UCIは、レース ポイントシステムの大幅な変更を発表し、2023年からグランド ツアーとモニュメントを重視する。
2022年シーズンには、UCIポイント獲得のために下位チームは、1クラスのレースを重視。グランドツアーの総合12位になっても、1クラスで優勝して貰える125ポイントと同じではねえ~。
更に、チームでトップ10人までのポイントが加算されていたのも、20人までのライダーのUCIポイントで合計されることになった。
ポイントスケールの修正
Modification of points scale for men’s events in UCI International Road Calendar https://t.co/qE6gne6gOS pic.twitter.com/sGV1hKi33O
— UCI_media (@UCI_media) December 23, 2022
UCIが発表したルール改正を引用すると
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ツール・ド・フランス、ジロ・デ・イタリア、ブエルタ・ア・エスパーニャの 3 つのグランド ツアー (最終的な一般分類、ステージ、および二次分類) によって付与されるポイント数の増加。
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5 つのモニュメント (ミラノ – サンレモ、ロンド・ファン・フラーンデレン、パリ~ ルーベ、リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ、イル・ ロンバルディア) の特別なカテゴリを作成し、他のワンデーレースと比較してより多くのポイントが付与される。
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UCI WorldTour および UCI ProSeries のレースのステージ中に付与されるポイント数の増加; 将来的には、ポイントは 3 位以下のフィニッシュ (大会によっては 5 位、10 位、または 15 位まで) に与えられる。
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オリンピックおよび UCI ロード世界選手権 (エリート カテゴリーのロード レースおよびタイム トライアル) 中に分配されるポイント数の増加。
具体的にわかっているポイント数の増加は
- ツール・ド・フランス総合優勝 1,000ポイント→1,300ポイント
- ジロ・デ・イタリア、ブエルタ・ア・エスパーニャ総合優勝 850ポイント→1,100ポイント
- モニュメント優勝 500ポイント→800ポイント
- 世界選手権ロード優勝 600ポイント→900ポイント
- 世界選手権タイムトライヤル優勝 250ポイント→355ポイント
- オリンピックロード優勝 600ポイント→900ポイント
- オリンピックタイムトライヤル優勝 250ポイント→355ポイント
あとは、ワールドツアーとプロツアーのポイントが1クラスのレースとどれだけポイント差がつくのか注目だ。ただ、ワールドツアーの招待が少ないプロチームは、ポイント獲得に苦労しそうだ。
トップ20人のUCIポイントに
さらに良いのは、これまでチームの上位10人のUCIポイントの合計だったのが、20人に変更となったことだ。
これについては、多くの選手が不満を持っていた。先日引退した、Team Arkéa Samsicのベンジャミン・デクレルも、レース前からUCIポイントを獲得するライダー10人は決まっていたと告白している。
ポイントを取れる選手が決まっているのでは、他の選手はアシストするしかない。逃げて勝利が得られそうなのに待たないといけない状況も生まれていた。
ベンジャミン・デクレルは、UCIポイントルールの犠牲となってしまった。
Israel – Premier Techは救われる
ポイントスケールの変更に加えて、レースへの招待に関するルールに修正が加えられた。
2022年シーズンにプロチームに降格した、Lotto SoudalとIsrael – Premier Techには、全てのワールドツアーへの参加が決定した。
Lotto Soudalは、元々プロチームランキング換算では1位となっていので同じ。だけど、Israel – Premier Techにとっては救済処置となる。
ただ、Israel – Premier Techにはグランドツアーのワイルドカードの自動招待はないので、選ばれないとグランドツアーには出場出来ない。
この特別処置は2023年シーズンだけ有効となる。Israel – Premier Techは、UCIポイントの獲得に奔走しなければならない。
すでに、Lotto Soudalは2023年のジロを欠場することを決めている。全てはUCIポイントのためだ。
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