アルデンヌ・クラシックの第2弾、フレッシュ・ワロンヌが開催。
ベルギーのワロン地域を回るワンデイレース。フレッシュはフランス語で矢を意味している。
近年のフレッシュ・ワロンヌでは同一ライダーの優勝が続いている。
- 2020 マルク・ヒルシ
- 2019 ジュリアン・アラフィリップ
- 2018 ジュリアン・アラフィリップ
- 2017 アレハンドロ・バルベルデ
- 2016 アレハンドロ・バルベルデ
- 2015 アレハンドロ・バルベルデ
- 2014 アレハンドロ・バルベルデ
アレハンドロ・バルベルデは計5回優勝している。ただ、残念ながら昨年優勝のマルク・ヒルシは欠場となった。
UAE-Team Emiratesは、コロナのワクチン接種しているはずだが、ディエゴ・ウリッシとスタッフの一人が陽性反応。このため、タデイ・ポガチャル、ディエゴ・ウリッシ、ルイ・コスタと有力どころが全て欠場。
ワクチン効かないのか?
シャルルロワ~ミュール・ド・ユイ 196.3km
コースの長さは193.6kmで、昨年より8 km短く、12回の登山があり、コートデレフ、コートデュシュマンデグース、ユイの壁は、ホイ周辺のローカルラップで数回登ることになる。
スタートから51.5 km後、コートディボワール(6%で2.1 km)がコースの最初の登りとなる。
その後も、コートドトーン(6.9%で1.2キロ)、コートドGroynne(5%2.1キロ)、コートドHaut-Bois(7.9%で1.2 km)とCôtedeGives(7.7%で1.4 km)と小刻みな登りをこなす。
残り60kmとなると、ライダーは初めてユイの壁を登る。(10.2%で1.3 km)。続いて、31.8 kmのローカルラップを2周し、コートデレフ(5.6%で2.2 km)、ケミンデグース(6.5%で1.9 km)と続いていく。
最後のゴールはユイの壁だ。残り、60kmはまるで、のこぎりの歯のようになっている。
8人の逃げ
女子レースは、世界チャンピオンのアンナ・ファン・デル・ブレッヘン(SD Worx)がユイの壁で、カタジナ・ニエウィアドーマ (Katarzyna Niewiadoma)Canyon SRAM Racingを少しリードして勝利した。
男子レースはどうなるかな?
逃げ集団は残り125.1kmでタイム差は4分44秒。
- ニクラス・エイ (Trek – Segafredo)
- ディエゴ・ローザ(Team Arkéa Samsic)
- アレックス・ハウズ(EF Education – Nippo)
- マウリッツ・ラメルティンク (Intermarché – Wanty – Gobert Matériaux)
- PAASSCHENS Mathijs (Bingoal Pauwels Sauces WB)
- RIKUNOV Petr (Gazprom – RusVelo)
- MARIT Arne (Sport Vlaanderen – Baloise)
- Louis Vervaeke(Alpecin-Fenix )
集団はモビスター、クイックステップ、ユンボ・ヴィズマから一人ずつライダーを出して引いている。
逃げ集団には、アメリカチャンピオンジャージのアレックス・ハウズ(EF Education – Nippo)にアルケア・サムシックのディエゴ・ローザもいる。
残り76.3kmでセルジオ・イギータが集団から切れていく。だが、この後登りで集団後方に追いつく。
残り63.3kmの1回目のユイの壁で、アレックス・ハウズがメカトラで遅れてしまう。だが、なんとか下りで追いついた。
集団は大集団のままユイの壁を登る。残り62.5kmで2分43秒のタイム差。
セルジオ・イギータは落車してしまう。一度道端に止まっていたが再び走り出した。
- HIGUITA Sergio (EF Education – Nippo)
- LEDANOIS Kévin (Team Arkéa Samsic)
先頭集団のアレック・ハウズがバイクチェンジ。なんとか追いつきそうだ。だが、これはチームバイクではない。シマノのニュートラルカーに乗っていたバイクだ。
イネオスのエディ・ダンバーがペタルが回らなくなっている。バイクチェンジして走り出す。ゴールまで42.9kmで先頭とは1分53秒のタイム差となってきた。
そろそろ捕まえに集団から動き出す頃かな。
残り33kmで、タイム差は2分。中々集団は追い込んでこない。最後に勝負なのかな。
2度目のユイの壁で、先頭集団も崩れてきた。登りではばらけてきている。ディエゴ・ローザがここで切れてしまう。
集団の登りで飛び出ているが、これくらいの距離では捕まってしまうだろう。
残り27.2kmでトム・ピドコックが落車に巻き込まれてしまう。これは痛い。ここでは、2022年に引退を表明しているフィリップ・ジルベールも落車している。
先頭まで、1分を切ってきた。そろそろ戦闘開始か?
