翌年のジロ・デ・イタリアのコース発表があったけれど、思いのほか山岳が厳しくない。
ジロと言えば厳しい山岳というイメージがあるけれどメチャクチャではない。これには主催者側の理由があるようだ。
主催者の思い
Maybe better, harder, isn’t always possible? https://t.co/sA7EaeY9YE
— Cycling Weekly (@cyclingweekly) December 2, 2025
イタリアの誇り高きグランツール、ジロ・デ・イタリアが、2026年大会に向けて伝統的な「過酷さ」を意図的に和らげているようだ。
このコース設定の背後には、世界最高のレースを実現したいという、主催者側の切実で明確な戦略が存在する。
コースを相対的に優しく設定する最大の理由は、現代ロードレース界を牽引する、ヨナス・ヴィンゲゴーととレムコ・エヴェネプールをジロのスタートラインに誘致することにある。
個人タイムトライヤルの40.2kmは、まさにレムコのためにある。山岳の厳しさが例年に比べて優しいのはヨナス・ヴィンゲゴーのためだ。
7回の登りフニッシュはあるけれど、あまりにも厳しいとツール・ド・フランス制覇も目指すヨナス・ヴィンゲゴーが敬遠してしまう。
元からヨナス・ヴィンゲゴーは、ツールとブエルタの組み合わせが好きで、ツールからブエルタならば調整期間もいらないで好みだと。ジロとツールの組み合わせはツールを本命と考えると厳しい。
2025 ジロ・デ・イタリアは総距離3,413km、獲得標高52,500mだった。だが、2026 ジロ・デ・イタリアは、3,459 km、獲得標高49,150mとなる。
距離は少し長いけれど、5つ星の難易度のある山岳ステージは2つに抑えられており獲得標高は8%も昨年より少ない。
だが、たとえコースの難易度が少し落ちたとしても、二人の面白い戦いが見られれば主催者としては万々歳だろう。
まあ、どう考えても個人タイムトライヤルでレムコ・エヴェネプールにリードさせて、ヨナス・ヴィンゲゴーに山岳で追い込ませるというパターンが思い浮かぶ。
レムコ・エヴェネプールが勝てばジロ初制覇、ヨナス・ヴィンゲゴーが勝っても初制覇にトリプル達成と記録が生まれるのは間違いない。
2人が面白いレースを展開してくれると世界最高のレースとしての格もあがるというものだ。
まずは、参加者の顔ぶれをみたい。すでに分かっているのはLidl – Trekのジュリオ・チッコーネがジロとツールのダブルに挑む。あまりにも個人タイムトライヤルが長いのでステージ狙いとなりそうだけど。




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