソンニ・コルブレッリが心臓停止。結局、プロレースに帰ってくることはなくなった。

 

注目のライダーは

• UAE Team Emirates   タデイ・ポガチャル、ジョアン・アルメイダ、パヴェル・シヴァコフ、ジェイ・ヴァイン、マルク・ソレル
  
• Team Visma | Lease a Bike　セップ・クス、シアン・エイテブルックス、ステフェン・クライスヴァイク、アッティラ・ヴァルテル
• Soudal Quick-Step　ミケル・ランダ、イラン・ファンワイルダー、マウリ・ファンセヴェナント
• INEOS Grenadiers　ゲラント・トーマス、イーサン・ヘイター、エガン・ベルナル、オスカル・ロドリゲス
• Lidl – Trek　バウケ・モレマ、サム・オーメン、パトリック・コンラット
• Bahrain – Victorious　ダミアーノ・カルーゾ、ワウト・プールス、ジャック・ヘイグ、アントニオ・ティベッリ
• Groupama – FDJ　レニー・マルティネス
• Alpecin – Deceuninck　アクセル・ローランス
• BORA – hansgrohe　アレクサンドル・ウラソフ、セルジオ・イギータ
• EF Education – EasyPost　エスデバン・チャベス、マライン・ファンデンベルフ、ヒュー・カーシー
• Movistar Team　エンリク・マス、ナイロ・キンタナ、イバン・ソーサ、ホルヘ・アルカス、イバン・ガルシア
• Team Jayco AlUla　サイモン・イェーツ
• Intermarché – Wanty　レイン・タラマエ、ルイス・メインチェス、アルネ・マリット
• Cofidis　ギョーム・マルタン、ブライアン・コカール、ヘスス・エラダ
• Team dsm-firmenich PostNL
• Decathlon AG2R La Mondiale Team　ドリアン・ゴドン
• Arkéa – B&B Hotels　クリスチャン・ロドリゲス
• Astana Qazaqstan Team　ロレンツォ・フォルトゥナート、アロルド・テハダ，イーデ・シェリング
• Lotto Dstny　マキシム・ファンジルス、トーマス・デヘント
• Israel – Premier Tech　マイケル・ウッズ、ステューブン・ウィリアムズ、ディラン・トゥーンス、ジョージ・ベネット
• Uno-X Mobility　トビアスハラン・ヨハンネセン、アンドレアス・レックネスン

 

UAE Team Emiratesのメンバーが突出している。特に、グランツール4強のうちのライバルが不在なので、誰がタデイ・ポガチャルのお相手をするのか気になるところ。

 

スタート前

タデイ・ポガチャルのコメント

いい上りのある、私に適したラウンドだ。他のステージレースと違って、このレースをやったことがない。毎年違うレースをしたいんだ。

いつも新しいレースをしたい気分なんだ。特にここでは、天気もいいし、道もいい。楽しいレースになると期待している。

総合優勝候補の筆頭ですが?

今日と明日がどうなるか見てみよう。昨日は簡単な旅だった。天気もいいし、順調だよ。うまくいけば、ステージ序盤は落ち着くだろう。行こう。

 

Movistar Teamからは、2016年総合優勝のナイロ・キンタナも出場。エースナンバーはエンリク・マス。

 

復調著しい INEOS Grenadiersは、エガン・ベルナルがエース。ゲラント・トーマスは、いつものようにアシストの役割に徹するのでは。

 

 

山岳では、セップ・クスがタデイ・ポガチャルに対抗するか。

 

ニュートラルスタート。

 

5人の逃げ

残り158kmから5人が逃げている。

1. シモーネ・ペティッリ Intermarché – Wanty
2. ケニー・エリッソンド　Cofidis
3. アレックス・ボーダン　Decathlon AG2R La Mondiale Team
4. オーデネ・ホルター　Uno-X Mobility
5. ミケル・ビスカラ　Euskaltel – Euskadi

 

集団はUAE Team Emiratesが引いている。2分30秒あったタイム差は、残り68.3kmで50秒差に。

 

 INEOS Grenadiersのオスカル・ロドリゲスがパンク。スピードが上がっている時に痛い。

 