トム・ピドコックは、エディ・ダンバーにひかれて無事に集団復帰。前でメンバーが待っている。
アレックス・ハウズが登りで切れてしまう。これで先頭は4人だ。そりゃあ、サイズのあっていないニュートラルカーのバイクでは仕方ない。
残り19.2kmで28秒のタイム差となってきた。そろそろ捕まるころか。
ロットの若手が頑張っている。今年Equipe continentale Groupama-FDJから移籍してきたきた22歳だ。
集団から、ジョン・デゲンコルプがアタックだ。先頭まで15秒。
ティム・ウェレンス (Lotto Soudal)が一度追いついたが切れて、オマール・フライレ(Astana – Premier Tech)と二人になる。
最後まで、逃げているマウリッツ・ラメルティンク(Intermarché – Wanty – Gobert Matériaux)に追いつくか。すぐ後ろまできた。
凄い、マウリッツ・ラメルティンクは一人で驚異的な粘りを見せている。後ろは大集団に戻ってしまった。これはユイの壁で勝負か?
マウリッツ・ラメルティンクは、2018年までカチューシャ・アルペシンで走っていた選手。Intermarché – Wanty – Gobert Matériauxがワールドチームとなったためにプロチームからワールドチームに復帰だ。
集団は横一線で追っている。これはもう最後で勝負だ。
残り2.8kmまできた。17秒もタイム差がある。
ウリッツ・ラメルティンクは、驚異的な粘りで1.5kmまで逃げ続けた。
すぐに、ミッケルフレーリク・ホノレ(Deceuninck – Quick Step)がアタックをかける。これに、ヤン・トラトニク(Bahrain – Victorious)が追いつく。
ヤン・トラトニク先頭でユイの壁に突入だ。
イネオスのミハウ・クフィアトコフスキが揺さぶりをかけるが集団は崩れない。プリモッシュ・ログリッチが前に上がってきた。
プリモッシュ・ログリッチが16%勾配でアタック! ゴールまで400mもあるぞ。
これはキレがいい。ジュリアン・アラフィリップとアレハンドロ・バルベルデが追う。その後ろはトム・ピドコック。
かなりプリモッシュ・ログリッチは引き離していたが、ジュリアン・アラフィリップがピッタリと後ろにつける。
最後は横一線から~。
わずかにジュリアン・アラフィリップが先にゴール!
いつも以上に派手なガッツボーズでゴールを駆け抜けた。レース前にはモチベーションの低下を言っていたが、こういった激坂では強い。
これでジュリアン・アラフィリップは今シーズン2勝目。フレッシュ・ワロンヌは3回目の制覇となった。
2位には、アタックをかけて抜け出したプリモッシュ・ログリッチ。3位には、マイケル・ウッズを抜いたアレハンドロ・バルベルデがしっかりと入っている。
アレハンドロ・バルベルデは気分がいいから、来年も出るかもと言っている。今シーズンでの引退はないかも。
リザルト
Rnk | Rider | Team | UCI | Pnt | Time |
---|---|---|---|---|---|
1 | ALAPHILIPPE Julian | Deceuninck – Quick Step | 80 | 225 | 4:36:25 |
2 | ROGLIČ Primož | Team Jumbo-Visma | 60 | 150 | ,, |
3 | VALVERDE Alejandro | Movistar Team | 50 | 110 | 0:06 |
4 | WOODS Michael | Israel Start-Up Nation | 40 | 90 | 0:08 |
5 | BARGUIL Warren | Team Arkéa Samsic | 30 | 80 | 0:11 |
6 | PIDCOCK Thomas | INEOS Grenadiers | 22 | 70 | ,, |
7 | GAUDU David | Groupama – FDJ | 14 | 60 | ,, |
8 | CHAVES Esteban | Team BikeExchange | 10 | 50 | ,, |
9 | CARAPAZ Richard | INEOS Grenadiers | 6 | 46 | ,, |
10 | SCHACHMANN Maximilian | BORA – hansgrohe | 2 | 42 | 0:16 |
11 | MOLLEMA Bauke | Trek – Segafredo | 38 | ,, | |
12 | TULETT Ben | Alpecin-Fenix | 34 | ,, | |
13 | ARANBURU Alex | Astana – Premier Tech | 30 | ,, | |
14 | HERMANS Quinten | Intermarché – Wanty – Gobert Matériaux | 26 | ,, | |
15 | KONRAD Patrick | BORA – hansgrohe | 22 | ,, | |
16 | MARTIN Guillaume | Cofidis, Solutions Crédits | 20 | ,, | |
17 | FUGLSANG Jakob | Astana – Premier Tech | 18 | 0:19 | |
18 | COSNEFROY Benoît | AG2R Citroën Team | 17 | 0:21 | |
19 | HAIG Jack | Bahrain – Victorious | 16 | ,, | |
20 | YATES Adam | INEOS Grenadiers | 15 | 0:27 |
終わってみると上位は全て実力者ばかり。劇坂に強いライダーが上位を占めた感じだ。中根英人は110位12分1秒遅れで完走している。
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