Trek-Segafredoはコンポーネントを2019年シーズン、SARMに変更している。
3月2日のオンループ・ヘットニュースブラッドでTrek-Segafredoのマッズ・ピーダスンが、なんとフロントシングルで出場した。
リアは10-33カセット、シングルフロントチェーンリングで走りきった。ついにフロントシングルの実用化がプロレースでも現実となってくるんでしょうか?
マッズ・ピーダスン
デンマーク出身の23歳。若い選手だ。2018年からTrek-Segafredoで走っている。
2013年にはパリ~ルーベジュニアを制している。彼は2018年のロンド・ファン・フラーンデレンにて、凄い成績を残した。
カベルミュールを越えたところで、抜けだして先頭集団にジョイン。後方からきた、ニキ・テルプストラが先頭集団を抜き去り独走を開始した。その時に、唯一食らいつこうとしたのがマッズ・ピーダスンだったのだ。
だが、彼はニキ・テルプストラに追いつくことはなかった。ただ、後方からの集団にも追いつかれることもなく、第2位でゴールしたのだ。その差は12秒。
100キロも逃げていて更に前を追い、12秒差でのゴール。彼の素晴らしい独走力がわかる。
この若さでの表彰台は40年間では最年少だそうだ。スプリント力もあり、タイムトライアルも得意な彼は、スプリンターの発射台や平地でのアシスト。そしてチームではクラシックのエース候補ともなりえる力を秘めている。
そんな彼が、今回のオンループ・ヘットニュースブラッドでフロントシングルで走ったのだ。
今回のオンループ・ヘットニュースブラッドでSRAMを使用したチームは
- Trek-Segafredo
- Katusha-Alpecin
- CCC-Liv
- Canyon-SRAM
これらのチームは、すべてSRAMの新しい12スピードグループセットを使用。そんな中でスタートラインではマッズ・ピーダスンだけがフロントシングルを選択。
マッズ・ピーダスンが使用したフロントは48。リアは10~33だ。
ギア比的には、53×11のチェーンリングの組み合わせと同様のギアレンジを可能にしている。
これまでにはロードレースでのシングル化。そしてシクロクロスでもフロントシングルで走る選手が出てきている。
今回のオンループ・ヘットニュースブラッドでは、石畳の急坂が13箇所も出てくるコース。
ただ、一番長い石畳でもBosbergで1,350メートルと短い。
このコースで使用出来たということは、チェーン落ちやトラブルも問題ないと考えての選択であったことは間違いない。
ヒルクライムなどのように、細かいギアの選択が必要ないならば使えるということなのですかね。
これまでフロントシングルを使っていたチームは、今は消えてしまったプロコンチネンタルチーム、アクアブルースポーツ。2018年シーズン中に3Tのフロントシングルのドライブトレインを使用。
ただ、この技術の実装はスムーズに行われておらず、選手からも不評だったようだ。特にヒルクライムではギアの選択が出来ず選手は困った模様。
実は、マッズ・ピーダスンがフロントシングルで出場したのは、これが初めてではない。
2月にポルトガルで行われたVolta ao Algarveでも実践投入しているのだ。
今回のマッズ・ピーダスンが使用したSRAMのフロントシングルを全ての選手が使うようになるとは思えませんが、今後フロントシングルを使用する選手が増えてくることは間違いないでしょうね。
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