第6ステージでは、ワウト・ファンアールトがハットトリックを達成。自ら仕掛けて、先頭集団を作り出し、最後はアシストもない状態で登りスプリントも制してしまう。
世界選手権でライバルとなるジュリアン・アラフィリップよりも一歩先を進んでいる感じだ。
第7ステージは、久々にバンチスプリントになりそうだけど、前日のステージでマーク・カヴェンディシュは逃げており、スプリントの参加は難しい。
最後のスプリントでは、ボーナスタイムを稼ぎたいワウト・ファンアールトがゴールを狙ってくるだろう。
第7ステージ ホーイック~エジンバラ 194.8km
3か所の山岳ポイントがあるが、登坂距離は長くない。丘陵ステージだ。英国のコースは、まさに丘陵というのが相応しい景色だ。
リーダーチームのイネオスは、今日も逃げを完全に抑え込むはず。
- 3級山岳 ベリーブッシュ 2.6km・4.2%
- スプリントポイント イナーリーセン
- 2級山岳 ストウヒル 3.5km・4.9%
- スプリントポイント ローダー ボーナスタイム
- スプリントポイント ダンズ
- 2級山岳 ワンサイドリグ 3.8km・4.4%
ゴールもフラットなので、生き残ったスプリンターによる競演が見られることだろう。
6人の逃げ
リーダーのイーサン・ヘイターは、前日のステージでは限界に達していたと。カルロス・ロドリゲスがいなかったら、スプリントには参加出来ていなかったと言っている。
今日も、ワウト・ファンアールトの攻撃があるかもしれないが、防ぎきれるかな。
スタートからアタックが掛かり続ける。だが、逃げは中々確定しない。イブ・ランバールトもアタック合戦に参加していた。
Team Jumbo-Vismaのパスカル・エーンクホーンや、ダヴィデ・バッレリーニらが少しギャップを作る。
一旦8人が逃げていたが、すくにメンバーがかわる。
登りでモビスターのマッテオ・ヨルゲンソンがギャップを作る。
先頭がスパートをかけた所でマッテオ・ヨルゲンソンがアタック。
パスカル・エーンクホーン(Team Jumbo-Visma)がマッテオ・ヨルゲンソンによくやったとねぎらいをかける。
Caja Rural – Seguros RGAの ニコラウ・ジョエルは、総合20位で3分42秒しか遅れてなかった。タイム差が少ないと逃がせて貰えないので、追い落とした訳だ。
前日のステージでマーク・カヴェンディシュが見せた技と一緒だ。
決定したメンバーには、ウルフパックから二人が乗っている。これは良いメンバーだ。
- ダヴィデ・バッレリーニ(Deceuninck – Quick Step)
- イヴ・ランパールト(Deceuninck – Quick Step)
- パスカル・エーンクホーン(Team Jumbo-Visma)
- マッテオ・ヨルゲンソン(Movistar Team)
- ギブソン・マチュー(Ribble Weldtite Pro Cycling)
- ブレビンス・クリストファー(Trinity Racing)
この後、カメラの調子が悪いのが放送が途切れる。
3級山岳 ベリーブッシュ 2.6km・4.2%
ようやく、放送が再開。
3級山岳は争うことなく通過。
- ダヴィデ・バッレリーニ(Deceuninck – Quick Step) 4ポイント
- イヴ・ランパールト(Deceuninck – Quick Step) 3ポイント
- マッテオ・ヨルゲンソン(Movistar Team) 2ポイント
- パスカル・エーンクホーン(Team Jumbo-Visma) 1ポイント
集団は、イネオスが引く。まずはリッチー・ポート。
タイム差は、9分まで広がる。まあ、まだ160kmもあるので問題ない。
パスカル・エーンクホーンがアタックをかけて、少し割れる。だが、すぐに戻る。
スプリントポイント イナーリーセン
1回目のスプリントポイントを通過。
- マッテオ・ヨルゲンソン(Movistar Team) 3ポイント
- ダヴィデ・バッレリーニ(Deceuninck – Quick Step) 2ポイント
- パスカル・エーンクホーン(Team Jumbo-Visma) 1ポイント
2級山岳 ストウヒル 3.5km・4.9%
8%勾配の部分では時速11km/hに。
2級山岳通過順位は
- ダヴィデ・バッレリーニ(Deceuninck – Quick Step) 6ポイント
- ギブソン・マチュー(Ribble Weldtite Pro Cycling) 5ポイント
- イヴ・ランパールト(Deceuninck – Quick Step) 4ポイント
- ブレビンス・クリストファー(Trinity Racing) 3ポイント
- パスカル・エーンクホーン(Team Jumbo-Visma) 2ポイント
- マッテオ・ヨルゲンソン(Movistar Team) 1ポイント
