レムコ・エヴェネプールが、またひとつ歴史を塗り替えた。
2026年10月4日、スロベニアで行われた欧州選手権ロードレースでジュリオ・チッコーネとの激闘を制し、悲願の欧州ロード王者に輝いた。
この勝利によって、エヴェネプールはベルギー選手権、世界選手権、欧州選手権、オリンピックのロードレースと個人タイムトライアル、計8タイトルをすべて獲得。ベルギー人として主要選手権における「最後の1ピース」を埋めた。
そして、その偉業の先に見えてきたのが、タデイ・ポガチャルとのさらなる戦いだ。
最後の1タイトルをついに獲得
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エヴェネプールに残されていた最後の主要タイトルは、欧州選手権ロードレースだった。
これまで2021年と2025年に欧州選手権ロードレースで2位となっており、あと一歩のところでタイトルを逃していた。
2026年大会ではベルギーがレースをコントロールする中、エヴェネプールは残り36kmでモジャニツァの上りから攻撃。
ジュリオ・チッコーネだけがその動きに反応した。しかし、ここからレースはさらに波乱の展開となる。
¡Así fue la caída de Remco Evenepoel que pudo costarle el oro en el campeonato europeo! 🤯😳🫣 pic.twitter.com/TAcEblIH2o
— ⚡MazaCiclismo⚡ (@RuedaPedal) October 5, 2026
エヴェネプールは下りのコーナーでオーバーランして落車。もう、終わったと誰もが一瞬思ったはず。それでもすぐに復帰すると、再び先頭へ戻り、今度はチッコーネとともに抜け出した。
最後は「数ミリ」の決着
INSANE FINALE AT THE EUROPEAN CHAMPIONSHIPS!! 🤯🤯
Remco Evenepoel comes from miles back in the sprint to pip Giulio Ciccone to the title! 🌟 pic.twitter.com/KcSQTo0IB7
— Cycling on TNT Sports (@cyclingontnt) October 4, 2026
チッコーネとの一騎打ちとなった最終盤。エヴェネプールは最後のコーナーでラインを膨らませ、チッコーネに先行を許した。
一時はチッコーネの勝利かと思われたが、エヴェネプールが猛烈な追い上げを見せる。
2人はほぼ横並びでフィニッシュ。
最終的にはフォトフィニッシュによってエヴェネプールの勝利が確定した。チッコーネも同タイムの2位、クリスティアン・スカローニが59秒差で3位だった。
こうして2019年の欧州選手権個人TTから始まった「8つのタイトル」の収集が、7年越しで完成した。
エヴェネプールが揃えた「8つのタイトル」
Remco Evenepoel, el primer ciclista de la historia que se pasa el ‘juego de los oros’ Tras su triunfo en el Europeo el belga es el primer corredor que reúne el doblete de oro en linea, contrarreloj en los juegos Olímpicos, en el Mundial y doblete nacional. https://t.co/viB8OeoPIO https://t.co/ltM1HGew3K
— ⚡MazaCiclismo⚡ (@RuedaPedal) October 6, 2026
- 2019 欧州選手権 個人タイムトライアル
- 2022 ベルギー選手権 個人タイムトライアル
- 2022 世界選手権 ロードレース
- 2023 ベルギー選手権 ロードレース
- 2023 世界選手権 個人タイムトライアル
- 2024 オリンピック 個人タイムトライアル
- 2024 オリンピック ロードレース
- 2026 欧州選手権 ロードレース
2024年パリ五輪では、個人TTとロードレースの両方で金メダルを獲得。
男子ロードレースでは、同一大会でこの2種目を制した史上初の選手となった。
さらに世界選手権個人TTでは2023年から2026年まで4連覇を達成している。
「8冠」の先に見えるポガチャル
Para los pequeños que no vieron a Indurain, esto de Evenepoel nos devuelve a los 90. ¡REMCO DOBLANDO A POGACAR! Esta imagen es ya historia de los mundiales de ciclismo. #UCIKigali2025 #RuandaRTVE https://t.co/XWR2JxmcPJ
— Teledeporte (@teledeporte) September 21, 2025
そして今回のWielerFlitsの記事で興味深いのが、ベルギー代表監督セルジュ・パウウェルスのエヴェネプール評だ。
パウウェルスは、エヴェネプールが2026年ツール・ド・フランス後半でタデイ・ポガチャルに非常に近いレベルまで迫ったと評価。
山岳ステージではポガチャルを上回る場面もあり、それが今後への大きな自信になると語っている。
さらにパウウェルスは、エヴェネプールが「最高の状態のポガチャルにも対抗できる」だけでなく、ポガチャルがいない場合にはグランツール総合優勝を常に狙える存在になっていると見ている。
これは、単なる期待論ではない。
2026年のエヴェネプールは、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ加入1年目にして、フランドルで表彰台に入り、ツール・ド・フランスでもこれまで以上にポガチャルとの差を縮めた。
パウウェルスはその成長について、経験、新しいトレーナー、体重管理など複数の要因を挙げながらも、最終的にはエヴェネプール自身の努力によるものだと評価している。
まだ「タイトルへの飢え」は終わっていない
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主要選手権の8タイトルをすべて獲得したことで、エヴェネプールのコレクションは完成した。
しかし、本人の競争心が消えたわけではない。むしろ次のターゲットとして見えているのが、イル・ロンバルディアだ。
エヴェネプールは過去2大会でポガチャルに続く2位となっており、まだこのモニュメントのタイトルを手にしていない。
2026年はポガチャルが不在となる中、エヴェネプールは欧州選手権TTを回避してイル・ロンバルディアに集中することを決めている。
8つの主要選手権タイトルを完成させた26歳となったレムコ・エヴェネプール。
次に彼が狙うのは「最後のタイトル」ではなく、ポガチャルと同じ時代に、どこまで勝ち続けられるのかという新しいステージなのかもしれない。




コメント
1つ目の動画
レムコが落車するシーンの警備員けっこう話題になってましたね。
自転車を反対向きのままレムコに渡して、レムコ怒ってる。発車の際、後ろを押すこともない。レムコは重いギアでゼロ発進。。。その横をベルギー勢が通り過ぎる。
お客さんなら押してるはず〜
たんなる雇われ警備員でロードレースに興味ないのか、それともすぐ後ろからくる後方集団を安全に通過させるために任務に忠実に後方の安全をみまもっているのか。
ちょっと不思議な感じがしました。
あの、ベルギー勢がそのまま通り過ぎたのが不思議でしたね。まあ、その後すぐにジュリオ・チッコーネに追いつきましたけど。
自転車を反対に渡したのでレムコは怒ったんですね。それは知らなかったです。警備員は、まあ自転車レースなんて知らないんでしょうね。あの、レムコですよ~。テレビみてないのかな?