フランスの山岳ワンデーレース。メルカントゥール・クラシック・アルプ=メリティーム。Mercan’Tour Classic Alpes-Maritimes(1.1)
1972年のツール・ド・フランスでも登場したヴァンベール峠でゴールするレース。第1回優勝者はCofidisのギヨーム・マルタン。クライマーが優勝を狙ってくるレースだ。
過去優勝者
- 2023 リチャル・カラパス
- 2022 ヤコブ・フルサン
- 2021 ギヨーム・マルタン
ピュジェテニエ~コル・ド・ヴァルベール 168.2km
フランス南東部のアルプマリティーム県ピュジェテニエからスタート。
ツールの山岳ステージかというほどの山岳コース。ラコルミアンスキー場への1級山岳を越えると、超級山岳クイヨール峠に登る。最後は1級山岳ヴァンベール峠でゴール。
- スプリントポイント Sprint-Martin-Vesuble
- 1級山岳 ラ・コルミアン 7.6km・6.9%
- スプリントポイント Saint Sauveur sur Tinee
- 超級山岳 クイヨール峠 15.9km・7.3%
- スプリントポイント Valberg 6.5km・3.9%
- 1級山岳 ヴァンベール峠 13km・6.8%
注目のライダーは
-
EF Education – EasyPost ショーン・クイン、留目 夕陽
-
Cofidis ギョーム・マルタン、ケニー・エリッソンド、ベン・ヘルマンス
-
Groupama – FDJ ダヴィ・ゴデュ、レニー・マルティネス
-
Arkéa – B&B Hotels
-
Decathlon AG2R La Mondiale Team ヴァランタン・リテールロー、クレマン・ヴァントゥリーニ
-
Movistar Team ダヴィデ・フォルモロ、イバン・ソーサ、ウィリアム・バルタ
-
Astana Qazaqstan Team アロルド・テハダ
-
Israel – Premier Tech ステューブン・ウィリアムズ、ジョージ・ベネット、クリス・フルーム
-
Lotto Dstny エドゥアルド・セプルベダ、ハーム・ファンフック
-
TotalEnergies ピエール・ラトゥール
5人の逃げ
5人が逃げている。
- ヴァランタン・リテールロー (Decathlon AG2R La Mondiale Team)
- CROMMELINCK Melvin (Nice Métropole Côte d’Azur)
- Andrea Mifsud(Nice Métropole Côte d’Azur)
- Lucas Beneteau(St Michel – Mavic – Auber93)
- Pierre Henry Basset(CIC U Nantes Atlantique)
最初の1級山岳で、TotalEnergiesのピエール・ラトゥールが追いついていたが、下りで単独に。Decathlon AG2R La Mondiale Teamのヴァランタン・リテールローだけとなっている。
集団はダヴィ・ゴデュ、レニー・マルティネスがいるGroupama – FDJが引く。残り59.1kmで3分18秒差。
スプリントポイント Saint Sauveur sur Tinee
ヴァランタン・リテールローがスプリントポイントを単独で通過。
超級山岳 クイヨール峠 15.9km・7.3%
ヴァランタン・リテールローは、直前のブックル・ドゥ・ラ・マイエンヌ第3ステージで奇跡の逃げ切り勝利をしている。今、のっているライダーだ。
ヴァランタン・リテールローは、超級山岳を淡々と上がる。
Groupama – FDJが一気にタイム差を詰めてきた。35秒差に。
ヴァランタン・リテールローは、頂上まで持つだろうか。21秒差に。
あ~、集団が見えてきた。
残り51.2kmでヴァランタン・リテールローは、捕まってしまう。これで逃げは消滅。
大集団のまま、超級山岳をクリアー。
Movistar Teamのウィリアム・バルタは、下りで集団から少し遅れたグループにいる。
長い下りもGroupama – FDJが、ずっと引いている。
スプリントポイント Valberg 6.5km・3.9%
スプリントポイントを通過。
残り29.5km。Decathlon AG2R La Mondiale Teamが集団の前に出てきた。
1級山岳 ヴァンベール峠 13km・6.8%
また、Groupama – FDJが先頭に。
最後まで逃げていたヴァランタン・リテールローは、集団から切れてしまう。
Groupama – FDJのルディ・モラールが先頭に。
Astana Qazaqstan Teamのグレブ・ブリュセンスキーも切れた。
Lotto Dstnyのエドゥアルド・セプルベダも切れた。残り26kmでクリス・フルームも切れている。
Israel – Premier Techのステューブン・ウィリアムズがアタック。
後ろにはGroupama – FDJのレニー・マルティネスがいる。
一旦、二人で抜け出したがすぐに集団に。
後方で落車。
3人が巻き込まれる。なんと、レニー・マルティネスが落車だ。
- レニー・マルティネス Groupama – FDJ
- NERURKAR Lukas (EF Education – EasyPost)
Decathlon AG2R La Mondiale Teamのクレマン・ヴァントゥリーニがアタック。
レニー・マルティネスは落車から追い上げ。
なんと、ギョーム・マルタンが派手に落車。
Movistar Teamのイバン・ソーサとギョーム・マルタンが巻き込まれた。第1回の優勝者が落車とは~。
集団はバラバラに。二人が抜け出している。
Israel – Premier Techのステューブン・ウィリアムズも切れた。
先頭はダヴィ・ゴデュとジョージ・ベネットだ。
- ダヴィ・ゴデュ Groupama – FDJ
- ジョージ・ベネット Israel – Premier Tech
この二人ならば、そのまま行ってしまいそうだ。
おっと、ジョージ・ベネットがアタック!