集団は、リッチー・ポート先頭で越えていく。
トイレしていた、パスカル・エーンクホーンが先頭に復帰中。タイム差は7分17秒。
スプリントポイント ローダー ボーナスタイム
2回目のスプリントポイントを通過。
- ギブソン・マチュー(Ribble Weldtite Pro Cycling) 3ポイント 3秒
- イヴ・ランパールト(Deceuninck – Quick Step) 2ポイント 2秒
- ダヴィデ・バッレリーニ(Deceuninck – Quick Step) 1ポイント 1秒
イーサン・ヘイターはチームメイトに守られている。残り78.3kmでタイム差は7分47秒。そろそろ詰めないとスプリントには持ち込めない。イネオスとしては逃げ切られても問題はないけど。
他のチームの協力は得られるかな。
スプリントポイント ダンズ
3回目のスプリントポイントを先頭集団が通過。
- ダヴィデ・バッレリーニ(Deceuninck – Quick Step) 3ポイント
- パスカル・エーンクホーン(Team Jumbo-Visma) 2ポイント
- ブレビンス・クリストファー(Trinity Racing) 1ポイント
イネオスは、オウェイン・ドゥールとリッチー・ポートの二人で引いている。
タイム差は70kmを切って8分4秒差。本格的に追う気がないので、他のチームが引かないとスプリントには持ち込めない。
英国はまたもパラパラと雨が降ってくる。逃げも最後の2級山岳を越えると逃げ切りの可能性も出てくる。このメンバーだとイヴ・ランパールトが最後にアタックをかけて抜け出しそうだけど。
2級山岳 ワンサイドリグ 3.8km・4.4%
先頭は最後の2級山岳を登り始める。
ミハウ・クフィアトコフスキが先頭交代に加わり始めて、一気にタイム差が縮まってくる。すでに6分3秒まで縮めた。
イネオスの後ろには、ジュリアン・アラフィリップの姿も見える。ただ、チームメイトが二人逃げているので、先頭に出ることはない。
頂上が見えていると、力は入りやすかも。あと少しで2級山岳クリアーだ。
2級山岳クリアーだ。
- ギブソン・マチュー(Ribble Weldtite Pro Cycling) 6ポイント
- イヴ・ランパールト(Deceuninck – Quick Step) 5ポイント
- ダヴィデ・バッレリーニ(Deceuninck – Quick Step) 4ポイント
- ブレビンス・クリストファー(Trinity Racing) 3ポイント
- パスカル・エーンクホーン(Team Jumbo-Visma) 2ポイント
- マッテオ・ヨルゲンソン(Movistar Team) 1ポイント
イネオスのメンバーは集団先頭を占めているけど、イーサン・ヘイターはかなり後ろにいる。トラックレーサーには山岳はキツイ。
逃げ集団がギアを上げている。下り基調なのでスピードも乗りやすい。5分を切るタイムから再び5分30秒まで戻している。
追いつかないと判断したのか、Alpecin-Fenixが牽引に加わる。
ジミー・ヤンセンスとアレクサンダー・リチャードソンの二人が引くがタイム差は中々縮まらない。
すでに残り28.1kmになった。それでもタイム差は5分15秒もある。これは逃げ切りだ。
Alpecin-Fenixに、Caja Rural – Seguros RGAも牽引に加わるが時すでに遅しだろう。
スイスチャンピオンの、シルヴァン・ディリエも牽引に加わる。ただ、相手はワールドチームが4人いる。最もタイムが良いのは、マッテオ・ヨルゲンソン(Movistar Team)の5分6秒。
Israel Start-Up Nationも二人牽引に加わる。だが、ゴールでは2分くらい遅れそうだ。
登りで先頭から、ブレビンス・クリストファー(Trinity Racing)が切れる。
先頭は逃げ切りモードだ。コンチネンタルチームで良く頑張った。
残り20kmを切った。どこで、イヴ・ランパールトはアタックをかけるのか。ゴールまでいけば、ダヴィデ・バッレリーニがスプリントではピカ一だ。どちらにしても、二人いるウルフパックが有利だ。
まずは、イヴ・ランパールトがアタックをかける。これは不発。
逃げていた、ブレビンス・クリストファー(Trinity Racing)が集団に吸収される。
残り11.7km。まだ、本気アタックはかからない。このままゴールまで行くのか。
登りで、少年がアタックをかけてプロをちぎっていく。しばらくヘリが上空からこの様子を見せてくれた。
登りを平行して頑張って走っていた少年に、パスカル・エーンクホーン(Team Jumbo-Visma) がボトルをプレゼント。
凄く速い少年だった。頑張った甲斐があったね。きっと、この子はプロになるな。
