シクロクロスワールドカップ2023-2024第8戦アントワープ　3強の初対決!

前日のExact Cross第3戦ジルフェルメールクロス モルでは、マチュー・ファンデルプールがワウト・ファンアールトを破った。しかも、完走者は61人で10人しかいないという厳しいレースに。

このワールドカップ第8戦のアントワープでは、マチュー、ワウト、ピドコックの3強が今シーズンの初対決となる。絶好調のマチューに2強がどう対抗するだろうか?

 

女子のランキング

1.  セイリン・アラマバード – 235ポイント
2.  ルシンダ・ブランド　160ポイント
3.  マノン・バッカー　146ポイント
4. インゲ・ファンデルヘイデン – 132ポイント
5. レオニー・ベントフェルト – 127ポイント

 

男子ランキング

1. エリ・イーゼルビット– 230ポイント
2. ピム・ロンハール　183ポイント
3. ラース・ファンデルハール– 171 ポイント
4. ヨリス・ニューウェンハイス　167ポイント
5. ニルス・ファンデプッテ　152ポイント

 

第8戦アントワープ

 

昨年からの変更点は、マテリアルステーションがキャンプ場に移転。注目の中心はシント アンナ ビーチで変わらず。

砂に強いライダーが有利。昨日のExact Cross第3戦ジルフェルメールクロス モルでも、砂を得意とするマチュー・ファンデルプールが勝利している。マチューは、昨年もアントワープでは優勝。これまで6回アントワープではマチューが勝利している。

 

女子エリート

女子もヤング3にセイリン・アラマバード、ルシンダ・ブランドと役者が揃っている。

 

ただ、世界王者のフェム・ファンエンペルとシリン・ファンアンローイは2列目スタートとなる。

 

スタートダッシュは、マリン・シュライバーがトップ。

 

すぐに、ルシンダ・ブランド、フェム・ファンエンペルと続く。

 

はやくも、ルシンダ・ブランドがトップに立つ。

 

前方に有力ライダーが集まり始める。

 

フェム・ファンエンペルは2番手に。

 

ルシンダ・ブランドとフェム・ファンエンペルが抜け出している。

 

先頭交代でフェム・ファンエンペルが前に。3番手にパック・ピーテルスが上がってきた。

 

3位グループは人数が多い。

 

二人のリードは3秒ほどか。フェム・ファンエンペルは、バニーホップでルシンダ・ブランドの前に出る。

 

ビーチ前で少し差が開いたが、ルシンダ・ブランドが追いつく。

 

残り5周

2人が7秒のリードで通過。

 

3位にパック・ピーテルス、4位にセイリン・アラマバード。5位がマノン・バッカー。

 

3位のパック・ピーテルスは7秒差。中々追いつかない。

 

フェム・ファンエンペルは、まだ右膝に絆創膏が貼られている。

 

3人がパックで追うが、7秒差が縮まらない。

 

障害物をバニーホップで越えるフェム・ファンエンペルがややリード。

 

残り4周

二人はパック・ピーテルスを11秒離して通過。

 

少し足をついたフェム・ファンエンペルが抜かれるかと思ったけれど、うまくルシンダ・ブランドを抑える。

 

二人の後ろにパック・ピーテルスが5秒差と迫る。

 

ルシンダ・ブランドが前にでてペースを上げるのだけど、フェム・ファンエンペルは離れない。

 

フェム・ファンエンペルは6秒差と少し開かれる。

 

残り3周

2人はパック・ピーテルスを7秒離して通過。

 

直線で一気にパック・ピーテルスが追いついた。

 

パック・ピーテルスは、砂に弱いのか少し二人から遅れる。

 

ルシンダ・ブランドがカーブで、少し足をついたので、フェム・ファンエンペルがリードする。

 

フェム・ファンエンペルがわずかに差を広げる。

 

フェム・ファンエンペルが4秒のリードに。

 

フェム・ファンエンペルがスパートしている。わずかな間に8秒のリードを奪う。

 

残り2周

フェム・ファンエンペルが10秒差をルシンダ・ブランドにつけた。フェム・ファンエンペルは17秒遅れに。

 

フェム・ファンエンペルは、大きなミスがない。あとはゴールまで進むだけだ。

 