ダヴィ・ゴデュを置き去りにしてしまった。
落車したレニー・マルティネスが戻ってきた。
先頭は4人に。
レニー・マルティネスがアタック。
しかし、レニー・マルティネスは逃げれない。
少し牽制に。
Decathlon AG2R La Mondiale Teamのクレマン・ヴァントゥリーニがアタック!
クレマン・ヴァントゥリーニが後続を引き離す。
追走は4人。
- レニー・マルティネス Groupama – FDJ
- ジョージ・ベネット Israel – Premier Tech
- マシュー・リシテーロ Israel – Premier Tech
- ハーム・ファンフック Lotto Dstny
追走の脚が揃わないのでクレマン・ヴァントゥリーニは逃げ続けている。
後続からレニー・マルティネスが抜け出してきた。
凄い。あっという間にレニー・マルティネスが追いついてきた。
もう、追いついた。
二人は後続を21秒引き離している。
レニー・マルティネスがアタック!
あっという間に、クレマン・ヴァントゥリーニを引き離した。
レニー・マルティネスが1級山岳をクリアー。
後続もクリアー。Movistar Teamのイバン・ソーサが追いついている。
クレマン・ヴァントゥリーニが、下りで追いついてきた。
下りで、クレマン・ヴァントゥリーニが追いついた。
後続の4人は20秒差。
- イバン・ソーサ Movistar Team
- ハーム・ファンフック Lotto Dstny
- ジョージ・ベネット Israel – Premier Tech
- マシュー・リシテーロ Israel – Premier Tech
二人は残り6.6km。
レニー・マルティネスは、追いつかれるとスプリントでは厳しい。上りを待っている。
後続は35秒差に。何故、二人いるIsrael – Premier Techが引かないのか。マシュー・リシテーロは、もう足がないようだ。
後続では、マシュー・リシテーロが切れてしまう。
残り3.6kmで31秒差。
レニー・マルティネスは、一撃で仕留めないといけない。
後続では、ジョージ・ベネットが切れている。
残り1.1km。クレマン・ヴァントゥリーニは、足がない感じ。
残り900mでレニー・マルティネスがアタック!
クレマン・ヴァントゥリーニが追いすがるが。
一気に離れていく。
ゴールエリアにレニー・マルティネスが到着。
もう、ガッツポーズをしている。
レニー・マルティネスは、後ろを確認。
レニー・マルティネスは、これが今シーズンのはやくも5勝目。
落車がなければ、もっと簡単に勝っていたかもしれない。
20歳のレニー・マルティネスは、エースの座をダヴィ・ゴデュから奪っていると考えてよい。
今年は、ブエルタに出場予定だけど、ツールに出してあげたかった。Groupama – FDJでの走りは、今年が最後と噂されている。次に向かうチームは~。
2位はDecathlon AG2R La Mondiale Teamのクレマン・ヴァントゥリーニ。
3位はLotto Dstnyのハーム・ファンフック。イバン・ソーサは落車が悔やまれる。
リザルト
レニー・マルティネスのコメント(チーム公式サイトより)
登りで落車してましたね。
加速について行ったところだった。ホイールに接触して、とても愚かな転倒をした。バイクに異常がないか確認し、再び走り出した。でも、戻るのにかなりの努力が必要で、小さなカートリッジを残してしまった。
ダヴィ・ゴデュがジョージ・ベネットのアタックに反応し、二人は後続にリードを広げてましたね。
Israel – Premier Techの2人のライダーを引き離すのは難しかった。少し戦術的だった。山頂の手前で最後に抜け出そうとしたら、成功したんだ。クレマン・ヴァントゥリーニに追いつくために全力を尽くしたし、2人だけでゴールするのもいい考えだと思った。
Israel – Premier Techの2選手と頂上で一緒になったらチームプレーが心配だった。
ヴァルベールへの登り返しの前の短い下り坂で、追いつかれてましたが。
私は彼に、仲良くしなければならないし、もし後ろから追い上げられたら残念だと言ったんだ。私たちはうまくやっていたし、素晴らしかったよ。ゴールでは、早めにスプリントを始めようとしたんだ。
クラッシュしながらもフィールドを支配し、多くの努力を払って今季5勝目を飾りましたね。
どこでもいいというわけではない。家からそれほど遠くないし、今年勝ちたかったレースなんだ。こういう結果になってとてもうれしい。2年前は8位、昨年は4位、そして今年は1位。そして素晴らしいチームにも恵まれた。
2位はDecathlon AG2R La Mondiale Teamのクレマン・ヴァントゥリーニ
1ヶ月半前のツール・デュ・ドゥー(2位)に続き、レニー・マルティネスに再び敗れましたね。
本当に信じていた。後方を見て自分に言い聞かせた。チャンスだと思ったんだ。
しかし、レニー・マルティネスに、上りの終盤で追いつかれました。
翼を曲げ始めていたんだ。すぐにジャンプさせられた。下りでは、自分の方が重いし、彼よりも速く走れるから、戻ってくる自信があった。
しかし、だからといって冷静さを取り戻したわけではなかった。私は本当に疲れていた。
そして、レニー・マルティネスは決定的なアタックを仕掛けましたね。