今度は、マッテオ・ヨルゲンソン(Movistar Team) がアタックをかけるが決まらない。
ここで、イヴ・ランパールトがアタックだ。
マッテオ・ヨルゲンソン(Movistar Team) がなんとか追いつく。
先頭は二人。
後続は、ギブソン・マチュー(Ribble Weldtite Pro Cycling)が追いつくためにスパート。ダヴィデ・バッレリーニは、パスカル・エーンクホーンをマーク。
なんと、先頭にギブソン・マチュー(Ribble Weldtite Pro Cycling)が先頭二人に追いつく。
3人の争いだ。だが、ダヴィデ・バッレリーニを待ちたいイヴ・ランバールトは積極的には引かない。スプリントならば、ダディテ・バッレリーニがいたほうがいい。
- イヴ・ランパールト(Deceuninck – Quick Step)
- マッテオ・ヨルゲンソン(Movistar Team)
- ギブソン・マチュー(Ribble Weldtite Pro Cycling)
マッテオ・ヨルゲンソンが反対車線に出てアタック。
だが、イヴ・ランパールトがすぐに追いつく。
残り2kmからは、ずっとギブソン・マチュー(Ribble Weldtite Pro Cycling)が引かされる。これは仕方ない。
ゴール手前まで、この並びだ。
カーブを曲がって、残り200mからイヴ・ランパールトが満を持してスプリント開始。
イヴ・ランパールトの加速が凄い!
イヴ・ランパールトがスプリント勝利だ~!
まさか、このスプリンターステージで逃げ切りとなるとは。イブ・ランパールトは、べルギー選手権個人タイムトライヤルで、レムコ・エヴェネプールを破っており、この優勝で今シーズン2勝目だ。
イヴ・ランバールトは、デンマークツアーの2日目に子供が生まれたために自宅に帰っている。
ゴールのボースば、指をくわえてから、手をお腹に持っていって頑張った奥さんのことも表現していた。
イヴ・ランパールトは、
風が強く、道路が狭く、上り坂があり、1メートルも平坦ではない、ハードで長いライドだった。
しかし、私たちはフロントでうまく協力し、ダヴィデ・バッレリーニが一緒にいたことは大きなアドバンテージだった。私がここでそれを終えることができたのも彼のおかげだ。
複数の選手に目を光らせなければならないのは簡単ではないが、落ち着いてフィニッシュから200mのところからスプリントを始めた。足にはまだ十分な力があると感じた。
これは特別な勝利だ。私は勝利がパイプラインにあることを知っていた。
この後は、世界選手権でワウト・ファンアールトを助けることになる。最後は、パリ~ルーベだ。
リザルト
第7ステージ リザルト
Rnk | Rider | Team | UCI | Pnt | Time |
---|---|---|---|---|---|
1 |
LAMPAERT Yves
|
Deceuninck – Quick Step | 20 | 30 | 4:39:09 |
2 |
JORGENSON Matteo
|
Movistar Team | 10 | 18 | ,, |
3 |
GIBSON Matthew
|
Ribble Weldtite Pro Cycling | 5 | 12 | ,, |
4 |
BALLERINI Davide
|
Deceuninck – Quick Step | 7 | 0:35 | |
5 |
EENKHOORN Pascal
|
Team Jumbo-Visma | 4 | 0:41 | |
6 |
HAYTER Ethan
|
INEOS Grenadiers | 3 | 1:51 | |
7 |
VAN AERT Wout
|
Team Jumbo-Visma | 2 | ,, | |
8 |
KANTER Max
|
Team DSM | 1 | ,, | |
9 |
DENNIS Rohan
|
INEOS Grenadiers | ,, | ||
10 |
SBARAGLI Kristian
|
Alpecin-Fenix | ,, |
集団は、イーサン・ヘイターがトップでゴール。リーダージャージをしっかりとキープ。
総合
Rnk | Prev | ▼▲ | Rider | Team | UCI | Time |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | – |
HAYTER Ethan
|
INEOS Grenadiers | 5 | 27:34:32 |
2 | 2 | – |
VAN AERT Wout
|
Team Jumbo-Visma | 0:04 | |
3 | 3 | – |
ALAPHILIPPE Julian
|
Deceuninck – Quick Step | 0:21 | |
4 | 4 | – |
