ジロ・デ・イタリア第7ステージの個人タイムトライヤルでは、前半に登場したフィリッポ・ガンナの記録を脅かす選手はいなかった。
ただ、一人最後に走ったタデイ・ポガチャルを除いては。
フィリッポ・ガンナと INEOS Grenadiersの複数のメンバーは、フロントディレーラーキラーと呼ばれているClassified Power Shiftを使用したことが判明している。
Classified Power Shiftで問題なし
There’s a new sheriff in town!
Or here, I guess there’s a new maresciallo in Perugia?@GannaFilippo
@mikkelbbjerg + 1’39”
@Lorenzo_Milesi + 1’55”
4️⃣ @daanhoole + 2’15”
5️⃣ @edoardo_affini + 2’25”#GirodItalia pic.twitter.com/wzHa7bfOlC— Giro d’Italia (@giroditalia) May 10, 2024
これまで、プロでClassified Power Shiftを使用していたのは、Lotto Dstnyのヴィクトール・カンペナールツとUno-X Mobilityの一部の選手のみ。
今回フィリッポ・ガンナを始めClassified Power Shiftを使ったのは
- フィリッポ・ガンナ
- ゲラント・トーマス
- トビアス・フォス
- マグナス・シェフィールド
フロントギアは、66もしくは68の巨大なギアを使用。Classified Power Shiftを使えばフロントシングルなので、チェーンが落ちる心配もない。
基本的にClassified Power Shiftは、フロントギアを0.7倍(正確には0.686倍)に「小さく」する。
ダイレクトドライブでは、比率は 1:1 で、カセットとハブは同じ速度になる。Classified Power Shiftでは比率が 0.7なので、カセットが1 回転するごとにホイールが 0.7回転することを意味している。
これによってライダーは、平坦で大きなギアを使えるだけでなく、最後の急な登りでも幅広いギアレンジを使えるようになった。
Classified Power Shiftのメリットは
- チェーンの脱落防止 クロスチェーンなし
- シフト効率が高く、負荷がかかった状態でのシフトチェンジが可能
- 1000W以下でチェンジすること(つまり力を加えながらでもok)
- フロントディレーラーが不要で重量は同じ
- リアハブはメンテナンスフリー
- 空力の改善
- シフトにかかる時間はわずか0.15秒
- 汚れや雨の心配もいらない
- 小さなチェーンリングはない
これらにより、高出力下でギアをシフトできるという利点があると同時に、フロントディレーラーの問題によりチェーンがスプロケットから脱落するリスクも排除されている。
Shimanoではできないので INEOS GrenadiersはClassified Power Shiftを使用している。
フィリッポ・ガンナは落車を回避
Filippo Ganna est actuellement sur la route sur ce chrono. L’Italien a été heurté par la main d’une spectatrice en début de parcours. Sur la ligne d’arrivée, c’est son compatriote Lorenzo Milesi qui est en tête avec 20″ d’avance sur Daan Hoole. #Giro pic.twitter.com/spmZtW8BcH
— Le Gruppetto (@LeGruppetto) May 10, 2024
これは危なかった。フィリッポ・ガンナがスタートしてすぐのカーブで観客の手がフィリッポ・ガンナに当たっている。
意図的ではないのだろうけど、非常に危険。もし落車していたら、大きな問題となっていただろう。
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