残り1周

先頭がゴールラインを通過。

 

集団はUAE Team Emiratesを先頭に通過。ゴールは登っている。昨年は、プリモッシュ・ログリッチがレムコ・エヴェネプールをおさえてスプリント勝利している。

 

集団で落車。

 

Lotto Dstnyのマキシム・ファンジルスはパンツが破れているけど、バイク交換して復帰。

 

集団が近づいてきたところでケニー・エリッソンドが少し前に。

 

先ほどの落車で、Bahrain Victoriousのエドアルド・ザンバニーニもパンツが破れている。Movistar Teamのイバン・ソーサと共に集団復帰中。

 

残り36.8km。集団は後ろに迫っており、そろそろ捕まる。

 

集団が迫り、ケニー・エリッソンドは集団に戻る。

 

最後まで逃げていた3人も集団に吸収された。

 

スプリントポイント　Llagostera

エガン・ベルナルがリードアウトから発射。

 

ボーナスタイムのあるスプリント。獲得順位は

1. エガン・ベルナル　 INEOS Grenadiers　3ポイント・3秒
2. タデイ・ポガチャル　UAE Team Emirates　2ポイント・2秒
3. ローレンス・デプルス　 INEOS Grenadiers　1ポイント・1秒

 

2級山岳　Alt de Sant Grau 　7.2km・3.5%

UAE Team Emiratesが登りでふるいにかけていく。

 

Team Visma | Lease a Bikeが集団先頭に。

 

集団後方で少し接触か。Astana Qazaqstan Teamのサンティアゴ・ウンバが道路外に出ている。

 

誰もアタックをかけない。スプリントで合意か。

 

登れるスプリンター、Cofidisのブライアン・コカールも切れている。

 

UAE Team Emiratesのマルク・ソレルがトップ通過。

1. マルク・ソレル　UAE Team Emirates　5ポイント
2. タデイ・ポガチャル　UAE Team Emirates　3ポイント
3. セップ・クス　Team Visma | Lease a Bike　2ポイント
4. アロルド・テハダ　Astana Qazaqstan Team　1ポイント

 

マルク・ソレルは、そのまま下りも猛烈なスピードで引いていく。

 

先頭は、ジョアン・アルメイダに代わっている。グランツールのエースを務めるライダーがタデイ・ポガチャルのアシストなのだから完璧だ。

 

Soudal – Quick Stepのマウリ・ファンセヴェナントが先頭に立つ。

 

&

‍♂️@MVansevenant99 i @MelciorMauri s’han conegut avui a @Guixols!

Former @lavuelta winner Melcior Mauri just met Mauri Vansevenant @soudalquickstep, named in his honour #VoltaCatalunya103 pic.twitter.com/iNuBLzCxl0

— Volta a Catalunya (@VoltaCatalunya) March 18, 2024

 

マウリ・ファンセヴェナントは、スタート前に、名前の由来となったメルチョル・マウリと出会っている。1991年にブエルタ・ア・エスパーニャで優勝し、最大の成功を収めたライダー。

両親がマウリという名前をつけた理由について説明。「妻の祖父はマウリッツという名前だった。西フランドル地方では、マウリッツはモーリスになる。私はONCE時代に常にレースに出場しており、メルチョル・マウリはそこで騎乗していた。そこでマウリを選んだんだ。」

 

残り3.9km。まだ、下っている。

 

残り2.6km。Israel – Premier Techが先頭を引いている。

 

残り1.3km。ずっとIsrael – Premier Techが下りから引いている。現在、先頭は、ステューブン・ウィリアムズ。

 

 INEOS Grenadiersのニック・シュルツがアタック!

 

これはいい感じで抜け出した。

 

なんと、上りでもペースが落ちない。

 

残り450m。いけるか?