スタートの遅い、シリン・ファンアンローイがようやく8位まで上がっている。

 

3番手となったパック・ピーテルスは、25秒差となっている。

 

フェム・ファンエンペルは、よどみない走りで、ルシンダ・ブランドを11秒引き離している。

 

残り1周

パック・ピーテルスは、37秒遅れの3位で通過。

 

フェム・ファンエンペルには、ライバルと呼べるライダーが今シーズンはいなくなった感じか。

 

ワールドカップリーダーのセイリン・アラマバードは4位。53秒遅れている。

 

フェム・ファンエンペルのスピードは衰えない。13秒差と開いた。

 

フェム・ファンエンペルは、派手に手を振り下げる。

 

見事だ。右膝のケガは全く問題なく、風邪の体調不良も完全に払拭している。11戦11勝。最強の女王だ。

 

好調なルシンダ・ブランドでも、最後はフェム・ファンエンペルの独走を許してしまった。

 

パック・ピーテルスは、表彰台を獲得。チームの先輩、セイリン・アラマバードよりも先着している。

 

リザルト

優勝したフェム・ファンエンペルのコメント

スタートは2列目からで、とても良かった。レース中はとても強いと感じた。先週風邪をひいていたせいで、自分を限界まで追い込むことができなかったのがちょっと寂しい。

とても厳しいレースだった。でも自信はあったし、初めてバーを飛び越えたんだ。

シケインを飛び越えることが最大の違いをもたらしましたか?

大きな違いではないけど、速い作品だった。そこでは集中力が良かったので、うまく乗れた。

砂の上から逃げたが、それは意図的な攻撃だったのですか?

実際、私は彼女がそれに同意していないことにさえ気づかなかった。大変だったような気がした。慣れるまでに時間がかかったが、いい感じだった。

トレーニングの量を少し減らすことができたのはメリットですが、それは今後数週間で不足することを意味するかもしれない。来週までに再び100パーセントの状態に戻り、また素晴らしいレースができることを願っている。

 

2位のルシンダ・ブランドのコメント

パックが戻ってきたとき、私はいくつか小さなミスを犯してしまった。でも、フェム・ファンエンペルに勝つのはとても難しかった。その後はフィニッシュまでとても短かった。それでもタフな部分はあったけど、私たちは同じくらいの強さだった。わずかな差があれば、それを保つことができる。

シケインを飛び越えたほうが良いと思いましたか?

そうしたいだけでなく、そうしなければならない。低いシケインではうまくいくけど、大会や高いシケインではまた別の話。まだやるべきことがある。今日、それがいかに重要かがわかっただろう。

それはこれから先も重要な部分だ。今日もハードに回ったと思うけど、彼女との差はわずかだった。今日はシケインで差がついた。

 

3位のパック・ピーテルスのコメント

スタートからギャップがあった。スタートは悪く、5番手くらいだった。そして砂の中で、すぐに亀裂が入った。フェムとルシンダがギャップを作った。

私が3番手にいたとき、もう少しで彼らと合流するところだったけど、自分でミスをしてしまった。その翌周、セイリンと私はもう少しで戻ってくるところだったが、セイリンがミスをした。僕たちはクロス全体を追いかけていたんだ。

ある時、一時的に先頭コンビに加わりましたね。

でも、私が加わったら、フェムかルシンダがすぐにアタックしてくることはわかっていた。プッシュし続けるのは大変だった。

ちょっとフックアップした瞬間、限界だった。でも勝負どころが多かったので、ある程度の区間で輪乗りができれば、少しは挽回できる。ただ、少し失速したときは、セイリンを戻させたくなかった。

プレッシャーをかけ続けたかった。その後、フェムは走り去り、私はルシンダに残された。それでもよかったんだけど、砂の上では自分のラインを走れるように、少し間隔を空けなければならなかった。ルシンダだけが1度だけ本当にいい伸びをして、ギャップを作った。そこでバネが切れたんだ。

ほぼクロスの全行程をひとりで走るのは、大変でしたか?