1km地点で彼に驚かされた。脚がなくなっていた。彼がスプリントを待ってくれることを願っていた。
ツール・ド・ロマンディでの山岳ステージ後、5月にシエラネバダでのトレーニングキャンプに参加してましね。
また良いスタートを切ることができた。これで1クラスでは今季4度目のトップ10入りだ。このレベルのレースで常に上位にいることが今年の目標のひとつだった。
次のレース、クリテリウム・デュ・ドーフィネでは、さらに上のレベルを目指したい。ワールドツアーのビッグレースで自分の脚力の高さを証明したい。
Rnk | Rider | Team | UCI | Time |
---|---|---|---|---|
1 |
MARTINEZ Lenny
|
Groupama – FDJ | 125 | 4:49:28 |
2 |
BERTHET Clément
|
Decathlon AG2R La Mondiale Team | 85 | 0:10 |
3 |
VANHOUCKE Harm
|
Lotto Dstny | 70 | 0:15 |
4 |
SOSA Iván Ramiro
|
Movistar Team | 60 | ,, |
5 |
MÜHLBERGER Gregor
|
Movistar Team | 50 | 0:28 |
6 |
MARTIN Guillaume
|
Cofidis | 40 | 0:30 |
7 |
BENNETT George
|
Israel – Premier Tech | 35 | 0:31 |
8 |
DÍAZ José Manuel
|
Burgos – BH | 30 | 0:38 |
9 |
NERURKAR Lukas
|
EF Education – EasyPost | 25 | 1:01 |
10 |
RICCITELLO Matthew
|
Israel – Premier Tech | 20 | 1:03 |
11 |
RYAN Archie
|
EF Education – EasyPost | 15 | 2:31 |
12 |
PRODHOMME Nicolas
|
Decathlon AG2R La Mondiale Team | 10 | 3:01 |
13 |
SAMITIER Sergio
|
Movistar Team | 5 | 3:13 |
14 |
TEJADA Harold
|
Astana Qazaqstan Team | 5 | 3:16 |
15 |
FORMOLO Davide
|
Movistar Team | 5 | ,, |
16 |
RAFFERTY Darren
|
EF Education – EasyPost | 3 | ,, |
17 |
PARRA José Félix
|
Equipo Kern Pharma | 3 | ,, |
18 |
GAUDU David
|
Groupama – FDJ | 3 | 4:57 |
19 |
PETERS Nans
|
Decathlon AG2R La Mondiale Team | 3 | 5:52 |
20 |
VERSCHUREN Killian
|
Decathlon AG2R La Mondiale Team | 3 | 6:01 |
21 |
GUGLIELMI Simon
|
Arkéa – B&B Hotels | 3 | 6:19 |
22 |
HUYS Laurens
|
Arkéa – B&B Hotels | 3 | 6:43 |
23 |
GUÉGAN Maël
|
CIC U Nantes Atlantique | 3 | 7:05 |
24 |
CANAL Carlos
|
Movistar Team | 3 | ,, |
25 |
ELISSONDE Kenny
|
Cofidis | 3 | ,, |
26 |
SEPÚLVEDA Eduardo
|
Lotto Dstny | ,, | |
27 |
MOLARD Rudy
|
Groupama – FDJ | ,, | |
28 |
RODRÍGUEZ Cristián
|
Arkéa – B&B Hotels | 7:13 | |
29 |
JALADEAU Artus
|
CIC U Nantes Atlantique | 9:06 | |
30 |
OKAMIKA Ander
|
Burgos – BH | 10:53 | |
31 |
QUINN Sean
|
EF Education – EasyPost | 13:17 |
※題名にもあるクリス・フルームは、17分40秒遅れの47位。これでは、クリテリウム・デュ・ドーフィネ、ツール・ド・フランスの選抜メンバーに選ばれるのは難しいのでは。
コメント
ソーサ、レニマル、マルタンと優勝候補がことごとく落車ですか、、、登りなのでダメージが少ないとはいえ、落車したら精神的に切れてしまうところですが、3人とも上位で完走してすごいですが、どのレースも落車のない万全の状態でのガチンコバトルが見たいもんです((+_+))
登りなのに、ギョーム・マルタンとイバン・ソーサの落車は、かなりひどかった。特にギョーム・マルタンはバイクが一回転していたので、相当なダメージがあったでしょう。
ただ、レニー・マルティネスは、落車で、もうだめかと思っていたのですが、ちょっと別格でしたね。