 

残り350mでも差がつまらない。後方で落車している。 INEOS Grenadiersのエガン・ベルナルも巻き込まれている。

•  エガン・ベルナル (INEOS Grenadiers)
•  ワウト・プールス (Bahrain – Victorious)
•  ダミアーノ・カルーゾ (Bahrain – Victorious)

 

残り250mでタデイ・ポガチャルが集団先頭に立った。

 

タデイ・ポガチャルは届くのか。ものすごく差があるぞ。

 

タデイ・ポガチャルが追い込んできた。

 

 

ニック・シュルツが最後の力を振り絞る。

 

Israel – Premier Techのステューブン・ウィリアムズもきた。

 

タデイ・ポガチャルが猛烈に追い込む。

 

ニック・シュルツがハンドルを投げた!

わずかに、タデイ・ポガチャル届かない。後ろで、ステューブン・ウィリアムズが万歳だ。

 

タデイ・ポガチャルは、誰だ、すげえな?  という感じで見ている。Israel – Premier Techが大金星と言ってもよいだろう。

ニック・シュルツは29歳のオーストラリア出身。2022ツール・ド・フランス第10ステージで、マグナス・コルトニールセンとゴールスプリントで一騎打ちしたのが思い出される。

プロとして、ニック・シュルツはこれまでに 2つのレースで優勝している。2019ヘラルドサンツアー第4ステージと 2021年のチェコ共和国のサズカツアー第3ステージ。

ステージレースでも、何度も表彰台に上がっている。今回の勝利がプロ3勝目。3位には、ニック・シュルツをリードアウトしたステューブン・ウィリアムズが入っている。

こちらも驚異的だ。

 

リザルト

ニック・シュルツのコメント

なかなか勝てないので、これはとてもうれしい。ゴールまで4キロのところで、私はステューブン・ウィリアムズを助けるために先頭に立っていたが、最後の1キロ手前で彼は私に行けと叫んだ。

自分の瞬間を選んだが、振り返ってみるとギャップがあることに気づいた。最後の１キロはとても長かった。本当に永遠のように感じた。

タデイが来るのが見えた。彼は本当にロケットのように集団の中で目立っていた。しかし、私は自分のチャンスを信じ続けた。

彼がどこからスプリントを始めるかは、まったく問題ではなかった。できるだけ早くゴールまで運転することが重要だった。もしフィニッシュがあと2メートルあったら、彼は私を追い抜いていただろう。

彼は2倍の速さで走ったと思うけど、それについては考えたくなかったんだ。

特別な日となりまたか?

特にステューブン・ウィリアムズも3位に入ることができたので、これは私にとって素晴らしい勝利だ。マイケル・ウッズもランキングに参加しているので、これは週の始まりにとても良い方法だ。

私たちはとても素晴らしいライダーとスタッフのグループと一緒にここに来た。彼らにいくら感謝してもしきれない。

 

2位のタデイ・ポガチャルのコメント

素晴らしい一日だった。天気も良くて、強いプロトンの中で、この良い道を走るのは本当に楽しかった。チームは僕のために信じられないほど頑張ってくれた。最終的には……そうだね、ちょっと失敗したかな。

すぐにシュルツとの差を縮めるべきだった。そして、他の選手に賭けるべきでもなかった。残念なことに、そう考える時間が長すぎた。

その後、ニックをオーバーテイクすることは不可能だった。でも、彼がこの勝利を奪ったわけではないのは確かだ。Israel – Premier Techの良いチームプレーの後、ラスト1kmでの彼のアタックはとても印象的だった。

 

3位のステューブン・ウィリアムズのコメント

彼は無私のヘルパーであり、素晴らしいチームメイトだ。彼がここでワールドツアー初優勝を飾ったことを本当に嬉しく、誇りに思う。チームにとって素晴らしいレースのスタートだ。

今日一日、チームとして素晴らしい走りができた。フィニッシュへの下りで分断される可能性が高かったので、良いポジションで最後の上りの頂上に着くことが鍵になるとわかっていた。

最終的に海岸に出たが、いい位置につけていた。ニックとワンツーで最終コーナーに入った。彼はすぐにギャップを広げ、後ろは小康状態になった。誰も追いかけるチームメイトがいなかったから、必然的にいつもアウトに行くことになった。

私は彼が持ちこたえてくれることを願った。その後方で私もスプリントを展開し、表彰台を獲得することができた。

 

第1ステージ　リザルト

総合

ポイント賞

山岳賞

新人賞