というのも、ある地点でホイールに乗ることができれば、風を避けることができるからだ。フェムとルシンダが常にお互いのホイールの上にいるのを見たわ。エネルギーの節約になる。

 

 

男子エリート

マチュー・ファンデルプールはランボルギーニで来場。カウンタックって、前に荷物を載せる所があるんですね。つくとすぐにファンに囲まれて写真を一緒にとっていた。

マチュー・ファンデルプールのコメント

コースは昨日とは違う。昨日は、砂地を上手く走行できた場合、違いを生み出すのは少し簡単だった。ここでは砂の道はそれほど重要ではない。残りはかなりの風があり、かなり速いレースとなる。様子を見よう。

アントワープ・ワールドカップはビッグ3が一堂に会する今季初のクロス大会となる。ファンアールトとピドコックは、あなたを恐れるのでしょうか？

私を本当に恐れる必要はないと思う。今日はどうなるか見てみよう。常に 1 時間全力で運転する必要はない。クリスマス期間をできるだけ健康的に、最高の状態で過ごせるように努めている。それが私にとって最も重要なことだ。

 

ワウト・ファンアールトのコメント

今朝は昨日の朝よりも調子が良かったので、今日はうまくいくことを願っている。昨日の彼はとても強かった。でも、試してみる。昨日、彼に従おうとしたが、今度はもう一度試してみる。

トム・ピドコックとも対戦しなければいけませんね。

私はまだ彼とレースをしたことがない。これはトムにとって完璧なコースではないと思うが、ナミュールでは大丈夫のようだった。だから彼は間違いなく前線で出場するだろう。

 

マチュー・ファンデルプールとワウト・ファンアールトは並んでスタートするが、最前列ではなく2列目スタート。

 

さあ、スタート!

マチュー・ファンデルプールは、ペダルを外してしまった。

 

なんと、トム・ピドコックがいきなり落車。マチュー・ファンデルプールは、その後ろ。

 

ライアン・カンプ、エリ・イーゼルビット、ニルス・ファンデプッテ、ヨリス・ニューウェンハイスと続くいている。

 

エリ・イーゼルビットが先頭に。

 

マチュー・ファンデルプールは、24番手から追い上げないといけない。

 

ワウト・ファンアールトは5番手と良い位置。

 

ピドコックは18番手。マチュー・ファンデルプールは、さらに後ろ。

 

ヨリス・ニューウェンハイスがトップに。

 

ワウト・ファンアールトがビーチで落車しかける。

 

残り7周

ヨリス・ニューウェンハイスがトップで通過。

 

マチュー・ファンデルプールは、ピドコックを抜いて10番手まで上がっている。

 

直線では抜けないか。

 

トップは、ヨリス・ニューウェンハイス。マチューは9番手に。

 

マチューは、ワウトの後ろまで上がってきた。ピドコックは、その後ろ。

 

マチューはワウトも抜いた。

 

ワウトは順位が変わらない。

 

残り6周

マイケル・ファントーレンハウトに続いて、マチューはもう2番手に。

 

エリ・イーゼルビットに続いてマチューが2位。

 

エリ・イーゼルビットが、少し足をついてもたついていた時にマチューが前に。この場所は先ほどの女子でも差がついた所だ。

 

マチューがトップにたって加速。

 

 

マチューがスパート!

 

あっと言う間にマチューの独走が始まった。

 

2位以下は混戦。ワウトとピドコックは上がってこれない。

 

残り5周

2位以下は、もう17秒も離された。なんということだ。

 

もう、これは最後まで行きそう。

 

マチュー・ファンデルプールは、今シーズンが最も強いのでは。そう感じざるを得ない走りだ。

 

2位グループの先頭は次々とかわる。まだ、ワウトは仕掛けない。

 

ビーチもマチュー単独で好きなラインで走っている。

 

残り4周

最初から飛ばすつもりはないと言っていたけど、もう火がついてしまっている。

 

2位以下は、エリ・イーゼルビット、ローレンス・スウィーク、ヨリス・ニューウェンハイス、マイケル・ファントーレンハウト、ワウト・ファンアールトと続く。

 

ピドコックは10番手から上がれていない。落車の影響もあるのか。

 

すでに46秒も後続を引き離した。

 

残り3周

マチューは、このコースをav27km/h前後でかっ飛ばしている。

 

ヨリス・ニューウェンハイスが2位グループの先頭に。

 

ティボー・ネイスは、砂場で落車。

 

