Netcompany INEOSのオスカー・オンリーが、2026 ブエルタ・ア・エスパーニャで新人賞(ベストヤングライダー賞)を獲得した。
23歳のオンリーは21ステージを走り切り、総合6位。第4ステージで新人賞ジャージを獲得して以降、最終日までホワイトジャージを守り続けた。
落車や体調不良を乗り越えての総合6位であり、Netcompany INEOSに移籍して最初のグランツールとしては十分に存在感を示したと言える。
一方で、オンリーにはチームのエースとして大きな期待が寄せられていた。 2025年ツール・ド・フランスでは総合4位に入り、将来のグランツール総合優勝候補として評価を高めた。
その後、2026年にPicnic PostNLからNetcompany INEOSへ移籍。契約期間途中での獲得となり、報道では移籍解除金が自転車界でも史上最高額級だったと伝えられている。
総合6位&新人賞は十分な結果
Teamwork, bouncing back and clinching the white jersey ⚪️@OscarOnley talks us through a “rollercoaster” #LaVuelta26 and how he feels about the last three weeks 🗣️ pic.twitter.com/6oIGiu0Huh
— Netcompany INEOS (@NetcompanyINEOS) September 13, 2026
オスカー・オンリーにとって、2026 ブエルタ・ア・エスパーニャは成功だったのか。
答えを先に言えば、十分に成功と言える結果だ。総合6位、そして新人賞。
しかも、今回がNetcompany INEOSに移籍してから初めてのグランツールだった。
さらにレース中には落車や体調面での問題にも見舞われている。チーム公式も、そうした困難を乗り越えながら安定した走りを続けたことを評価している。
ただし、今回の結果を見て「これで期待通りだった」と簡単に結論づけるのも少し違うと思う。私はね。
2025 ツール・ド・フランス4位から、さらに上を目指して
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オンリーの評価を難しくするのは、前年の実績だ。2025 ツール・ド・フランスで総合4位。
当時23歳だったオンリーは、強力なクライマーがそろう総合争いの中でトップ5に入り、一気に将来のグランツール候補として注目を集めた。
その後、Netcompany INEOSが獲得に動いた。契約途中での移籍だったこともあり、報じられた契約解除金は非常に大きなものとなった。
こちらの記事でも、レムコ・エヴェネプールの移籍時に報じられた金額との比較を含め、史上最高額級の投資として紹介している。
つまり、オンリーは単なる若手有望株として獲得されたわけではない。
Netcompany INEOSが今後の総合争いを託す存在の一人として迎えられたと考えるべきだろう。
もう、それはかつてのTeam SKYの時の栄光を夢見ていたはず。
だからこそ、総合6位という結果には「十分」という評価と同時に、「もう少し上を見たかった」という気持ちも残る。
一時は総合5位まで浮上
実際、オンリーはレース序盤から総合上位で戦った。
第4ステージで新人賞ジャージを獲得し、その後も白いジャージを維持。終盤には総合5位につけ、上位争いに食い込んでいた。
特に山岳での走りには、2025 ツール・ド・フランスで見せた能力を感じさせる場面があった。
しかし、第12ステージの落車による影響もあり、終盤になると少しずつ苦しくなっていく。
最終日前の第20ステージでは、厳しいエル・プルチェ峠で先頭集団から遅れ、セップ・クスに総合5位を奪われた。オンリーは最終的に総合6位となっている。
それでも新人賞は大きな意味を持つ
総合順位だけを見ると、前年のツール総合4位からブエルタだけど総合6位へと順位を落としたことになる。
しかし、単純に数字だけを比較するべきではない。
今回のブエルタでは、オンリーはチームの明確な総合エースとして3週間を戦った。
そして、落車や体調不良を抱えながらもレースを最後まで走り切り、新人賞を獲得した。これは自身初のグランツール個人タイトルでもある。
さらに、総合6位は自身のキャリアにおけるグランツールでの2度目のトップ10でもある。
つまり今回のブエルタは、オンリーが「将来有望な若手」から、グランツール総合争いを現実的に狙える選手へ移行していることを示す3週間だったとも言える。
エースとして十分だったのか

Image generated by Midjourney
では、Netcompany INEOSのエースとして十分だったのか。ここは評価が分かれるところだろう。
総合6位+新人賞なら、結果としては十分に合格点だ。
一方で、チームがオンリーに期待したのは、おそらく単なるトップ10ではない。
2025年ツールで総合4位に入った選手を獲得し、そのために巨額の投資まで行った以上、チームとしては総合表彰台、そして将来的にはグランツール総合優勝を見据えているはずだ。
今回のブエルタでは、その可能性を感じさせる走りは確かにあった。
同時に、3週間を通して上位を維持する力、最後の山岳ステージでの対応力など、今後さらに伸ばしていくべき部分も見えた。
これは23歳のオンリーにとって、決して悲観するような材料ではない。
むしろ今回のブエルタは、「エースとして完成したか」を判断するレースではなく、「エースとしてどこまで行けるのか」を確認するレースだったと考える方が適切だろう。
2025 ツール・ド・フランス総合4位、そして2026 ブエルタ・ア・エスパーニャ総合6位と新人賞。
次に問われるのは、トップ10に入れるかではない。総合6位を、表彰台へ。そして表彰台を、総合優勝へ。
ただ、オスカー・オンリーは落車が多いのが気にかかる。過去には9か月で3度の鎖骨骨折。今年もツール・オーヴェルニュ=ローヌ=アルプで崖下に転落しツール・ド・フランスに出れていない。
ケガをしないこと。アクシデントのないこと。これも大成するために必要な運のようなものだ。それが、オスカー・オンリーにあるのかはよくわからない。
巨額の投資に見合うかどうかという評価は、まだ始まったばかりだ。








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