Team DSM(以前のTeam Sunweb)で実施されていた厳格なルールや体制が明らかになっている。
これに嫌気をさして、マイケル・マシューズやマルク・ヒルシが移籍したのではないかと言われている。
マルク・ヒルシは、DSMが契約を解除したと発表された後、UAEとの契約を発表した。一方、マイケル・マシューズは、2021年シーズンにむけてMitchelton-Scottと契約するため、1年早く契約を解除している。
ベルギーの海外サイトHetNieuwsbladが、Team DSMの厳格なルールが主要ライダーの移籍に繋がっていると報道している。
厳格なルール
チームによって、様々なルールがある。例えば、Team Jumbo-Vismaなどは食物、食事、訓練プロトコルの細かな管理がされている。
食事や補給についても、Jumbo-Vismaにはフードコーチアプリがあり、毎晩何グラムの量の食物と鶏肉を食べることが出来るか計算することが出来る。
だが、こんなガチガチな管理を嫌がるライダーもいる。2020年に、Jumbo-VismaからEF Education Firstに移籍したニールソン・ポーレスがそうだ。
彼はハードに練習したかったが、チームでは練習時間まで決められている。パウレスは、管理された体制から、自由に練習できるチームに移っている。
では、Team DSMでは、どんなルールがあるのかというと。
宿題忘れ
まず、ライダーにはレース前に宿題が与えられる。
- レースプロファイルの詳細な記憶が出来ているか?
- 戦術が頭に入っているか?
これらをレースの始まる週には覚えておかなくてはならない。
これが、マイケル・マシューズの移籍に関係しているというのだ。
宿題が出来てないからと言って、レースから除外するとは厳しすぎる。
マイケル・マシューズはツール・ド・フランスにも選ばれていない。これが宿題忘れと関係あるのかはわからないけれど。
結局、マイケル・マシューズはシーズンの終わりにチームを去ることを発表している。
マッサージの時間
もう一つのプロトコルは、ストラーデ・ビアンキのような特定のレースで、チームが発行している標準的ではないレース用のチューブをテストしたいと考えているライダーは、そのようなテストをすることは許されないということだ。
これは、自分で高度キャンプを企画したいと考えているライダーも同様である。ライダーには、チーム以外に個人にスポンサーがつくことがあるので、これは困りものだろう。
また、サングラスをかけていないときはケースに入れておく必要がある。又、危険なコースを誹謗中傷するツイートやケトン類の使用も禁止されている。
ツイートなどの管理は良いとしても、サングラスの保管まで言われてはねえ~。
コンデションを整えるために、マッサージをするのだがら、悪い部分があれば長くしたいのは当たり前だと思うんですけどねえ~。
マルク・ヒルシは、新しいチームが「より自由に生きる」ことを可能にし、昨シーズン終了時に次のようなコメントを出している。
今では、自分にとって何が良いのか、何が悪いのかほぼわかっています。
上記のコメントは移籍前の話だが、チームの現状について語っているとも考えれる。
だが、このような暴露にもかかわらず、Sunwebは2020年のシーズンに感動を与え、ツール・ド・フランスの3ステージ、ジロ・デ・イタリアでのステージ優勝と総合2位を含む16勝を記録した。
管理されて力を発揮する人もいれば、それに合わない人もいる。二人が移籍したのも、給料問題以外にも、厳格な規則に嫌気がさしたというのも一理ありそうだ。
コメント