このアントワープでは7000枚のチケットが売れて、13,000人の観客が集まっている。

 

残り2周

2位のエリ・イーゼルビットは46秒差で通過。

 

ワウト・ファンアールトは3番手に。どこで仕掛けるか。

 

ついにワウト・ファンアールトが2番手に。

 

マイケル・ファントーレンハウトが落車。ここでは多くのライダーが落車している。

 

マチューは、最初にペダルが外れただけで、あとはノーミスだ。

 

残り1周

最後の1周に。

 

ピドコックは1分10秒遅れの8位で通過。後ろはティボー・ネイス。

 

サンドマスターのマチュー・ファンデルプールは、砂場を遊び場にしている。

 

ワウトが後ろを確認してスパートだ!

 

一旦追いつきかけたエリ・イーゼルビットだったけれど、また少し足をついて遅れる。この場所が苦手のようだ。

 

ワウトは2位確保だ。

 

マチューは最後のビーチに。

 

マチューは観客とタッチしながらゴールへ。

 

3戦3勝の独走劇となった。ほとんど最下位当たりから追い上げての勝利は流石としかいいようがない。トップに立ってからは、無敵の走りを披露だ。

 

ワウト・ファンアールトは、無理せずに2位を確実にする走りを選択したように見えた。まだまだ、調子が上がってくるのは先のようだ。

 

ワールドカップリーダーのエリ・イーゼルビットは3位を確保。

 

リザルト

優勝したマチュー・ファンデルプールのコメント

ペダルを踏み外したんだ。その後、混乱に巻き込まれてしまった。でも脚はいい感じだったから、慌てずにゆっくり走ったよ。

スタートに失敗したとき、短く罵ったのでは？

悪態をつくのは言い過ぎだ。でも、混乱に巻き込まれて、いろんなことが起こっていた。重要なのは、できるだけ冷静に上を目指すことだった。

2周目には、一気に前に戻っていましたね。

うまくオーバーテイクできる区間もあったので、パニックになる必要はなかった。それに、いい脚で走り回れるかどうかも大きな違いだ。

その脚力は今どの程度なのか？

ロードではとてもいい1年だった。昨年、クロスカントリーで苦しんだ背中の問題も、今はとてもいい状態だ。だから自分の力を発揮できる。それが一番の違いだと思う。順調だし、文句のつけようがないよ。

先頭に戻ると、すぐに敵から離れましたね。

僕はエリの後ろにいた。彼はミスをしたし、彼らは砂の通過で少しトラブルがあった。すぐにギャップができた。かなり速いレースで、風もかなり強かったからだ。でも自分のペースを維持することができたし、最後までいい感じだった。

 

2位のワウト・ファンアールトのコメント

今回のレースは少し控えめに走ったと思う。ホイールの間を走るようにした。それが正しい戦術だった。なぜそうしたのか？全開でクロスを走るフォームが僕にはないからだ。最後の2周はエリ・イーゼルビットと一緒に加速することができた。

マチューはスタートを失敗してましたが、それで有利とはなりませんでしたね。

ポジションには満足していたし、それをキープしようとした。1周目はかなり速かった。マチューの接近の速さが印象的だった。その後、彼のほうが優れていることもわかった。今日はそれに燃やされることなく、自分のコースを走ることを選択できてよかった。

アントワープ・ワールドカップは今シーズン3度目のクロスでしたね。

最初のクロスは、昨日や今日とはまったく違うものだった。この数週間、また同じことをやってみたいと思っている。昨日（モル）もそうだったけど、高速クロスは本当に過酷なんだ。トレーニングするのが一番難しい。今日は昨日よりずっといい感じだったし、結果にも満足している。

 

3位のエリ・イーゼルビットのコメント

この表彰台の座はとても素晴らしい。とても良い脚を持っていて、最後尾から3周でアタックしました。ワウトが私を追い越したとき、彼のホイールの恩恵を受けることができて幸運だった。

2位が目標となりましたか?

しかし、残念なことに、最終ラップで少し転倒してしまった。私の計画では、ワウトのバーにぶつかり、何かを試みるつもりだった。しかし、彼があまりにも速く運転していたので、それは起こらなかった。素晴らしい一日だった。今日はとても幸せだ。