HONORÉ Mikkel Frølich
|
Deceuninck – Quick Step | 0:35 | |
5 | 6 | ▲1 |
DENNIS Rohan
|
INEOS Grenadiers | 1:08 | |
6 | 8 | ▲2 |
SBARAGLI Kristian
|
Alpecin-Fenix | 1:37 | |
7 | 10 | ▲3 |
RODRIGUEZ Carlos
|
INEOS Grenadiers | 2:01 | |
8 | 11 | ▲3 |
SERRANO Gonzalo
|
Movistar Team | 2:02 | |
9 | 14 | ▲5 |
SHAW James
|
Ribble Weldtite Pro Cycling | 2:10 | |
10 | 9 | ▼1 |
DONOVAN Mark
|
Team DSM | 2:17 | |
11 | 13 | ▲2 |
ROCHE Nicolas
|
Team DSM | 2:31 | |
12 | 16 | ▲4 |
SWIFT Connor
|
Team Arkéa Samsic | 2:36 | |
13 | 15 | ▲2 |
BOUET Maxime
|
Team Arkéa Samsic | 2:46 | |
14 | 26 | ▲12 |
JORGENSON Matteo
|
Movistar Team | 3:06 | |
15 | 17 | ▲2 |
MANNION Gavin
|
Rally Cycling | 3:11 |
総合の決着は、明日のスプリントで決まりそうだ。
ポイント賞
Rnk | Prev | ▼▲ | Rider | Team | Points |
---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | – |
HAYTER Ethan
|
INEOS Grenadiers | 76 |
2 | 2 | – |
ALAPHILIPPE Julian
|
Deceuninck – Quick Step | 58 |
3 | 3 | – |
VAN AERT Wout
|
Team Jumbo-Visma | 54 |
4 | 5 | ▲1 |
SERRANO Gonzalo
|
Movistar Team | 35 |
5 | 7 | ▲2 |
SBARAGLI Kristian
|
Alpecin-Fenix | 34 |
6 | 4 | ▼2 |
WOODS Michael
|
Israel Start-Up Nation | 33 |
7 | 6 | ▼1 |
HONORÉ Mikkel Frølich
|
Deceuninck – Quick Step | 32 |
8 | 21 | ▲13 |
JORGENSON Matteo
|
Movistar Team | 23 |
9 | 8 | ▼1 |
TOWNSEND Rory
|
Canyon dhb SunGod | 21 |
10 | 9 | ▼1 |
SHAW James
|
Ribble Weldtite Pro Cycling | 20 |
山岳賞
Rnk | Prev | ▼▲ | Rider | Team | Points |
---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | – |
SCOTT Jacob
|
Canyon dhb SunGod | 66 |
2 | 2 | – |
TOWNSEND Rory
|
Canyon dhb SunGod | 30 |
3 | 3 | – |
SESSLER Nícolas
|
Global 6 Cycling | 28 |
4 | 4 | – |
BENNETT George
|
Team Jumbo-Visma | 24 |
5 | 5 | – |
DECLERCQ Tim
|
Deceuninck – Quick Step | 22 |
6 | 6 | – |
JOYCE Colin
|
Rally Cycling | 19 |
7 | 7 | – |
JANSSENS Jimmy
|
Alpecin-Fenix | 19 |
8 | 8 | – |
MCLAY Daniel
|
Team Arkéa Samsic | 18 |
9 | 9 | – |
CARPENTER Robin
|
Rally Cycling | 16 |
10 | – |
BALLERINI Davide
|
Deceuninck – Quick Step | 15 |
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